見出し画像

「とりあえずインデックスファンドを選んでおけば間違いない」なんて思ってませんか?

「資産運用を始めるならば、インデックスファンドを選ぼう」というのは本当か?

インデックスファンドが正解?

インデックスファンドとは、TOPIXや日経平均、米国のS&P500といった、株価指数に連動するように作られた投資信託です。

投資を始めるならインデックスファンドから選ぶというのは、今となっては常識のようにもなってきました。

たくさんのお金の専門家たちの話や、有識者たちが書いている書籍などでも、インデックスファンドに投資しようと言っているのを見かけます。

確かに、投資のことが何もわからないのなら、インデックスファンドを選ぶのが正解ということについては、確信をもって正しい判断だと思います。

しかし、実際の問題は、そこではないのではないだろうか?

投資をする際の問題は、インデックスファンドを選ぶかどうか、よりも『何もわからない』という所にあるんじゃないかと思っています。

投資に無知なままでは、インデックスファンドでも失敗する。

「インデックスファンドを選んでおけば正解」だと思って、それ以上投資のことを学ぼうとしていない人もいるのではないだろうか?

でも、投資で失敗する大きな要因となるのは、『何を選ぶか』ではありません。『なにをするか』なのです。

そして、その『なにをするか』の中でも、一番大切なことは、長期で投資をすることだと思っています。

長期投資と聞いて、「10年ぐらい放置すればいいんでしょ?」と考える人は多いかもしれない。

でも現実問題として、その10年ぐらい放置することが、実際にはとても難しいからこそ「投資で儲かる」ということが起こるわけです。

もし長年放置することが、誰にでもできる簡単なことなのであれば、株式投資で儲かるリターンなんて、たかが知れたリターンにしかならないのではないかと思っています。

世界の経済成長率は、GDP基準でせいぜい2,3%程度です。

株式市場だけが、それ以上に成長するというのは、ちょっと期待しすぎなのではないだろうか?

株式市場の歴史をさかのぼってみた平均収益率は、年7%程度だと言われていますが、おそらく、その7%のうち、世界の経済成長率3%程度以上の部分は、途中で長期投資をやめた人の損失などを加味したリターンなのではないかと思っています。

長期投資は、思っているより難しい。

それがなぜなのかということを、ちゃんと学んでおかなければ、たとえインデックスファンドであっても、失敗する可能性は高いと思っています。

そもそもインデックスファンドだって、正解じゃない。

そもそもインデックスファンドを利用する理由は、『低コストで分散投資』ということだけです。

他のアクティブファンドに投資をしても、対してパフォーマンスが上がるわけでもなく、コストが高くなるだけことの方が多ので。

だったらということで、『消去法的』にインデックスファンドが選ばれているだけだと思っています。

そもそもインデックスファンドは、投資戦略としては非効率的です。

株式投資では、過度に分散させるよりも、適度に集中させた方のが運用の効率が上がりパフォーマンスがよくなりやすいものです。

投資の神様と言われるウォーレン・バフェットもインデックスファンドを推奨していると言われていますが、当の本人はかなり集中的なポートフォリオで投資を行っています。

たとえば、インデックスファンドのように株式市場全体に投資をしてしまうと、まったく成長しない企業や、逆に衰退している企業の株式が含まれることになります。

効率的市場仮説論者から言えば、そのような企業も突然変貌し株価が急上昇する可能性があるから、ポートフォリオに含めることには意味があると言うのかもしれません。

でも、現実的な運用パフォーマンスとしては、そういう突然変貌を遂げる企業や、急成長するようなスター企業に投資をしなくても、適度に優良な企業に、ある程度分散して投資をしていれば、株式投資として求めるパフォーマンスは十分に出せるものです。

実体験としても、誰もが知っているような超優良企業に、5から10社程度分散投資していれば、インデックスファンドに投資するのとそんなにかわらない感じになってくると感じています。

投資を理解している人は、過度な分散はかえって害をもたらすことを知っています。

そして、インデックスファンドはその過度な分散を行っています。

それでも、下手な分散や極端な集中をするぐらいなら、過度な分散の方がまだましなので、投資初心者にはインデックスファンドだと言っているのではないだろうか?

投資信託にある、そもそもの問題点

アクティブファンドを選ぶぐらいなら、インデックスファンドを選んだほうのが良い、ということについては賛成です。

そもそも私たちが買える投資信託は、規模が大きすぎるものが多い。

投資に使う資金量が多すぎるために、インデックスファンドと同じように、過度な分散投資になってしまっているような気がしています。

過度な分散投資をすれば、当然のように平均値に近づいて行ってしまう。

そしてアクティブファンドとインデックスファンドとの間に運用のパフォーマンスが差がなくなって、結局コストの高さでアクティブファンドが負ける。

意外かもしれませんが、人気のある大規模な投資信託よりも、資金量が少ない小規模の投資信託の方がパフォーマンスが良くなっている傾向がみられるという話も聞きます。

私たちが投資信託で投資をしようと思うと、自動的に過度な分散となりやすいというのが投資信託のそもそもの問題点なわけです。

つまり、本気で投資に取り組むのなら。適度な集中投資を自分で行うというのが一番だと思っています。

そして、それが出来ないと判断したのなら、たとえ運用効率が悪いものであったとしても、低コストのインデックスファンドを使う。

という選択になるのではないかと考えています。