「さ~ゆ~Ready?」について

 ソロ曲ってあまり頻繁には聴かないのですが。

「さ~ゆ~Ready?」
・27thシングル「ごめんねFingers crossed」のカップリング
・松村沙友理ソロ曲

 明るい歌詞、明るい中に哀愁も含むメロディ、特徴的な声、それらが重なりあうことで不思議な魅力を持った楽曲になっています。MVも3人の監督を使うという贅沢なものですね。

 歌詞は明るくノーテンキというか天真爛漫なイメージで、「悲しくなんてない」「明るく行こう」「ラッキー」などの言葉で飾られています。敢えて最後までキラキラアイドルに徹するということでしょうね。ファンの人もそれを望んでいたと思いますし。「泣きそうになるけど涙は見せない」というところだけ透けて見える虚勢、強がりの歌だと思います。

 元々がオタク気質で根暗ということはよく知られていますが、個人的にも誰より思慮深い人、周囲を気にしている人というイメージをもっています。分かりやすいのが犬メンの鍋パーティー企画ですかね。あまり誰とも喋らず黙々と食べたりテレビを見たりしていて、あれが素に近いのかなと思います。

 松村沙友理さんといえば、映画『いつのまにか、ここにいる』のパンフレットの中で明かしていた中国への3週間の短期滞在のことが結構印象に残っています。そこには握手会に来てくれる中華圏の人とコミュニケーションをとりたいというような目的が書かれてはいましたが、実際のところグループとしての動きも含まれていたのではないかなと思った記憶があります。
 グループのアジア展開を考えたときに、山崎怜奈さんが少し対応できるぐらいで明らかに駒が不足しているので、そういった要員を増やすべく動いていたのではないかと。そしてアジアからさらに広げるべく、4期に北川・清宮・黒見と国際色強いメンバーを入れたもののコロナで残念ながら計画が頓挫したということなのかな、なんて想像したりしました。

 ともかくこの短期滞在のあたりから松村さんは運営と一体になっていると思っていたし、なんなら卒業後は運営側に回る可能性もあるのではないかと思ったりもしました。地頭の良さや、さゆりんご軍団における企画力・2期生へのスポットライトの当て方などを見てもプロデュース力に長けているのは明らかでした。

 そういった意味では卒業後に女優として歩み出したのは意外といえば意外でした。キャラクター色が強い役、『あさひなぐ』における紺野さくらであったり、『賭ケグルイ』におけるユメミなんかでは最大限の強みを発揮していると思います。松村さんが出演した『FILL-IN ~娘のバンドに親が出る~』という舞台を観劇したことがあるのですが、この舞台における"くりこ"という役も、本人を投影したようなキャラクターだったのですごく馴染んでいました。
 卒業後のドラマや映画はまだあまり観ていないのですが、いわゆる「普通の人」を演じる部分がどうかなというのはあります。今後の活躍を楽しみにしたいと思います。

 今、先ほども触れた映画のパンフレットをパラパラしてみたらQ&Aのコーナーに
・今いちばんほしいものは → 演技力
・これからやってみたい仕事は → 映画
 とあるので、まぁ予定通りなんですね。

 楽曲ではなく「松村沙友理さんについて」になってしまいました。他に書きたいこともあったのですが、言葉にするのが難しいのでやめておきます。それではおやすみなさい。

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