![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58744363/rectangle_large_type_2_2ef5e131fbadfef3b8508c7156f7b2f2.jpeg?width=1200)
スピッツの歌詞からあれこれ想像する「ヒビスクス」
この曲めっちゃ好きなんです。
ピアノソロからのイントロは「楓」を彷彿とさせるもの悲しさがありますね。
好き。
(曲の製作過程とか、マサムネさんのアレコレとか抜きで、「ヒビスクス」の歌詞から想像した世界観を書き連ねます。考察というには拙いです。あしからず。)
✺✺✺✺✺
過ちだったのか あいつを裏切った 書き直せない思い出
出だしから不穏。
いったい何があったんでしょうか…。
ともかく、「僕」は結果的に「あいつ」を「裏切った」みたいですね。
幼さ言い訳に 泣きながら空飛んで クジラの群れ小さく見える
約束の島で 再び白い花が
「クジラ」「島」「白い花」
これらのワードから、舞台を「海」に浮かべることができますね。
ちなみに、題名の「ヒビスクス」はハイビスカスを英語で書いた時の「hibiscus」をそのままローマ字読みした言い方のようです。
Youtubeには上がってないですが、「醒めない」の初回特典についていたこの曲のPVはハワイで撮影したものでした。
舞台は「南の海」、決定。
しゃがれ声で囁く
「恐れるな 大丈夫 もう恐れるな」
武器も全部捨てて一人 着地した
南の島に「着地した」。
問題は、「しゃがれ声」が誰のものなのか。
①自分
「あいつ」を裏切った自分を自分で励ましながら、この島にやって来た。
声が「しゃがれ」てるのは緊張から。
②謎の人物
年老いた誰かの「しゃがれ声」。
誰かの助言でこの地にやって来た。
②は一見突拍子なく見えますが、実はこの歌詞の直前に
優しく微笑むような 生ぬるい風
と風を擬人化するような歌詞があるんですね。
もしかしたらこの歌詞は風を擬人化しているのでなく、
人を擬”風”化(?)しているのだとしたら、
「あいつ」を裏切った「僕」を受け止めてくれる「生ぬるい風」のような人がいるのかな、なんて。
ただ、①と②で見方にはズレが出てきます。
強がっている「僕」の印象がより強いのが①ですね。
よし、今日は①ルートの想像で行こう。
悲しみかき混ぜて それでも引きずった 忘れられない手のひら
言葉にする何度も あきらめたはずなんだ
めっちゃ未練たらたらしてる…。
でもそれは、スピッツの曲にはよくあること(←)。
この部分では、「あきらめた」って言葉が少し引っ掛かりますね。
「忘れられない手のひら」が「あいつ」のものだとして、
「あきらめた」のは「あいつ」への懺悔でしょうか。
あきらめた「はず」ってところがね…。
戻らない 僕はもう戻らない
時巡って違うモンスターに なれるなら
ここ、とても悲しい叫びに叫びに聞こえます。
「戻らない」
戻”れ”ないじゃなく、戻”ら”ない。
意志がこもってますね。
「モンスター」。つまり、怪獣。
「モンスター」に”感情”はあるのでしょうか。
…「あいつ」を裏切ったことを何も感じない「モンスター」。
そんな「モンスター」になれる「なら」。
それなら、どんなにいいだろう。
しゃがれ声で囁く
「恐れるな 大丈夫 もう恐れるな」
……励ましているのは、誰の声ですか?
(完)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?