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デザインの仕事に興味を持ったきっかけ




違和感

デザインの仕事についてから8年が経とうとしています。
私の学生時代は美術系出身ではなく理系で学んできました。

小学生のころから図工が好きだったのと父親が元々大工だったのもあり、将来はモノづくりに関する仕事に就くのかなとぼんやり思っていました。しかし高校生の受験期を迎えるにあたって、どんなものづくりの分野に行きたいかは特に決まっていませんでした。

高校2年の終わり頃、teamLabの猪子さんのインタビューをテレビで見かけたのをきっかけに、情報系に進むことを考えはじめました。今ほど有名ではなかった時だったのですが、どことなくウィットさを感じるのとこんなに楽しそうにものづくりの仕事をする人っているんだなというのを知り、そういう人がいる世界に行ってみたいなという思いが芽生えました。それをきっかけに情報に興味があったわけではないのですが情報系に進学することに決めました。

ですが、実際に進学してみると授業ではものづくりの数値的な裏付けをするような実験的な授業が多く、社会を支えている領域だということは実感したのですが、通っている学生含め想像していた分野ではないと感じていました。学校にいる時間が楽しくもありつつも、将来この内容や学科のメンバーのような人たちと生活をともにするというイメージが湧かなかったのです。
また、大学生になり、文系の友達を持ったり、いろんな分野に興味を持つ中で、他の分野の面白さも覚え始め、自分はどちらにも属さないような気もしていました。


「自分に合ってそうだな」

私がデザインに興味を持ち始めたきっかけは大学2年次の終わりに受けたデザインの授業でした。

その授業はスピーカーと何かを組み合わせて新しいプロダクト考えるというの内容でした。絵から書き起こして、簡易的な機能をまとめたり、最終的なモックアップでは粘土で具体的にサイズ感が分かるものを作り上げ、各フェーズごとにプレゼンまで行うという、美大などでも行われているような授業内容だったのですが、研究色の強い工学部の中では異質で新鮮な授業だったと思います。

扇風機のファンが回る中央部につけたり、水槽の下部につけるといった案があった覚えがあります。

授業の中で教授はデザインのことを以下のようにおっしゃっておりました。

「デザインはより多くの人の問題を解決すること」

「デザインはアートに関する意味だけでなく、設計と言う意味もある。
工学部の学びは最終的に人に届ける仕事につながるからデザインの観点が必要だ」
(確かではないがだいたいそんなことを言っていた)

それまでデザインは芸術に関する領域だと思っていたのですが、その授業を機にデザインのイメージが変わりました。形の美しさだけでなく、その先に社会もよくしていくという考えには、とても興味深い分野だなと感じた覚えがあります。というのはどちらかと言えば後付けの理由で、直感的に「この分野合ってそうだな」と体が反応していたのかもしれません。

その後デザインの分野を調べる中でもっと領域にいる人たちと一緒に会ってみたいと思うようになりました。デザインを学べる大学への編入や専門学校に通うことも視野に入れましたが、編入試験を受ける準備に時間が足りなく、学費もこれ以上かかるのも大変なので難しいなと思っていました。

同時期に私が所属していた学科では3年次から研究室に所属するカリキュラムが組まれていて、研究室を選ぶ必要がありました。そこで、デザインを授業に持ち込んでくれた教授のもとで学ぶという選択をしました。もし専門的に学びたければ卒業してから学校に入ればいいかなとも思っていました。

教授は常にアロハシャツを着ていて、異彩を放っていました。


月日が流れ・・・

ひょんなことから情報系に興味を持ったりデザインに興味を持ったり移り変わってきましたが、デザイナーとして働いてから7年が経とうとしています。
学生時代に感じた直感からデザインの仕事を続けられているのは不思議ですが、まだまだこの分野でやりたいことはあり、学生時代の時の選択は間違いなかったのかなと思います。



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