2021年 大阪杯 軸馬選定 考察メモ 4/4

阪神内回り2,000m

随時更新します。

コース形態:

ゴール手前の急坂手前からスタートとなり、小回りを一周するコース形態。スタート後の上り坂を上った後は一周回ってきて同位置にあるゴール手前の急坂までは、平坦から緩やかな下り坂のレイアウトで起伏は大きくない。外回りと比較すると直線の距離は100m短くなる356mと短い。

適性考察:

直線も短いため後半ラップのクラス間の差異は大きくなく、上級戦では中間のラップが速くなる傾向。道中速くなる追走に対応できる基礎スピードを前提に、前目でレースを運ぶことのできる機動力と、ゴールまでバテない持続力が必要。過去5年間で、確たる逃げ馬のキタサンブラックがいた2017年だけMペースとなっており、後は基本的にはSペースの展開。

⭐︎コントレイル 福永

ジャパンC2着。大逃げするキセキを追って、後方9番手あたりから外を回って直線追い出すも、道中の位置取りに大きな差もあり、アーモンドアイには及ばず2着。キセキ以外の集団は事実上Sペースの直線ヨーイドンの競馬になったが、直線入り口の500m付近から追い出して、ずっと伸び続けていた点は三冠馬らしい非凡な持続力が垣間見えた。古馬G1の権威ジャパンCで、アーモンドアイには完敗なものの、あれだけの豪華メンバーを雑な競馬でも競り落とした実績から、能力自体に疑う余地はない。ディープ×米国型アンブライドルズソングのバリバリのクラシック配合から、成長力に関しては見込みづらい。クラシックを走ったディープ×米国型は古場戦線になると能力に翳りが見える傾向にある。三冠牡馬といえど成長曲線の大きな枠組としては不安がある。現役最強クラスの一角として絶対的な能力は認めつつ、血統面からディープインパクト牡馬産駒の早熟傾向を加味すると決め手はもう一強の方に分があり、と見て現状のところ対抗評価で。

⭐︎グランアレグリア ルメール

マイルCS1着。レシステンシアが逃げる流れを好位追走、直線スペースを探しながらウロウロするも、残り1Fムチ一発で突き抜ける。鞭を入れた後の瞬発力もさることながら、注目すべきは基礎スピードがとにかく速い点。ラスト3F〜2F11.0の速いラップを、周りの馬がガシガシ追って加速を図る中で、軽い追いで平然と着いていく。安田記念の東京マイルでアーモンドアイを完封した実績も納得。コントレイルと同じくディープ×米国型の血統配合になるが、ディープ牝馬産駒の方が息が長い印象もあり、母系にニジンスキーを持っていることから、中距離に対応するスタミナも血統的には補完。ノーザン-藤沢厩舎-ルメールと人的面も文句無し。レースを重ねる毎に折り合いもつくようになってきているし、稀に見る基礎スピードの高さとトップスピードは歴代の名馬の中でも屈指だと思うので、ここはもう一強のコントレイルよりも高い評価として頭軸で決め打ちしたい。

⭐︎サリオス 松山

マイルCS5着。大外枠に入ってしまい、一度も内に入れることができずコーナーも中団で外を回しながら、ジワジワと伸びるも5着まで。内を回った馬が馬券内に入るレースで、展開にも枠にも嫌われた結果。直線の伸び具合は目を見張るものがあり、仮に内枠の馬と同じ位置取りであれば2.3着の馬券内争いまで発展していたように思える。G1級の古場戦線でも十分勝負になる。世代戦では常にコントレイルの2番手という評価だが、血統要素からはハーツクライ産駒のこちらの方が成長力に期待が持てる。ハーツクライ×ニジンスキー系で、本質的には距離が伸びて良さそうなスタミナ豊富な血統構成。シルク-ノーザン-堀厩舎で、堀厩舎でヒシイグアスなどに乗り結果を出してきている松山が騎乗するのも良い材料。三冠馬の影に隠れつつも能力はG1級に達しており、血統や人的要素の背景も非常に魅力的。過去レースから2強との勝負づけは済んでしまっているように思えるが、ハーツクライの成長力と今季絶好調の松山に期待して、コントレイルと同程度以上の評価で考えたい。

予想印

◎グランアレグリア

○コントレイル


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