見出し画像

地元が松本、という東京の人

「東京が地元ですか?」

と、聞く話を昨日書きました。今日は、東京から来た松本出身のお客さんの話を書きましょう。彼女は30代半ばくらいでしょうか。お伊勢参りに来た、いわゆる典型的な「おひとりさま」です。最初、私がいつものようにどちらから?と聞くと「東京です」と、言いました。続いて上の質問をしますと、

「松本です。長野の」

と、おっしゃいました。幸い少しは知っている町です。中には全然知らない土地の名前が出て来る事もあって、そういう時は「わぁ!聞いたはいいけど知らないや!」と焦ります。自分の出身地のことを少しでも知ってくれてると、嬉しいものです。一方「え?何、それ、どこですか?聞いた事ないや」となると、途端に寂しくなっちゃいますよね。

なので「松本か、今回は普通だな」と、ホッとしました。松本は学生時代に一度行った事があるのですが、なにせ昔の話であんまり覚えていません。でも、塩尻なら、数ヶ月前ワイナリーに行ったばかり。

まあ、松本の人なら、塩尻のことも知ってるかな?と思って、塩尻に行った話をお客さんにしていたところ、

「私の父がサントリーのワイン工場で働いていました。もうリタイアしましたが」

と、言うではありませんか。サントリーの塩尻ワイナリーと言えば、メジャーな日本ワインの先駆けとして、「桔梗が原メルロー」を世に出した事で有名で、確か駅の近くにワイン工場もありました。

日本のワインと言えば、山梨の甲府に代表されますが、塩尻も、駅から歩いて行ける場所にワイナリーが固まっているので、試飲しては少し歩いて、また試飲ができるという、大変魅力的な場所です。すると、女性も

「ぶどうの季節になると、駅を降りた途端ナイヤガラの甘い香りがするんですよ!」

と、嬉しそうに言いました。そして、ちょっと間を置いてから

ここから先は

941字 / 1画像
この記事のみ ¥ 100

サポートありがとうございます!旅の資金にします。地元のお菓子を買って電車の中で食べている写真をTwitterにあげていたら、それがいただいたサポートで買ったものです!重ねてありがとうございます。