[ぼくらの民明書房]ハチクロとは何ぞや。
【霊長類讃歌2006年10月18日より】
ちまたでハチクロとかいうのが流行っているらしくてよく見るんだけど、何の略だかわかりゃしない。
ハチ…蜂…鉢…クロ……黒……わかった!
『八幡様の黒い犬』 略してハチクロ、ですね!先生!
おそらく、幼い頃に八幡様の境内で黒い犬を殺した女が、生涯その犬に呪われながら殺して憎んで愛する物語とみた。
主人公は不細工で陰険で呪わしい女、破愚(はぐ)で、人殺しの仏師猛故(たけもと)と、愛と憎しみを交し合う。
破愚が人の愛に触れそうになると、黒い犬が出てくる。
破愚は犬と心の中で戦っているうちに、親切な人をも殺してしまう。
失意の中流浪する破愚は、猛故に出会い、絵を教えてもらい、一時の救いを得るのだが、やっぱり黒い犬が出てきて殺し合いになってしまう。
だが、温厚そうな仏師猛故もまた、心に闇を持っていたのだ!
っていう話でしょう!先生!先生どこですか?
聞けば、最終巻では破愚が腕を切断したらしい。てことは、切断した腕に絵筆を刺して、でっかい黒い犬の絵を描くな、確実に。
そしてラストでは、猛故に何かに挟んだハチクロの秘密を投げつけるらしいので、たぶん石にはさんだ黒い犬の首だと予想。
これが愛、これが命、おれの…おれの……名前ッ……!!!
どこで連載してんの?もう終わっちゃったの?
追記:どうやらラブコンというのもあるらしい。
ラ……ブコン……ははぁ、格闘マンガですね?ラ☆武魂!イタリア系移民の女格闘家リサは極東の島国で小さな武魂、オタニに出会う。アイヌ武術の後継者であるオタニは身長が小さいことが悩みだったが、長身のリサとのコンビネーションによって中国の武術家を倒し、阿修羅の異名を得るのだった!あとはなに?「のだめ」?これはあれですね、贋作画家メーヘレンの生涯を描いた、子供向けの伝記マンガですね。メーヘレンは自分の絵を描くよりも、フェルメールの贋作で画壇に復讐することを選択した……「戦え、メーヘレン!抗うのだメーヘレン!」で、略してのだめ。幻の作品ですね。えーと、NANA? ……ああ、知ってる知ってる、イギリスの極右武装団体でしょ、ナショナルアソシエイションオブノーザンアーミーね、北のほうでね、うん。あんまり喋ると消されるからね。
追記:2019年11月21日
かつてぼくはいくつかのブログを書いていた。その中でも好きだったのは【霊長類讃歌】。そこにはたくさんの、あまり世間的には必要とされないような文章を書いていた。それは、近いような遠いような人々との、淡い関わりのきっかけとなっていた。今日、転載したのはその中の一つ。13年前に書いたものだ。おそらく中で語られている作品名も、そもそもの民明書房も、説明が必要なものかもしれない。説明はしない。
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