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「頑張れ」じゃない、「諦めるな」と伝えたい。

受験勉強お疲れ様です。最近引きこもっている平林です。コロナにかかったと噂が出そうですが、元気です。コロナで教室が閉鎖されたり、校舎長が感染したりした時に代わりに出勤できるよう待機しています。本当は直接みなさんに伝えられたらよかったですが、それは難しいので、Web上にてエールを送ります。

明日はいよいよ共通テストですね。まず、自己採点は1日目しないようにしようね。また、自己採点のミスは大打撃なので西北出版などの自己採点システムを使って二重チェックをしようね。また、共通テスト後のスケジュールもお送りしますので確認してください。

私は、今更になって「頑張れ」とは言いません。みんなは頑張ってる。僕はみんなに割り切ることの大切さを伝えたい。どんだけ勉強しても、当日は点取ゲームです。明日だけは、勉強したのに間違った問題より、「えいや!」で選んだ1点のが偉いのです。正直、テストの1番の大敵はメンタルです。だから、解けない問題があっても凹まないで、手を止めないで、ふて寝しないで。分からなければ、絶望するのではなく、問題文の横に"?"と書いて、とりあえず、マークする。後で戻ってこよう。自分の無力さを感じている暇があったら、とりあえず手を動かそう。その時間で考えたら点数取れるかもしれない。

いいですか、5教科7科目なら9点で志望校が1ランク変わります。大体マーク3つ分ぐらいです。失望している間に適当にマークすれば取れる点数です。「そうだった、点取ゲーム、点取ゲーム!」そうやって考えていると、不思議なもので、心と時間に余裕が出て、急に思考がひらけたりするものです。

そもそも「頑張れ」って重くないですか。家族や先生からの愛に溢れた「頑張れ」ならともかく、大人のなかには、「頑張れ」とか「人生がかかっている」みたいに煽る人がいるかも知れません。明日はそういうアドバイス(?)は忘れましょう。その人達はもしかしたら自分が達成できなかった夢をあなたに背負わせているだけかもしれません。その人はきっと頑張れなかったんです。

だって…頑張れ、ってどう頑張ればいいんでしょうか。その人達は自分もわかっていないんです、頑張ったことがないから。頑張ったことがある人は知っています、頑張ったところで、点数は上がらない。頑張るとはなにか。それは舞い上がらない、絶望しない、平常心でいるように気を張るということなんです。いつもの「あなた」が最強です。頑張れ、じゃないんです。頑張った経験がある大人は、「諦めるな」と言うはずなんです。「頑張れ」なんていえない。そんな大人の夢をあなたが背負うことはありません。あなたの夢はあなたが叶えるのです。

そしてあなたの人生はあなたが背負わなければなりません。明日は理想と現実がぶつかる日です。喜ぶ人もいれば、悲しむ人もいる。でも、なるようになる、のです。自分の思い通りの大学受験が送られるのは、統計上1.3%の人たちです。それ以外の人達も、今はいい笑顔で友達とご飯を食べています。いいですか、なるようになる、のです。大丈夫、なんです。たとえ、そうじゃなくても、この二日間は「なるようになる」という方便を自分に言い聞かせて、決して失望せず、諦めず、最後の一秒まで戦うのです。そのあと、思いっきり泣けばいい。テスト中は心を殺すのです。その方がいい結果が出るのです。そして、「なるようになる」ようにするのです。正しい道を選ぶのではなく、選んだ道を正しくしていくのです。

我々は心に映ったものごとをみています。水面にさざなみが立てば、映った小枝も怪物に見えます。心にさざなみがたてば、なんてことないことに怒れてしまいます。恐れてしまいます。不安になります。心を常に平静に保つことを明鏡止水といいます。明るく鏡のように止まった水面のような心が最強なのです。あるがままの姿、本質を捉えることが大事です。そのときの合言葉は「点取ゲーム」です。明日は点取ゲームなんです。いままでの努力やプロセスは一切評価されません。それが本質です。

「解けなくて情けない、もうすこしやっておけば…」大丈夫です、そこはみていません。マークして正解なら問題ありません。明日明後日は適当に塗っても合っていればOKです。向こうが結果しか観ていない入試形式を準備してきたのです。わからない問題を適当にマークして、わかる問題に時間をかけることに何も問題はありません。いや、むしろ利用してやりしょう。事実と解釈を分けましょう。事実としてあるのは「点取ゲーム」です。その問題が解けなくても、ぜんぜん問題ないです。適当にマークしてあっていればいいのです。自分を責める必要は全くありません。

普段我々が特訓でやっているような、「解答の根拠を説明させる」ような試験を課さなかった向こうが悪いのです。自分の本当の力を発揮しようと意気込むと、解けなかった時に自分を責めることになります。いままでの努力への反省タイムに入ります。人間は神様ではない。限られた資源と資産と資質のなかで、自分なりにやってきたでしょう?それで今の自分がいる。そして、テストをうけるのもその中途半端な自分です。いいじゃん、よくやったよ、きみは。

だからこそ、割り切ってほしい。明日と明後日は割り切る。「諦めないため」に「割り切る」という、心を凍らせる方法を使う。大人はみんなやっていることです。明日、明後日がおわったらレンジで、チン、です。また、温かい心に戻しましょう。思えば、われわれはずっと心の奴隷だったんです。寝たい時に寝て、食べたい時に食べて、したい科目の勉強をしてきたわけです。僕らはそれらを自由と思ってきたけど、実はそれは心と欲望の奴隷だとはいえないでしょうか。僕たちはその鎖から自由になるために戦ってきた。

本当の自分のやりたいことが欲望で邪魔されてはいませんでしたか。本当の自由とは、「やりたいことをやる」ではなく、自分を律して「やるべきことをやる」なのです。目的達成のために、心や欲望を飼いならすことが本当の自由です。大学受験とは、「心と欲望を飼いならす」という「本当の自由」のための訓練なんです。その集大成が、明日に迫っている。諦めるな。一点でも多く点数をもぎ取ってこい。なに、なんとかなるさ、大丈夫だ。

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