第24回 高所トレーニング国際シンポジウム 2023 in Tomi, Nagano 大会長にお聞きしました


第24回 高所トレーニング国際シンポジウム 2023 in Tomi, Nagano 開催にあたって、大会長:半田 秀一(身体教育医学研究所) にお聞きしました。

■第24回 高所トレーニング国際シンポジウム 2023 in Tomi, Nagano

日程:2023年11月11日〜12日
場所:長野県 東御市 GMO アスリーツパーク湯の丸・湯の丸高原ホテル
共催:高所トレーニング環境システム研究会、(公財)身体教育医学研究所
後援:スポーツ庁、長野県、長野県教育委員会、東御市 (調整中)
協力:(一財)浅間山麓スポーツ医学研究所、東御市陸上競技協会、東御市水泳協会 (調整中)

詳細、お申し込みはこちらからお願いします。


──いよいよ第24回 高所トレーニング国際シンポジウムが始まるということで、そもそも「高所トレーニング」というのは高いところ、標高の高い山の上でトレーニングする、ということでよいでしょうか。
半田:従来、山、標高の高いところでトレーニングすることを高地トレーニングとされていました。一方で、人工的な低圧、低酸素環境を用いたトレーニング、今都内などでは低酸素ジムなども多くなってきていますが、そういった環境もあるので、それを含めて「高所トレーニング」という言い方をしています。
 我々も所属する高所トレーニング環境システム研究会の中では、この高所という 言葉が使われており、1998年に群馬県で開催された第1回高所トレーニング国際シンポジウムから「高所」という言葉が使われています。

──要は空気が薄くなっているところでトレーニングをするという理解でよろしいでしょうか。

半田:そうですね。

──これをすることで、身体のほうには空気が薄い中で運動することに対する適応が起こる、そういった形になりますか。

半田:はい。低酸素負荷、負荷を与える、重りによって与える負荷もありますし、この環境の低酸素負荷を与える、そういった負荷をうまく使っていくという。
 その低酸素負荷によって一般的には従来から言われている造血作用が起こって、赤血球が増えて持久力が高まる。
 最近ではトレーニングする、筋力トレーニングですね。成長ホルモンの分泌が高まり、より筋力強化トレーニング効果が出やすいという報告もあります。長距離選手にかかわらず(限らず)、短距離選手、中距離選手もたくさんトレーニングしている状況になっています。

──そうなんですね。そうすると一般的に考えられてきた、それがうまくいくだろうという対象の選手の幅が広がってきたっていうことなんですね。

半田:そうですね。今までは「まさか短距離選手が山の上で」というイメージであったのですけれど、間違いなく(短距離選手が高所トレーニングを行うことも)増えてきています。

──陸上の長距離、マラソンみたいな人たちだけじゃなく、もっともっと広い競技で高所トレーニングが行われてきつつあるということですね。

半田:そうですね。

──ありがとうございます。では、さてこの高所トレーニングの国際シンポジウムが開催されるということで、今回のシンポジウムの一番、主催者側として力を入れているところがありましたら教えてください。

半田:はい。海外からの招聘講師として、高所トレーニング研究の第一人者、アメリカからお越しいただきますランディ・ウィルバー(Randy Wilber)さんにお越しいただくことが、なんと言ってもこのシンポジウムのメインです。
 そして、運動生理学の研究者なので、高所トレーニングのメカニズムから、実際にアメリカ陸上チームの合宿に帯同している方でもあるので、世界各国の高所環境でのトレーニング方法なども紹介していただくということで、ここはとくに重要視しております。

──このほかシンポジウムで、何か工夫されていることなどありましたら、ぜひお聞かせください。

半田:はい。国内講師ですが、私も含めて19名ということで、大勢のみなさまにご参加いただきます。今回のシンポジウムはオリンピック・パラリンピックのトップアスリートから中高年者のウォーキングによる健康づくりまでということで、幅広い内容となっているところが、今回のシンポジウムの特徴です。(本シンポジウムは長野県地域発元気づくり支援金事業により開催されます)。

──ありがとうございます。今回のシンポジウムは、現地開催とあとオンラインでも参加できるという、いわゆるハイブリッド形式で開催ということですね。参加者の方でどちらにしようかなと選べるようだったら、どちらがお勧めになりますか。

半田:そうですね、実はこの11月、湯の丸高原はカラマツが黄金に輝く、紅葉の素晴らしい時期なんですね。ぜひ現地にお越しいただきたいという思いなんですけれども、会場の広さの関係で、現地参加者120名ということで、先着順でお願いしております。
 さらに、多くの方にご参加いただきたいので、同時にオンラインでも参加募集しますので、広くご参加いただきたいです。
 また当日、ご都合が悪い方に対しては、シンポジウムの終了後に録画の配信でも見れる申込みもとっておりますので、高所トレーニングに興味ある方にはご参加いただきたいところです。

──わかりました。今回シンポジウムが行われる東御市でも、高所トレーニングができる施設があるということをお聞きしました。もう少しご紹介いただけますか。

半田:はいこの湯の丸高原の高所トレーニングの名称は、GMOアスリーツパーク湯の丸という名称がついているのですけれども、なんといっても日本で一番高いところ、標高1750メートル付近ですけれども 、400mのトラック、屋内水泳50メートルのプールです。また室内のトレーニングルームもございます。
 林間のランニングコースも年々、いろんなコースが整備されています。冬はノルディックスキーのコースにも対応できるように整備されてきました。
 そしてまた、アスリートに特化した食堂、アスリート食堂(ニッスイ湯の丸アスリート食堂)、また新たな宿泊施設も完成しまして、年中オールシーズン、活用いただける合宿地となっています。
 今回のシンポジウムでは、施設見学もありますし、このシンポジウムにお申し込みいただいた方は、年内中、無料体験のチケットをお渡しするように準備しておりますので、ぜひ一度、ご体験いただければと思っています。

──やはり現地への参加がおすすめということですね。

半田:施設見学、1日目の昼は施設見学がありますし、2日目の午後はプール一般開放の時間に合わせて水着と帽子を持ってきていただければ、プールで泳ぐこともできますので。

──もちろんオンラインでの参加も歓迎ということで。

半田:オンライン参加も歓迎ですし、オンライン参加でお申し込みいただいた方も、年内中であればご利用いただけますので。

──ぜひ行かなくてはいけませんね。

半田:はい、ぜひご利用ください。

──では最後に、これを聞いている皆さんに一言ありましたら、お願いいたします。

半田:はい。まず高所トレーニング興味ある方、まだやってないんだけど始めてみたいなと思われている方、またすでに高所トレーニングを行っていて、さらにトレーニング内容をステップアップさせたい方、そう思っている方にはぜひご参加いただきたいです。
 ランディ・ウィルバーさんの英語の講演は同時通訳もございますので、ご安心ください。
 安全・安心に行う適切なトレーニングのあり方と支援体制について、みんなで一緒に議論して、考えたいと思いますので、ぜひご参加ください。

──はい、ありがとうございます。期日が2023年11月11日ということで。

半田:はい。11日が1日目で、12日が午前中です。

──11日、12日の2日間、そうですね。第24回高所トレーニング国際シンポジウムということで、ぜひご参加ください。

半田:本当にお待ちしております

──半田さん、どうもありがとうございました。

半田:こちらこそありがとうございました。


開催後に改めて、大会長:半田 秀一(身体教育医学研究所) にお聞きしました。




YouTubeやStand FM にて、音声をお聞きいただけます。




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