1/3 母から聞かされる妹の恋の話

正月気分をあまり味わえないまま3日が過ぎた。
特に正月らしいことは一切していないしほぼ毎日お酒を飲んだり、休みの日にするようなことをしたり。
ただの長期休暇みたいな過ごし方をしてきた。
テレビの正月特番も全然見なかったな。少しだけ寂しい。

正月期間はほぼ毎日朝まで飲み歩いたのでなかなか家族とゆっくり話す機会がなかったのだけど、晩寝る前に少しだけ母と話す機会があった。
何を話すことがあるんだろうかとか思っていたけど、母の口からは妹の恋の話が出てきたので「これは面白いぞ」と思い聞いてみることにした。
だって、今年24歳の妹には今まで彼氏ができたことがないのだ。
そもそも恋の話なんて聞いたことがなかった!

ちなみに、うちの母は脚色家で話を結構ねじ曲げて人に伝える節がある。
エンターテインメントとしての脚色ならいいけど、真実を伝えるのには向いていない人だ。
芸人さんが集まってすべらない話をするテレビ番組があるが、僕はこの番組が好きだ。絶対に普通では体験できないような話をみんなが笑えるように脚色を加えたり、自分の意見などを交えて披露する。
おそらく番組で話すまでにいろいろな場所でそのエピソードを披露して、みんなの反応を試し話の組み立て方を変えてみたり改良を重ねていくからあれだけ完成度が高くみんなが笑える話になるのだと思う。

もちろん僕の母の話はいろんなところで試す機会がある訳でもないし、
改良というよりも改悪に近いくらいの脚色がみられることが多いので
いつも話半分に聞いているのだけど
妹の恋の話にはかなり興味が湧いた。
別にシスコンとかではないんだけど、今まで24年間彼氏がいたことのない人間の恋の話だ。そりゃあ興味も湧くだろう。

妹の恋の話だが、最近猛アプローチを受けているらしい。
相手は1つ上の大学院生でNというらしい。
Nは今年2020年3月には大学院を卒業して社会人になるらしい。
そんなNのアプローチ方法はだいたい食事に誘ったり、映画(レイトショー)に誘ったりしているらしい。
会話の節々にも「君といたら時間が経つのが早いなぁ」とか甘い言葉を囁いたりするらしい。

Nのアプローチ方法は大変勉強になる。
僕は女性とデートに行く際、だいたい恥ずかしがってなかなかそういった甘い言葉を囁くことができない。
先日同級生とデートをしたのだが、小学校の同級生とのデートということで恥ずかしくて「君、なんだかかわいいね」くらいしかいうことができなかった。
「君といると時間が経つのが早いなぁ」なんてもってのほかだ。頭に血が昇って爆発する。

そう考えるとNの本気度がわかる。

好きな人の前ではなかなかカッコつけることはできない。むしろ、空回りして下手をこくことの方が多い。
そう考えると僕はカッコをつけるという行為とは程遠い人間なのかもしれない。
なかなか相手の心の扉を開けることができずに、扉の向こう側で天使みたいに立っている相手のことを思い続ける奥手人間なのだ。
まぁそれはいい。今回は妹の恋の話だった。脱線した。しかも最後らへんはポエムっぽくなった。危ない危ない。

そんなも猛アプローチのNに対して我が妹はドキドキしているだけらしい。
「Nさんが私のことすきかどうかなんかわからへんやん」
なんてことを抜かしているらしい。でも、Nのことは嫌いではないらしい。むしろ好きらしい。

僕は異性の友達とは映画にも食事にも行くけど、「時間が経つのが早いなぁ」とか思ったりもしないし、ましてやわざわざ発言したりはしない。
早くどっちかが告白したらいいと思う。
ここまで書いといてなんだけど、けっこうどうでも良くなってきている。
妹に彼氏ができたら「おめでとう」だし、妹の勘違いだったらめちゃくちゃ面白いと思うし、僕的にはどっちに転んでもいい。

奥手同士のどっちつかずなウダウダした時間の話ほど聞いていてイライラする話はない。
これは母も僕と同意見だった。
妹には1月中に進展させなさい。と助言をしておいた。
結果は母が聞かなくても知らせてくれると思う。
楽しみに待つだけだ。

サポートしてくれる物好きにはいつかハイボールを一杯奢ります。