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【ワイン備忘録 #4】ベルンハルトコッホ シルヴァーナー Q.b.A トロッケン 2022 1L

ベルンハルトコッホはドイツ・ファルツ地方ハインフェルド村(南ファルツ)の家族経営ワイナリー。ドイツワインガイド『VINUM』4つ星、同誌の赤ワイン生産者・年間最優秀賞(2021)を受賞したトップ生産者の一つです。

2013年より日本人醸造家・坂田千枝さんが醸造責任者を務められています。
(先日、少しお話しさせていただく機会があったのですが、本当に仕事熱心で静かだけれども力強い情熱を感じられる、めちゃくちゃカッコいい女性でした!)

ドイツの中でも温暖な気候や豊かな土壌を利用して、54haもの広大な畑に多くの葡萄品種が生産され造られるワインも様々。

フランスに近いこともありシャルドネやピノ・ノワールなどフランス品種も多いのですが、今回のワインはドイツ伝統品種のジルヴァーナー(シルヴァーナー)から造られるカジュアルな普段飲み、しかも1Lワインです。

ジルヴァーナーといえばムッシェルカルク(貝殻石灰岩)を多く含んだ土壌で造られる力強いミネラル感のあるフランケン地方のものが有名ですが、ファルツ地方などレス(黄土)や粘土を多く含んだ土壌ではニュートラルでマイルドな味わいに仕上がります。

一見個性が弱まってしまうように感じますが、そこがまさに普段飲みワインにはピッタリ!
普段の食事を邪魔することなく、スルスルと飲み進めてしまいます。

今回は1Lを思う存分楽しむために3日間に分けてのテイスティングです。(あえて保存用のガスなどの使用は無し)

〜1日目〜

普段通りのテイスティング。映画を観ながらワインだけで約1/3を飲む。

〜テイスティングメモ〜
輝きのある少し緑のニュアンスを感じるイエロー。やや粘性がある。香りはニュートラル。食べ頃の青リンゴ。セミドライな青さの残った干し草。ミネラル感もドイツにしては弱い。
口に含むとリースリングよりも柔らかいがしっかりした酸。少しオイリーな印象もある。舌の中盤にかけて広がり後半スパッとキレる旨みと苦味が、ドライでジルヴァーナーらしい。

品種 ジルヴァーナー100%
参考価格帯 1000〜2000円

〜2日目〜

1日目より柔らかく感じる。フルーツも白桃っぽく変化。酸はまだまだしっかりと残っている。
ワインだけでも十分美味しいが、今回は普段の食事に合わせてみる。

〈冬野菜と豚バラの蒸し鍋〉4人前

・小松菜 または ほうれん草 2把
・豚バラ しゃぶしゃぶ用薄切り 300g
・大根 1/2本
・長ネギ 1本

・にんにく 1〜2片
・ごま油 大さじ4
・酒 大さじ4
・白だし 大さじ1

①小松菜(ほうれん草)は4cmくらいのざく切り。大根は半月薄切り。長ネギはナナメに薄切り。豚バラは食べやすい大きさに切る。

②鍋に小松菜(ほうれん草)の茎の部分を敷く。そのあとは大根と豚バラと葉の部分を何度か適当に重ねて層にして最後に長ネギ。

③小さなフライパンにごま油とみじん切りにしたにんにくを入れて中火にかける。
にんにくの香りが立ち、きつね色になったら火を止め②にかける。

④酒と白だしも②に加えて、蓋をして20〜30分蒸し煮。

⑤ポン酢につけて食べる。

野菜もりもり
野菜のシャキシャキ感も残した火入れ

野菜の青さとポン酢の酸、ごま油のオイリーさをワインに合わせてみました。
香りの要素が少なく後口がドライなので、全く食事の邪魔をしません。

〜3日目〜

少し酸がダレてきた印象。全体的に引き締めるためにスプリッツァーにしてみる。

✳︎スプリッツァー (Spritzer)
ドイツ語で「はじける」を意味する「spritzen」が由来。オーストリアのザルツブルクが発祥とされ、現在でも毎年八月に開催される「モーツァルト音楽祭」でも供されるカクテル。(wikipediaより)

ワイン:炭酸水=1:1
氷と(お好みで)レモンスライスをワイングラスに入れて注ぐ。

このワイン、本当にスプリッツァー向きです。
酸がイキイキとして爽やかな果実味が感じられ、炭酸水がワインを引き立ててくれます。

お酒が弱い方にもオススメ

こんな感じで3日間楽しみました。
スクリューキャップだし、気楽に飲めます。
アルゴンガスなど保存用のガスを使えばもっと長く楽しめるかも。

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