山崎怜奈さんの卒業に思うこと
さてひとこと目から何ですが、山崎怜奈さんに特別な思い入れはありません。失礼な言い方になってしまい申し訳ありません。
とはいえ2期生応援しがちだし、ラジオ好きだし、何よりその姿勢や成し遂げてきた功績は称えられるべきものだと思っています。
卒業発表を聞いて、ふと思い出した感情がありまして…。
それは、「錆びたコンパス」でセンターに選ばれた時に感じた、「あれ?もしかして山崎怜奈さんも既存の枠組みに嵌められてしまうのではないだろうか」という、恐怖というか、ガッカリというか、なかなか言葉にしづらい気持ちでした。
もしかして報われてしまうのか?みたいな感情。非常に言語化するのが難しいので、うまく伝えられるか…嫌な気持ちになったらごめんなさい。
彼女はご存知の通り、とことん自分で道を切り拓いていった人です。ラジオにクイズに縦横無尽に飛び回って結果を出し続けた。選抜メンバーに選ばれることはありませんでしたが、それでも彼女は彼女の道を進んでいって、周りに何も文句は言わせないというくらいの勢いもありました。選抜だのアンダーだのそんなこと言ってる意味なんてあるのか?みたいな。
そんな状況でアンダーセンターに。
全然振り向いてくれない乃木坂に対して「もういい、私は私の道をゆく」と決めた人を、急に引き止めて懐柔しようとするような、何ともいやーな、不気味な感じがしたのです。
(選ばれない方がよかった、という訳ではないです)
素直に受け取れば、結果を出してそれが評価されたということでしかないんですが、なぜかそう受け取らない自分がいました。恐らく自分の中で、れなちは選抜・アンダー制度の枠組みを飛び越えた存在だったんではないかと思います。
それでも今ではちゃんと受け容れられています。この楽曲のセンターになって良かったなと思えた理由は2つあって
①その報われる度合いが「アンダーセンター」だったこと
(本人やファンにとっては不本意かもしれませんが)
もちろんもっともっと上の方がいいのだろうけど、個人的には選抜のセンターやフロントに立たれても、なんじゃそりゃというか、抜擢する方もする方だという感じでどっちらけになっていたと思う。選抜の3列目でもなく、自分の代名詞となる楽曲を手に入れられるアンダーセンターはちょうどよかった。
②与えられた楽曲が「錆びたコンパス」だったこと
彼女のこれまで歩んできた道のりの延長線上にあるような歌詞だったからよかった。これが変にメッセージ性の強いものだったり、テーマの曖昧なダンスナンバーだったりしたら、なかなか認められなかったと思う。ひたむきに頑張ることを歌うのは意外と難しいものですが、特に乃木坂ファンには、彼女が積み重ねてきた歴史が説得力となって耳に届いたのではないかなと思います。
ステージと観客が一体になって拳を突き上げる光景はグッときますね。リリース当時はなかなか満足にファンと感情を共有できない時期だったので、少し残念ではありますが。作曲も信頼の中村泰輔さんで文句なし。
まぁ、ふと当時の感情を思い出してつらつら書いただけなのですが…。いずれにしても彼女は卒業しても変わらず進み続けるでしょう。そこに寂しさはない。
Break a leg.
盟友・井上小百合さんが最後のモバメで言及したこの言葉が歌詞の中で繰り返されるのもまたいいですね。
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