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ASENAVI MAGAZINE

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東南アジアで働くを近くするWebメディア「アセナビ」を運営するアセナビメンバーが発信するASEAN記事をまとめていきます。
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#エッセイ

ぜんぶ溶けていかなくていい

海外にいると、自分の思考や行動がだんだんと現地化していくのが分かる。話し方にはじまり、店員へのアプローチや道路の渡り方など、無意識のうちに変化していることが多々ある。 これに気付く瞬間は、海外でしばし長い間過ごす中でもとくに面白いと思う瞬間のひとつ。今でいうと、語学学校の外で話す英語はマレーシア特有のイントネーションや語尾になっているし、道路をわたるときは手で車を制止しながら歩いている。 二年前、中国の上海に一ヶ月居たときは、現地化しないとうまく生きていけないと、着いた次

言の葉に、自分だけの色をつける

「留学」のふた文字にひどく苦しめられていた。 語学学校に通いながら、文章を書く。私の留学生活はこんな感じで進んでいる。インターンやボランティアを考えたことはあったけど、これ以上何かを増やすのは嫌だった。 この生活に不満はない。大好きな語学と文章に時間をさけるし、周りの環境にも恵まれ、おおむね充実した生活を送っている。 けれど。 いちど足を止めると、首をかしげた「留学」のふた文字が私に近寄ってくる。 「それって留学なの?」 SNSでのぞく隣の芝の青さも、そいつの足を

ふつふつと何かが湧いてくるまで。バンコク・クアラルンプール

約一週間の旅が終わった。日本から来た友だちと、バンコク・マレーシアの旅。写真とともに、この期間で思ったことを備忘録として残しておきます。 ①バンコクとKL、言葉の違い 二度目のバンコク滞在で気づいたのは、その国の言葉で挨拶を交わせることの温かさだ。行きかう人々が「サワディカー」「コップンカー」と手を合わせるところをみて、思わず笑みがこぼれた。 これはKLに住んでいるからこそ強く感じたのだと思う。マレーシアは言わずと知れた多民族国家。マレー・華人・インド系のほか、中東や南

仏教徒のお祭りWesak Dayのパレードに行ってきたよ!

5月29日に開催された仏教徒のお祭り、Wesak Dayのパレードに行ってきた。 Wesak Dayは、世界中の仏教徒が仏陀の誕生を祝う日とされており、マレーシアやタイでは、この日は祝日。 語学学校もお休みだったので、友人と一緒にKL Sentral 付近で行われるパレードに参加することに。 19時頃、KL Sentral駅に到着。沿道でパレードが始まるのを待つ。 このパレードは、仏像を載せ、派手に飾り付けられた各お寺の車が車道を走り、その後ろをたくさんの仏教徒がキャ

どこに行っても、わたしは私。

こちらに来て1ヶ月が経とうとしている。出発前、「なんでマレーシアなの?」と聞かれるたびにとってつけたような答えを返していたが、この際はっきり言うと、マレーシアを選んだのは直感だった。 というか、マレーシアありきで留学を決めたので、アメリカとかオーストラリアとか、そもそも選択肢にはなかった。かといってマレーシアでしかできないことがあるから、という理由もなく、本当にここに来た理由は、まぎれもなく直感だったとしか言いようがない。 結論、いまのところマレーシアを選んだのは大正解だ