『火の鳥 鳳凰編』 作者:手塚治虫
シリーズ第5部の『鳳凰編』は第2部以来になる長篇作であるが、火の鳥は長篇作の方が評価が高い様に思う。本作はその中でも特に人気があるのではないだろうか。個人的にもかなり面白い作品と思っている。
舞台は8世紀、奈良時代の日本。シリーズを通して重要な役割で登場している猿田が、本作では我王という悪党を演じている。
生まれたその日に事故により右目と左腕、そして父親を失い、母親は狂人と化した。そんな我王は村人たちに疎まれながら育ち、今や荒み切っていた。
15歳の時、争いごとから人を殺し