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田舎に住んでいてよかったと感じた瞬間

私の生まれ育ちは田舎だ。
どのくらい田舎かというと、高いビルがないのでどこからでも山が見えるし、大通りから1本入ると田んぼ道が広がっている。たまに夜にたぬきやきつねと遭遇することもある。
とはいえ私が住んでいる実家は市内にあるので、徒歩圏内にコンビニがあるし、車10分圏内にはスーパー、薬局、飲食店などもたくさんある。
メガドンキだってある。
いわば田舎の中でもかなり住みやすい、とはいえ車がないと生活できないというようなところに住んでいる。

田舎でよかったなーと思うことは、一番はどこも人が少なく、並ぶということがあまりないことだ。あとは駐車場が基本無料なところ。
田舎でいやだなーと思うことは、強いていえば空港がないこと。
飛行機を使うには隣の県の空港まで行かなければならないが、飛行機を使うこともそうそうないので、そこまで不便には感じていない。
また、電車やバスの本数が少ないのはもちろん不便なことなのだろうが、一人一台車を持っているのが当たり前なこの町では、さして問題ではない。
一両編成のローカル電車がゆっくり線路を通過していく光景は見ていてほのぼのとする。

今日ふと田舎でよかった、というか、これ都会だったらと思うとゾッとするなと思うことがあった。
それは役所での手続きだ。
今日私は市役所に行き、国民年金と国民健康保険の加入の手続きをした。
窓口はそれぞれ年金課と保険課で2人ずつと少ないのだが、平日だったので並ぶことなくすぐに窓口に座ることができた。
保険とか税金とかその辺無知な私に、窓口の人たちは皆優しく教えてくれた。こういう時の職員さんの方言やゆっくりとした話し方はすごく安心する。でも残念ながら私はあまり理解ができておらず(一生懸命説明してくれたのにさんごめんなさい)、窓口の人が言う通りに書類を書いて提出した。

ふと、もしこれが東京だったら、、、と想像をした。
人の数、騒々しい音、バタバタとした雰囲気に圧倒され、私は入り口で後退りしてしまい、一旦家に帰ってしまうかもしれない。
かろうじて窓口まで辿り着いたとしても、もたもたしてうまく用件を伝えららない私に、優しく寄り添ってお付き合いいただける職員さんがどれだけいるのだろうか。
想像でしかないからわからないのだが、実際はそんなこともないのかもしれないのだが、想像するとゾッとしてしまった。

人が少なく静かなこの街が好きだ。
田舎とか都会とか、陰とか陽とかそう言う分け方はあまり好きじゃないが、それぞれの良さがあり、比べるものでもないということはわかっている。
その上で私は田舎が好きだし、陰側の人間だ。
それに気づけたから、私は自分の選択で今ここにいるのだと思う。

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