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よくわかるファンドマネージャー①年収やキャリアプランについて

ファンドマネージャーとは、投資信託で資産形成を考えている人が資産運用を任せるパートナーのこと。大きなお金を動かす華やかなイメージのある仕事ですが、結果が顕著に出るシビアな職種でもあります。ファンドの運用は複雑なため必ず成果が出る手法はなく、そのために専門的な知識のアップデートが欠かせません。 本記事では仕事内容をはじめ、就職先やおすすめの資格、日系と外資系の年収の違い、未経験からの転職事情について解説。本文を読んで「もっと深く知りたい!」と思った方は、記事の最後に関連書籍も紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

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1.ファンドマネージャーとは

ファンドマネージャーとは、金融資産を運用する専門家です。主に運用会社に所属し、投資家から預かった資産を計画通りに運用します。

ファンドマネージャーの仕事は、企業調査、銘柄選定、投資判断、ポートフォリオ管理の4つに分類できます。これらの主要業務で投資家の期待に沿ったパフォーマンスを積み上げ、成果を上げていくことが求められます。

企業調査

株式や債券投資する企業経営の状況調査をおこないます。主に企業の財務諸表分析のほか、決算説明会へ参加したり、企業取材をおこなったりして調査を進めます。会社によってはアナリストがおこなう領域でもありますが、自らの足で調査することで投資判断に必要な材料を自ら獲得することができます。

銘柄選定

運用方針や目的に合わせた銘柄選びをおこないます。安定的にコツコツ運用するのか、ハイリスク・ハイリターンを承知で攻めるのかなど、投資家の目的に合わせて企業の株や国債を選びます。また、選定基準としては、企業であれば社会の課題や変化に対応するモノやサービスが提供できているか、国であれば政治や経済状況においてどのような変化が予想されれるかなどを見て判断します。

投資判断

ファンドマネージャーだけの価値観や考え方で、運用成果を上げ続けるのは困難です。そのためアナリストやエコノミスト、ディーラー、投資顧問会社のスタッフなどの意見や価値観を取り入れ、連携し株式や債券などの銘柄選定や売り買いの判断をおこなうことが大切です。

ポートフォリオ管理

ファンドマネージャーは、ファンドがガイドライン通りに運用がなされるようにポートフォリオを作成、管理し、運用報告を顧客に説明する責任があります。

2.ファンドマネージャーが活躍できる就職先

就職先は金融機関が一般的

ファンドマネージャーとして活躍できる就職先は、一般的に以下のような金融機関があります。

信託銀行
投資信託委託会社
投資顧問会社
生命保険会社
損害保険会社
ただ、新卒でファンドマネージャーとして採用されることはほとんどありません。多くの方はアナリストとして経験を積んだのち、株式の運用部門などに配属され、その後ファンドマネージャーへとキャリアアップしていきます。

日系と外資系での違い

仕事の内容自体に違いはありません。

しかし日系の金融機関へ就職した場合、その企業内のファンド運用担当者という立ち位置になります。そのためファンドマネージャーとしての仕事の成果が報酬にダイレクトに結びつくことは少ないと言われています。

対して外資系の金融機関では、ファンドマネージャーという職種に特化した人材として採用されるため、専門家としての立ち位置となります。その分、成果に対して厳しい評価がなされますが、その分高い報酬も望めます。

3.ファンドマネージャーの年収

ファンドマネージャーの年収は、勤めている企業が日系か外資系かで大きく変わります。

日系に勤めている場合の年収

ファンドマネージャーの平均年収は会社員平均より高く、700万円〜1000万円となっています。実際に大手求人サイトの募集一覧を見ても、最大でも1500万円と高めに設定されています。

基本給に成功報酬も加算された額が年収となるため年収幅が広いのですが、日系企業に勤めているファンドマネージャーはあくまでもサラリーマンという立ち位置。そのためいくら成功報酬を得たとしても、部長や役員クラスの年収を超えるのは構造的に難しいという面があります。

外資系に勤めている場合の年収

平均年収は大きくあがり、1000万円〜2000万円となっています。全般的に日系より年収は高く、なかには年収5000万円で求人をかけている外資系企業もあります。

外資系は完全成功報酬型であるため、大きな成果を出せば出すほどインセンティブやボーナスにきちんと反映されます。

4.ファンドマネージャーになるには?おすすめの資格

ファンドマネージャーになるために必要となる資格はありません。 ただし先に述べた通り、ファンドマネージャーは社内でアナリストからステップアップするケースがほとんどです。その際に取得しておくと昇格が有利になるのが「証券アナリスト」の資格です。

証券アナリストの資格とは

世界のマーケットや株式市場や債券市場の動きなどに明るいことを証明できる資格ですが、難易度の高い試験のためかなりの勉強量が必要です。また、証券アナリストとして登録するためには厳しい受験資格が定められています。

通信教育講座第1次通信教育と試験を受講・受験
通信教育講座第2次通信教育と試験を受講・受験
証券分析の実務経験が3年以上
第1の講座ではポートフォリオ・マネジメントや財務分析、経済について学びます。第2の講座では証券分析や企業分析、市場・経済分析とレベルアップした内容がおこなわれます。

証券アナリスト試験の合格率

合格率は例年50%前後と比較的高い水準にあります。2016年〜2020年の合格率のデータを見ていきましょう。

2020年:55.0%
2019年:春47.3%/秋52.6%
2018年:春51.3%/秋51.2%
2017年:春48.2%/秋51.6%
2016年:春53.0%/秋52.4%
また科目別に見ても合格率は50%前後となっています。

この数字だけ見るとそこまで難関ではないように思えますが、合格者のほとんどは証券会社、投資運用、銀行、生命保険に関する企業に勤めている方たちです。もともと実務経験を通して基本の部分は習得できているため、全体の合格率が高いのだといえるでしょう。

また2020年で最も合格者の多い上位10社も公開されているので、あわせてご紹介します。

野村証券:868名
大和証券:258名
三菱UFJ銀行:230名
三井住友銀行:214名
SMBC日興証券:213名
6位〜10位の企業は参考元ページからご確認ください。

参考:日本証券アナリスト協会/受験データ

5.ファンドマネージャーへの転職。未経験、異業種からは難しい

未経験での転職は不可能ではないけれど

先述した通り、ファンドマネージャーになるのに必須の資格はありません。しかし投資家から資金を預かり、成果を出さなければならない責任ある仕事なので、基本的な専門知識やスキルは当然ながら求められます。

そのため多くの方は「MBA」や「証券アナリスト」の資格を取得しています。さらに海外とのやりとりが多いため、ビジネスで通用する程度の英語力は必須です。英語力を計る目安となる資格や検定は受けておくと転職に有利になるでしょう。

30代、未経験では転職はほとんど不可能

ファンドマネージャーへの転職を考えるなら、遅くとも30代前半までにキャリアやスキルを身につけておきましょう。20代前半であれば未経験・資格ありでも転職は可能かもしれませんが、30代となるといくら資格を取得していても未経験での転職はほとんど不可能に近いと言われています。

現職がまったくの異業種である場合はなるべく早く金融業界へ転職し、実務を通して得られる知識や経験、キャリアを積んでから、ファンドマネジャーへの転職活動をおこなうことをおすすめします。それ以上の年齢となると相当の実績やキャリアがないと転職は難しいでしょう。

<出典>
ホンシェルジュ

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アセマネ業界研究
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