子宮頸がん検診に関する不安をほぼほぼゼロにするnote
そろそろ結婚とか妊娠とか
あり得るのかな〜と思っている
そこのあなた。
きっと、あたたかくなったらポストに投函されているものがあるはずです。
それは
子宮頸がん検診のお知らせ
(写真は大田区のものです)
ただ、子宮頸がん検診はあくまで任意。
検診を受けるかどうかは、当事者の判断に任されています。
だから
ふーん…
と、そのままゴミ箱にポイしている人もいると思うのですが、めちゃめちゃもったいないです。
仮に、検診と同じような内容の検査や処置を自費でするとなると、諭吉先生にスタンバイしてもらわないといけません。
内診が怖い
病気がみつかったらどうしよう
そもそも病院が嫌い
など、思うところが多々あると思いますが、これが無料、もしくはワンコインでできる期間があったら…?
検診は、不安や痛みを助長させるものではなく、その先に起こるかもしれない病気や障害を可能な限り回避するためにあります。
・ちゃんと検診を受けていれば
・もっと早くに受診していれば
これらは、多くのがん患者さんから聞かれる言葉です。
病気になってしまってからでは、遅いケースもあります。
だから、病気になる前に発見して対処する。
それが検診の意義。
私たちを守るためにあるのです。
検診を受けたことがない人
検診を受けたことがあるけれど、いろんな理由で以来行っていない人
検診受けてるけど、イマイチよくわかっていない人
少しでも興味を持ってもらい、検診に足を運んでもらえると嬉しいです。
未来のあなたが、あのとき検診を受けていてよかったと思えますように。
受診までの流れを教えて!
まずは住民票のある住所にお知らせが届きます。
さきほど載せた案内とバーコードのようなものがついた受診票(選挙票のようにバーコードがついています)が入っています。
この受診票と保険証を、当日必ず持参してください。
これがないと検診を受けられません。
たまに、いろんな理由で住民票と今住んでいる住所が違う人もいますよね。
大学生の人とか、単身赴任中の人とか。
そういう方は、住民票のある地域で検診を受けることになります。
どういうことかというと、たとえば大田区に住民票がある人は、港区の医療機関で検診できないんです。
これは、もし病気が見つかって医療機関へ定期的に受診をするようになった場合。
まずは近所の医療機関を受診し、問題がある場合は大規模な医療機関へという原則があるからなんです。
私たちの世代で、◯◯病院の△△先生にかかりたい!なんて人はあまりいないと思いますし、検診なので医師なんて誰でもいいわ…という人も多いはず。
その後の定期的な受診があったときのことを考えると、住民票のある地域の医療機関を受診するのがリスク的にもコスト的にもベターでしょう。
検診ってお金かかるの?
具体例でみてみましょう。
私の住んでいる大田区ではこんな感じ。
(大田区の場合)
いわゆる、学生さんに相当する年代は無料で検診を受けることができます。
これは、子宮体がん検診を追加することになっても無料です。
そして、問診や内診で検診の項目以上に検査や処置が必要な場合には、保険適応内で追加の処置や検査が行われることがあります。
もちろん、医師と相談してからになりますが、こういうケースもあるため必ず保険証を持参して欲しいんです。
そして、お財布には少し多めの現金をいれておくことをおすすめします。
医療機関によっては、電子決済はおろかクレジットカードに対応していないところもありますので。
検診ではどんなことをするの?
問診
まずは、問診(もんしん)。
普段の生活や、月経に関すること、妊娠や分娩歴があるかどうかを記述式でこたえます。
詳細は、下記の記事からどうぞ。
診察
そして、医師のいる部屋に案内され、記述式で書いた問診票を見ながら対面で診察を受けます。
・経血量が多い
・PMSがひどい
・性交時に痛みがある[/list]
など、問診票で◯をつけた箇所がある場合は、もう少し掘り下げて聞かれることもあります。
月経やその他症状に関して、痛みやつらさがある人は正直に相談してみるのもおすすめ。
内診
はい、きました。
検診のネックになってる理由No. 1。
内診台にあがって足を開いて、細胞を拭ったり膣に異常がないか観察します。
と言っても不安は消えないと思うので、ここは後ほど詳しく説明しますね。
エコー
ここも内診に含まれますが、経膣プローブで子宮や卵巣、またその周辺に異常がないかを観察します。
たとえがこれしかなくて恐縮ですが、バイブみたいなものを想像してもらうと話が早いかな。
その医療版って感じです。あくまでの子宮や卵巣を確認するためにあるもの。
内診ではどんなことをするの…?
これこそが子宮頸がん検診のメインコンテンツでもあるので、詳しく解説していきます。
知るのが怖い!という人は、次のセクションまで読み飛ばしてもらっても構いませんが、本当は読んで欲しいです……
まず、内診台に上がるところから。
ここで、医療者を顔を合わせないように、多くの医療機関は腰くらいまでのカーテンがかかっていることが多いです。
そのため、裸の下半身が状態を見られてはいるものの、内診中はもちろん、前後のやりとりも医療者と顔と顔を合わせることはないので大丈夫。
そして、下着とボトムを脱ぎます。
だいたい、横にカゴがあるので衣服や下着はその中にいれましょう。
ワンピースの人もいるのですが、ここではたくし上げるしかありません。
検診の日はスカートやズボンなど、上と下で分けられるもののほうが手間が少なくて済むかな、と思います。
では、内診台に座ります。
看護師、または助産師、もしくは内診台の音声から
これから台が動きます。
台が動いているあいだ
身体を動かさないでください
と案内が流れるので、その通りにしてください。
動くと内診台から落下する危険もあります。
じっとしていましょう。
歯医者さんの台のように、まずは後ろに倒れます。
そのあと、お尻があがっていきます。
最終的には、おしりを支えていたシートが外れ、寝ながらスクワットしているような体勢になります。
余談ですが、この体制を砕石位(さいせきい)と言います。
恥ずかしいかもしれませんが、膣や陰部を観察するためにはこういう格好をするしかないのです。
ご協力をお願いします。
つづいて、内診。
内診というと、膣にいろいろ挿入されると思っている方が多いと思いますが、それ以外にも外陰部の観察や感染症の有無なども含まれます。
尿道口〜肛門周辺の粘膜に異常がないかも観察されているので、触れられてもびっくりしないでください。
もし、内診前に性感染症が疑われた場合には、検診自体が中止になる場合もあります。
外陰部の細菌やウィルスが検診の操作によって膣や子宮内に入ってしまうと、もうどうしようもないからです。
それから、言うまでもありませんが、生理中の人は内診できません。
経血が邪魔になってしまい、何も観察・採取できないからです。
いよいよ、膣内の観察です。
その人の膣の内径や柔らかさ、緊張の度合い、経産婦かどうかで挿入する器具もアイテム変わるのですが、まずは一般的なものから。
最初に、クスコという器具が挿入されることが多いです。
膣鏡(ちつきょう)とも言います。
これは、耳鼻科を受診したことある人ならなんとなくイメージが湧くと思うのですが、耳や鼻の穴に器具をいれ、その穴を広げるような器具。それの膣版だと思ってください。
え〜〜〜〜
痛いじゃん!!!!
と思いますよね。
すごくよくわかります……
ですが、ここでクスコを挿入し処置に必要な視野を確保しておかないと、安全に、そしてスムーズに内診が進まないんです。
狭いところをぐりぐり探られるよりは、いったんガッと開いてその後の処置をスムーズにしたほうが痛くないはず…と言われています…一般的にはそう言われているんです……
そして、スムーズな挿入のために、医療用のゼリーを使うことがほとんど。
無機質なものがいきなり挿入されることは、ほぼないので安心して欲しいです。
つづいて、がんなど細胞の病気がないか調べるため(細胞診と言います)
大きめの綿棒ブラシのようなものが膣に入ります。
サーベックスブラシで検索してもらうと、どんなものかわかるので気になる人はぜひ。
これを子宮頸部まで挿入し、細胞をとります。
粘膜や細胞をぬぐいとる検査なので、グッと膣の奥に負荷がかかる瞬間があるかもしれません。
口の中を綿棒でぐりっとされるような感覚に近いです。
(タンポンと一緒の感覚地帯なので、拭られている感覚はほぼわからないと思います)
次に、エコー検査。
正式名称は、経膣超音波検査(けいちつちょうおんぱけんさ)と言います。
さきほど、ちらっと説明した医療用バイブみたいなものを膣内に挿入し、子宮や卵巣に異常がないか確認します。
奥に押される感覚や、どちらかに寄せてるような感覚になるかもしれませんが、それもすみずみまで観察したいから。
医師に他意はありません。
ちなみに、エコーの機械は直径2.5cm以下。
太いかどうかはわかりませんが、医療的に安全に挿入できる太さなのでどうかビビらないで…!
そして、これまたたとえがアレで恐縮ですが、アレよりは細いんです…だからほとんどの人が挿入できるはず。
超音波が終わったら、内診終了です。
内診台を降り、衣類を着用したら検診自体も終了。
本当にお疲れ様でした!
どんなふうに結果を知るの?
内診が終わると全部終わったような気になりますが、そんなことはありません。
結果を知るまでが検診です。
結果は約3週間〜1ヶ月後に、郵送で自宅まで届けられるか、もしくは、医療機関を受診して結果を手渡されます。
下記は数年前に品川区での検診を受けたもの。
これは郵送で自宅に結果が届きました。
(この時はルナベルLPという低用量ピルを内服していました)
こっちは、大田区で2019年の夏に受けたもの。
かかりつけの産婦人科で受けたので、次の受診の際に結果を手渡しされました。
時間かかりすぎじゃない?って思うかもしれませんが、細胞をぬぐいとって調べる検査は、培養期間が必要になるのである程度の時間がかかるんです。
焦らないでください。
実際の結果は、上記の写真のようなこんな感じです。
異常がある場合は、わかるように記載されています。
再検査や要検査だった場合、どうしたらいいの?
まず、いきなり病気になった=人生終わった!と不安にならなくて大丈夫。
病気の疑いが強いので、詳しく検査するだけです。
再診を受けるわけですが、できたら検診で受診した医療機関を受診しましょう。
なぜなら、検診で得たデータをすでに保有しているので、一から検査したり問診したりする必要がないんですね。
私たちの世代で多いのは、子宮頸部の軽度異形成や中度異形成、あたりでしょうか。
ググるとがんの一種と出てきますが、そんなに怖がらないで大丈夫。
ファビュラスな言い回しが浮かばなくて恐縮なのですが、食パンがカビる時もいろいろグレードがありますよね。
賞味期限で捨てる人もいれば
五感でチェックして早めに捨てる人もいれば
いや、まだ平気っしょ!と踏ん張る人もいます。
がんも臓器によりますが、いろんなグレードがあるんです。
早めに対処すればするほど、治療の選択肢も減らずに済みます。
子宮頸がんの好発発症年齢は、20代からだいたい40代前半まで。
もちろん、10代の人でも発症する可能性があります。
そのため、症状が出現していても見て見ぬ振りをしていたり、我慢していたり、怖いからといって医療機関を受診していないと、一気にがんが進行してしまうこともあります。
そのための検診なのです。
まとめ
検診が始まって久しいですが、それでも子宮頸がん・体がんで亡くなる女性は年間5000人います。(2017年度統計より)
これは多いのでしょうか、少ないのでしょうか?
そして、日本ではいろいろあった子宮頸がんワクチンの問題。
ワクチンがあるのに
子宮頸がんで亡くなる人がいるって
どういうことなの?
というまなざしを向けている、諸外国の医療従事者もいます。
がんで亡くなる人を0にすることは難しいですが、それでも私たち自身の意識と努力によって減らすことは可能です。
検診は、痛みや恐怖を味わうためにあるものでも、羞恥心やプライドを傷つけるためにあるものでもありません。
わたしたちが、わたしたちを守るための、方法のひとつ。
どうせなら、うまく使いましょう。
恐怖や不安を、どうか勇気と覚悟でぬぐってください。
今年こそ、子宮頸がん検診をぜひ。
おまけ
ここまで説明しておいてなんですが、わたし、子宮頚がんワクチンを接種してないんです。
ちょうど、ワクチンを打ったことによる副反応で社会全体が揺れていた時期に推奨接種時期が重なったこともあって、そのままスルーしてしまったというのが建前上の理由。
ここまで発信しているんだから
ワクチン接種すべきでは??
なーんて声が聞こえてきそうなので、本音の理由も弁明しておくと
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