留学3年目にして無所属
Hola!!! スペイン、バスク州ビルバオでサッカーをしている浅野峻輔です。
留学3年目。夢と希望を持ってスタートを切りましたが、実は昨シーズンが終了した5月末から10月中旬まで無所属でした。
そうなった経緯、感じていたことをかきたいと思います。
22/23シーズン終了
留学2年目となった2022/23シーズン。大怪我もありリーグの約半分(16節程)を欠場しましたが
チームも目標達成ができ、自分自身も選手としてステップアップできた年となりました。
シーズン終了後のチームのディレクターとの個人面談。
そこで契約更新の話をしていただきました。
しかし、チームは昇格ではなく残留、上のカテゴリーに行きたい僕は、チームを退団する意向を伝えました。
もし上のチームが無理だったら早めに言ってくれ。居場所開けておくからね。そう言ってくれる優しさ、そう思って貰える活躍ができたことにかなり喜びました。
しかし、最終的にチームを去る決断をしました。
日本に2ヶ月の帰国、そして3年目スタート
夏の長期休み、6月7月とまるまる休みだったので、日本へ帰っていました。
しかしその間、チームは決まっていません。不安と焦りもありましたが、エージェントの方への信頼や、昨シーズンの手応えから、なんとかなるという思いで、オフを楽しみました。
帰省期間にはお金を稼ぐチャンスでしたし、アルバイト漬け、そして合間に練習と、スペインにいる間よりもハードでしたが、大切な人達に会える日々が何よりも幸せでした。
8月に入り、いよいよ3年目スタート。
7月にはトライアウトに参加するチームも決まっていて、Instagramで情報を見たり(名前覚えるのが本当に大変だから予習してました笑)そのチームでの目標など考えて挑戦の日まで過ごしていました。
そしていよいよ練習初日を迎えました…
トライアウトスタート
トライアウト初日、上のカテゴリーということもあって、去年の選手と比べて身体がひと回り大きい選手もいて、その時点で少しカテゴリー差を感じました。
しかし緊張はしてなくて、すぐにチームメイトと溶け込むことができました。
2週目、初の練習試合。相手はもうひとつ上のカテゴリー。去年と比べたら2個カテゴリーが上のチームです。
試合会場についてユニフォームが配られる。その時にアクシデントが。準備してくれていると言っていたはずのユニフォームが僕の分だけない。パンツと靴下が無く、僕のユニフォームは上だけしかなかったのです。
一応1式練習着は持ってきていたので、何とかなりましたが、すね当てが入らない程の短い靴下でプレーしました。
その時に既に、「あれ。扱い雑くないか?このチームに残れるんかな。」と少し不安になりました。
しかし状況は変わることは無いので今に集中し、良いプレーをすることだけに意識を向けました。
4-2-3-1の右SB。
70分程プレーさせてもらいました。
攻撃面はかなり通用しました。通用どころかチャンスメイクも。
対して課題である守備ですが、1回ミスをしてしまいましたが、その他は特に危なげなく終わりました。
3週目、1個下のカテゴリーのチームとの試合。去年と同じカテゴリーのチームです。
SBと伝えていましたが、右ハーフで出場。
中に両ハーフが内側に絞る攻撃スタイルで、僕は外に張って特徴を活かしたいので、難しいポジションでしたが、シュートを打ったりチャンスメイクしたりと、手応えは悪くなかったです。
4週目、自チームのBチームとの試合。
カテゴリーが2個も下がりました。
右SBで70分程の出場。
ほとんどが、攻撃の時間。正直やりたい放題な試合で、評価に繋がるか微妙な試合でした。
その試合後、僕のところに監督が来て
「ごめん。うちでは君をとれない」
契約が貰えずトライアウトが終了しました。
トライアウト2チーム目
またチームを探さなければならない。エージェントの方が、尽力してくれましたが、時間は少しかかりました。
約1週間宙ぶらりんな状況。
ソワソワが止まりませんでしたが、ジムへ行ったり、留学仲間とボールを蹴ったり。次に備えてました。
上のカテゴリーが見つからなかったら最悪去年と同じカテゴリーのチームに行く。
それも視野に入れなければならないとエージェントの方から告げられました。
しかし運がいいことに、上のカテゴリーで1チームトライアウトできるチームが見つかりました。
合流したころにはシーズンが始まる直前で、試合でプレーを見て貰えませんでした。
しかし、練習でのアピール、紅白戦でのアピールで契約を勝ち取ろう。
その意気で必死に頑張りました。
しかしトライアウト2週目終了時に監督から
「うちじゃ君を取れない」
また契約を勝ち取ることができませんでした。
攻撃は光るものがあるけど守備がまだまだ足りたい部分がある
この言葉は2チームの監督に言われたことです。コンバートしてからまた1年も経っていないのですが、守備自体は課題に感じていました。
ましてやここバスクのサッカーはダイレクトサッカーが多く、ダイアゴナルのボールが飛び交い、空中戦の嵐。
守備において強度が特に必要なのです。
しかし、そんなにひどいか?と聞かれたら自分では全く納得がいってなかったです。
もしかしたらチーム事情で取れなかったから、断る理由にそれを言われたのかもしれない。
そんなことを考えましたが、もしそうだとしても、チームの事情なんてねじ曲げるほどの実力が自分になかったということです。
納得もいってませんでしたし、こういうときは矢印が他に向きやすいですが、自身に矢印を向け、次の糧にしました。
もう上のカテゴリーはダメかもしれない
だめだ。もう見つからない。
全てのチームにコンタクトを取ってもらいましたが、シーズンも始まっていて、選手登録に空きがないチームがほとんど。
ましてや下のカテゴリーの選手、そして外国人を取りたいとは思わないのが普通です。
ダメ元で全部のチームに聞いた結果、最後の最後に奇跡が…
3チーム目
エージェントの方が最後に電話したチーム。
「Gallarta」長い間このカテゴリーにいて、今年は昇格を目指そう。そんなチームでした。
連絡をとったとき、実は僕のことを知ってくれていました。
「去年下のカテゴリーの試合を見た時に日本人を見たんだよ。それが君だった。Instagramもフォローしたし、何よりもチームに呼ぶべきだと思った」
ディレクターと監督がプレーを見てそう言ってくれました。
ディレクターに関しては、DM送ったぞ!と言っていましたがやっぱり来ていませんでした。
少し歳をとっている方なのでテクノロジー系が弱かったのかもしれません。
興味を持ってくれた時に、僕にコンタクトを取ってくれようとしていたみたいですが、日本にいたため、それが叶わなかったみたいです。
そして無事契約。
最初の目標、スタートラインである上のカテゴリーへの入団が叶いました。
たった1試合で人生が変わる、自分を信じていれば誰かが見てくれている
僕らの今の監督が僕を見てくれたのはたった1試合。その1試合でこの契約が勝ち取れました。
どこにでもチャンスは転がっていて、自分が分からないところにもある。
だからこそ日々の過ごし方、毎試合のパフォーマンスが大事。
もしかしたら去年の怪我が無かったらもっと見てもらえたかもしれない。
そう思うと、怪我はよくないし、出続けることの重要生を知りました。
カテゴリーにこだわらず、少しずつステップアップしていく。
焦りは何も生まない。そう今回教えられた気がします。
とはいえ、いつまでも足踏みをしている場合でもないので、夢のためにこれからも毎日頑張っていきます。
誰が見ているか分からない。信じたことを貫いていれば、きっとそれが認められる日が来ると思います。
諦めそうになってもそう思ってこれからも頑張りますし、読んでくれた人にもそう思って貰えたら、なによりです。
Hasta luego!!!
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