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2003年旅行記西安編

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過去の旅や思い出や経験を共有することで、同じ場所を訪れる人や過去の旅行に興味がある人に役立つことを願っています。
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#西安

西安大清真寺、イスラムと漢文化の融合

西安大清真寺 西安のムスリムストリート(回民街)にある西安大清真寺は、中国で最も古いモスクの一つといわれており、その歴史は742年の唐の玄宗時代にまで遡るとされています。でも現在はまだ、それが確かであると言い切れるような、信ぴょう性の高い記録は見つかっていません。 現存する建築物は明代に再建されたものです。 一説には、イスラム教徒が政治経済両面で重要視された元代や、元代直前に建立されたのではないか、ともいわれています。当時の西安はシルクロードの重要な交易拠点であり、東方か

ムスリムストリート、西安の回民街を訪れて

西安の旧市街に位置する回民街は、イスラム教徒である回族のコミュニティが形成されたエリア。ここには多くの清真(ハラル)料理店やモスクがあり、イスラム教の文化が色濃く反映されています。 2003年に訪れた際は、中国人に対する個人旅行への規制が厳しく、外国人以外の観光客らしき人は殆どおらず、地元の人々の生活の場といった雰囲気が強く感じられる場所でした。 2003年9月15日月曜日 中国に住むイスラム教徒 中国には約2,300万人から3,000万人のイスラム教徒がいるとされて

玄宗と楊貴妃のロマンスの地 — 華清池

伝説の温泉地 火山帯に属する日本には温泉地が多いけど、広大な中国には火山帯に限らず地殻運動や断層活動などの様々な地質条件によってできた温泉が数多く存在します。 中でも西安市から北30キロにある華清池は、唐の玄宗皇帝と楊貴妃のロマンスの地として有名な温泉地。 唐の時代以前にも、西周、秦、漢、隋の時代に離宮が置かれ、古来より数々の王侯貴族が訪れたリゾート地であり、歴史の舞台です。 現在の華清池 私たちが訪れた2003年9月15日。華清池は、思いのほか何もない場所でした。

吊るされた犬猫たち

2003年、南京留学に来て早々、中国の西安を訪れました。歴史の息吹を感じるこの街で、驚きと発見の連続の旅となりました。特に、兵馬俑へ向かう途中で出会った毛皮販売店の光景は忘れられません。 兵馬俑への道 西安駅からバスに揺られ、最寄りの停留所「兵馬俑バスターミナル」に到着すると、兵馬俑まではそこから500メートルほど。 皆が必ず通るその道は、格好のお土産販売場所。そこでまさかの「毛皮ロード」に遭遇しました。道沿いにずらりと並ぶ毛皮の露天販売店。その光景は一見して圧巻でした。

往復40時間の列車旅

南京から西安へ---18時間の列車旅 友人との賭け事がきっかけではじまった西安への旅行。 一緒に行くはずのメンバーは当日の昼過ぎまでのんびりしていたから半信半疑だったけど、昼食を食べたら怒涛の準備が始まり、2時間後には私たち皆南京火车站にいた。 南京から西安へ向かう列車は、夕方に出発して翌日の昼前に到着予定。 そう、それはあくまでも予定。 きっちり片道18時間になるわけもなく、結局後で計算したら往復40時間にもなる長距離旅だった。 私たちは韓国人二人、日本人二人の四人

西安で食べた羊肉包膜

陝西省西安市西大街3号 鐘鼓楼広場 同盛祥にて。 老舗有名店らしいけど、 地元の人も日常的に利用するような気軽に入れる店内。 ここで西安名物の羊肉包膜(ヤンロウバオモー)をいただきました。 スパイス香る、羊骨スープ。 春雨の食感と、スープを吸ってふやけた焼きパンが、香ばしいすいとんみたいな不思議な食感。 野菜と、柔らかく煮込まれた羊肉のスライスもたっぷりで、見た目よりボリューミー。 トッピングにネギを使わず、パクチー、ってところが、大事なポイントなのだそう。 確かに