太極拳日記

 珍しく全員集合した。三ヶ月ぶりにお会いした方もおり、なんだか嬉しい。
 
 先生が席を外したタイミングで、会計の川本さんが「今年は先生への年末のプレゼントどうします?」と皆を見渡す。
「やりましょう」と誰かがすかさず言うと、皆、何度も頷いた。
 暖かい世界だ。心も顔も緩んでしまう。

 先生は80代のおばあちゃんなのだけど、いつも頬がつややかで、ピンク色をしており、声も張りがあり大きい。よく笑う可愛らしい人だ。
 しかし太極拳が始まると、めちゃくちゃかっこいい。あんなふうに伸びやかにダイナミックに動けたら、と思う。
 40代半ばに、自分の体調不良を治すために太極拳をはじめたそうだ。

 「太極拳て、お医者さんもよくやっているのー。〇〇先生は仕事の後に太極拳をするのが1日の楽しみだと話していたのー!」と教えてくれた。

 〇〇先生とは、どうやら有名な医者らしい。『医者がやってる!』と聴くと、絶対健康になりそうな気がする。 

 準備運動を始めると、身体の内側が動き出した感じがする。
 今日は、ダンビエンの動きを細かく。ダンビエンは、とても好きである。
 右手は「つるの首」の形をつくり、スカーフをフワッと持ち上げるように上に上げる。
 心の中で「ダンビエン!」とつぶやきながら左手を突き出した。
 
 来年も続けられたらいいな。

 

 

 

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