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陝西八大怪(陝西省の八大不思議)


出典 昵图网

西安旅行のお土産に買ったハガキに書かれていた、陝西八大怪。
「怪」とは、中国語では、「珍しい」「風変わり」「ユニーク」といった意味があります。

つまり陝西八大怪とは、陝西地方特有の伝統や文化を称賛し、他の地域との差別化を図るための表現で、「八大不思議」といった意味になります。


陝西八大怪は別名、関中八大怪

「陝西八大怪」といっても、実際に書かれている習慣や風習は、陝西省全体に当てはまるものではありません。
陝西省全体のたった4分の1を占める関中地域と呼ばれる地域にのみ当てはまる習慣や風習のことです。
ですので、別名関中八大怪ともいわれます。

关中と書かれている部分が関中エリア。

たった4分の1とはいえ、その面積は北海道以上。陝西省自体が広大なのです。

関中地域とはどんな場所なのか?

陝西省の関中地域には、西安、宝鸡、咸阳、渭南、銅川などの都市が含まれます。このエリアは、周、秦、漢など、古代から中世にかけて多くの王朝の首都となりました。つまり、この一帯は黄河流域文明の発祥地であり、古代王朝が築かれた歴史と文化が濃厚に蓄積された地域です。

広大な中国大陸には地域ごとに豊富な特色がありますが、関中地域の「この地域ならでは」の魅力は国内外の観光客を惹きつけてやみません。そんな独特の習慣や風俗は陝西省の人々にとっての誇りであり、地域のアイデンティティの一部として大切にされています。

陝西八大怪の内容

1. 面条像裤带(麺がズボンのベルトのように太い)
陝西の手延べ麺は幅広で、まるでズボンのベルトのように見えるほどです。

2. 锅盔像锅盖(鍋盔が鍋の蓋のように大きい)
鍋盔は陝西の伝統的なパンで、その大きさと形が鍋の蓋に似ています。

3. 辣子是道菜(唐辛子がおかず)
陝西料理では唐辛子が非常に多用され、時にはそれ自体が一品料理として提供されます。

4. 碗盆分不开(碗と鉢の区別がない)
食事の際に使用する器が非常に大きく、碗(茶碗)と盆(鉢)の区別が曖昧です。

5.手帕头上戴(ハンカチを頭に載せる)
帽子がわりにハンカチを頭に載せます。

6.房子半边盖(家屋が半分だけ覆われている)
地域の伝統的な家屋は、一部が開放的で半分だけ覆われているように見えます。

7.姑娘不嫁外(よその地域に嫁がない)
関中地域は住みやすいので女性はよその地域に嫁ぎません。

8. 凳子不坐蹲起待(椅子に座らず、しゃがむ)
屋外でしゃがんで談笑することが一般的な習慣です。

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