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外銀のアセットマネジメント部門

「外銀フロント唯一のホワイト部門」と呼び声の高いアセットマネジメント部門(通称アセマネ)。
ビジネスモデルとしては「クライアントからお金を預かり、それを株式・債券・オルタナティブ商品などに投資してリターンを得て手数料を抜くビジネス」です。

IBDやマーケット部門がセルサイド(顧客に販売しに行くビジネス)と呼ばれるのに対し、アセットマネジメント部門はバイサイド(自らが証券を買うビジネス)と呼ばれます。

信託銀行やヘッジファンドとビジネスモデル的には近いと言えるでしょう。

一回の売り切りでフィーを稼ぐマーケット部門と比較すると、運用中のランニング・フィーで儲けるビジネスであるアセットマネジメント部門は突発的な業務が発生しにくく、ワーク・ライフ・バランスは比較的整っているほうであるのは事実です。
ただ日本国債が低金利で潰れてしまった今、日本の機関投資家は外国債にも積極的に投資していきたいと考え始めており、アセマネ部門への依頼は多くなっています。

成長産業となっているアセマネ部門なので、業務量が極端に少なくてホワイトであるわけではないことは覚えておきましょう。

仕事のポストとしては、主に2つに分かれています。

営業

新卒の場合は基本的にどの会社に行ってもこちらに配属されます。
生命保険会社・損害保険会社・メガバンク・年金機構・私立大学などに営業に出向き「〇〇億円をウチに預けてください!」と交渉に行く人たちです。
マーケット部門の人たちが「株式や債券を買ってください!」と機関投資家に営業行くのに対し、アセマネ部門の人たちも「〇〇億円を預けてください!」と機関投資家に営業に行くため、利益相反が発生することもあります。

例えば日本生命が100億円を金融投資に充てたいと考えているとしましょう。
証券会社Aのマーケット部門の人たちは100億円分の株式や債券のリストを持っていき「この銘柄を買ったらどうでしょう?」と提案します。
一方、同じ証券会社Aのアセマネ部門の人たちは「100億円を私たちに預けてくれたら、〇〇と××という銘柄に投資し、年率x%の利率でお返しできます!」と提案します。

同じ証券会社で同じ100億円のパイを争うという奇妙な事態が起こりうるのです。

運用

日本支社の中にも存在はしているものの、基本的には海外本社に大部分が存在しています。
ゴールドマン・サックスはそれが顕著で、日本の機関投資家から営業部隊が案件を取ってきたら基本的にニューヨークオフィスに運用を任せてしまうことが多いようです。

日本支社にあるのはせいぜい日本株の運用部隊がある程度であり、こちらは新卒採用をほとんど行っていません。

ですので運用部隊に移りたい場合は、新卒の営業部隊で成果を残し社内での発言権を持ってからということになりそうです。

アセットマネジメント部門の組織図

非常にシンプルな組織構造になっています。

アセットマネジメント部門
営業部隊
-各クライアントごとのデスク
運用部隊
-各運用商品ごとのデスク(海外含む)

アセットマネジメント部門の人物像

クライアントの資産運用をしながらフィーをもらうビジネスのため、長期的な信頼が大事になります。
それもあってかマーケット部門の人たちに比べて多少落ち着いた人が多いイメージがあります。

ただし新卒は基本的に営業部隊のため、営業に必要な要素(人柄・カリスマ性・容姿)はかなり大きなウエイトを占めていることは間違いありません。

<出典>
内定の森

アセマネ業界への転職におすすめのエージェントと活用のコツはこちら。

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