嫌い 生理前ドロドロ
あまりにも嫌いな女のコに甲高い声を聞くたび、大森靖子やCARAMEL CANDiDの歌で耳を塞ぎたくなる。メイクはせず、処女で可愛いの k の字もない彼女らは、例えば修学旅行の大広間で音楽が流れているときに踊り狂う人々を、遠くから目を細めてアゴをツンと上げて見下している。
あぁ、醜い。
私はそんなパーティーがあったら飛び込んでいきたいの。踊っていたいの。歌っていたいの。そんな彼女らの冷たくて、グレーで、つまらない空気にさらされた後は手首に少しだけ香水をかける。元カレとのデート用に買った jill stuart。うそ。元カレとのデート用なんて言い訳で本当にほしかっただけ。「光の香り」だって。ひかりだいすき。ママには「キツい香り」と言われたけどわたしはドロドロになるまでつけたい。
それからお家に帰ったら、唯川恵とか、岡崎京子とか、Colleen Hooverを読むのもいい。
グッドモーニング 六畳のあたしのお部屋。
魔法だって使えそう。椎名林檎がそう言ってたもの。
あぁ、私はるり子になりたい。
椎名林檎になりたいわ。
岡崎京子が描く女のコになりたい。
ナプキンに付く血の色だって、あのコたちのは茶色だけど、私のはドロドロの赤。
いつだってあたしの顔は上向き。
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