斎藤和義「遺伝」×発達障害
果たして運命なのか、はたまた因果なのか、発達障害やカサンドラに向き合うテーマで、 歌詞に沿って勝手に考察してみる第5弾。
※この記事は、約 1,700 文字です。
運がいいとか悪いとか 神がいるとかいないとか
遺伝するのは顔だけか それとも魂丸ごとか
人は誰でも平等で いつか努力は報われる
取って付けたような締麗事だけれど
信じてみなけりゃ始まらぬ
闘ってみるか 遅くはないさ
泣いてもいいや お前となら
あすぺる「発達障害と分かったことは運が良かったのか、悪かったのか、どっちなんだろう。フツウじゃない自分に「神様なんていない」と嘆いてみたりもする。親から受け継いだのは容姿だけではなく、この宿命丸ごとかもしれない。
「平等・努力」締麗事なんてわかっちゃいるけど、そうでも思わなきゃ、やってられないよな。「まだ人生遅くなはい、改善に努めてみよう」しんどくても、あなた(妻)とならそう思える。」
何処へ行くのかこの道は ずっと景色は変わらぬ
譲れないもの抱いたまま 冷たい風が頬を打つ
騙した方が悪いのか 騙された奴が馬鹿なのか
おまえもおれも流すのは 同じ透明の涙じゃないか
妻「あなた(あすぺる)に傷付けられ続けて、このままこの苦しみは変わらないのだろうか。あなたに歩み寄り続けてきたけれども、自分の中で譲れない価値観が残っている。 世間は私の葛藤をわかってくれず、カサンドラが進行していく。
あなたの定型発達への擬態が上手かったのか、見抜けなかった私の目が節穴だったのか。あなたも私も同じ人の心を持っていると思いたいから、いつか心を通い合わせ共感し、ともに苦楽を分かち合えると信じたい。」
人は誰でも平等で やり直せるさ今からだって
歯の浮くような締麗事だけれど
生まれたからには幸せに
闘ってみるか遅くはないさ
泣いてもいやお前となら
妻「私だって普通に幸せになりたい。あなたと別れて、人生をやり直したいと思ったことも何度もある。離れてみることを真剣に考えてみようか。愛する息子達となら頑張れる。」
頑張る奴などダサい奴 サボり上手の負け惜しみ
特に誇れる事もなく 残してやれる物もなく
譲れないもの抱いたまま 見られているのはこの背中
あすぺる「「愚直に頑張るようなことはしたくない。努力を重ねるよりも、 世の中要領よい奴が勝ち。」そう思って怠惰をむさぼっていたら、 外面だけが良い、芯も中身もない人間になってしまった。
真に寛解することのない障害を抱えている私は、 その言動はあなた(妻)だけでなく、子供たちにも悪い影響を与え得る可能性があることを認識して気をつけねばならないのだな。」
遺伝するのは顔だけか それとも魂丸ごとか
運がいいとか悪いとか 神がいるとかいないとか
今さらどっちでも知ったことかよ
信じてみなけりゃ始まらぬ
闘ってみたよ負けちゃったけれど
でもこの清々しさはなんなんだ
あすぺる「息子は私にそっくりだけれども、きっとこの宿命まで受け継いでしまっているだろう。才能豊かな部分があり、ギフテッドといえる側面もあるかもしれないが、今後世の中で生き辛くなる部分も、もちろんあるだろう。私と同じように恨み節を呟くこともあるかもしれない。
元気に生まれてきてくれた今、正しい療育や対処を考えることももちろん必須だが、くよくよ心配し過ぎず、他人に迷惑をかけない範囲で開き直ってポジティブになることも大切だ。私自身、改善に日々努力しているつもりだがやっぱりなかなか上手くいかず、妻や家族に迷惑をかけっぱなしだ。
しかし、いままで理由もわからず夫婦間のいざこざ、コミュニケーション相違と思っていたものが、私に理由があるとわかって改善・攻略すべき対象がわかり、もやもやが晴れすっきりはした。」
遺伝するのは顔だけか それとも魂丸ごとか
あすぺる&妻「息子は確かに難しいところもあるけれども、素晴らしい才能を受け継いでいる部分もある。
私たちが自ら対処法をしっかりと学び、世の中に大きく羽ばたいていけるように皆で協力していこう。」
以上、最後までお読み頂き、 ありがとうございました。