「黄昏はいつも」について

 人生は続く。

「黄昏はいつも」
・32ndシングル「人は夢を二度見る」のカップリング
・メンバーは井上和と遠藤さくら
・作曲は渡辺淳さん

 こういう曲を待っていました。年頃の女の子によるポップな恋の歌で、いい意味で普通すぎる一曲。歌詞を読んでみても具体的な言葉がほとんどなくて、歌っている人も「あなた」もどんな人なのか全くわからない。年齢も分からないし「あなたの街」がどんな街かも分からない。言っているのは、黄昏時の夕焼けに染められた顔が、恋をして頬を赤らめた時の色に似ているというただそれだけ。別に貶している訳ではなくて、全ては聴き手が想像力でカバーすればいいだけです。

 こういう普遍的な内容の曲を聞き心地の良い声とメロディで流されると、すぐ日常生活におけるBGMにしたくなります。一口に好きな曲といっても、聴き入って感傷に浸りたい曲と、日常のBGMにしたい曲の2種類があって、これは後者にあたります。

 遠藤さくらさんの透き通った声と、井上和さんの特徴ある声、どちらも好きです。遠藤さくらさんも特徴がない訳ではないけど、相方を引き立たせる西瓜に塩的な存在なのでしょうか。「友情ピアス」でも控えめでハモリ側に回っていました。

 イントロはめちゃくちゃポップだけど、歌に入ると思ったよりメロウで、単純にサビのメロディがすごく好き。何よりCメロの井上和さんの主張の強さですね。それまでの調和を少しばかり乱してでも「思えば思うほど」と歌い上げさせていますが、ここでノックアウトされました。恋をしたと言っても過言ではないかもしれない。久保史緒里さんの「ノートの上書いてごらん」をも超える見事な歌い上げでした。

 一瞬で好きになった井上和さんをもっと知りたいと思ったので、これまで真面目に見てこなかった新乃木坂スター誕生をいくつか見直してみたんですが、そこまで刺さることはありませんでした。まぁ番組コンセプトがそもそも肌に合わないので仕方ない。好きなのはこの曲だからなのか、それとも音源だからなのかはまだ分かりませんが、少しずつ興味を広げていきたいと思います。

自分でも、自分の歌声の個性が少し強いのはわかっていて
きっと苦手な方もいらっしゃるだろうし実際歌っている本人もあまり好きではないんだけど笑

井上和ブログより

 ここまで声に惹かれたのは「路面電車の街」の飛鳥さんの声以来かもしれない。いいですよね。どこで何がきっかけになるかわからない。

 先日の猫舌SHOWROOMで井上和さんと菅原咲月さんが32ndシングル各曲の解説をするコーナーがありましたけど、二人ユニット曲が最近あまりないとか、憧れの遠藤さんとの関係がどうとかばっかりで、楽曲の中身についての話はほとんど無かったので残念でした。
 二人ユニットは確かに最近あまりなくて、26thの「友情ピアス」、27thの「ざぶんざざぶん」以来となります。というか調べたら分かることですが、ほとんどが1期生コンビで、特に白石麻衣さんが多い。6曲くらいありますね。西野はソロ、白石はデュオ、みたいな。当然二人の関係性をもって組まれることが多いですが、遠藤さくらさんの2曲はどちらも声重視で選んでいる感じもしなくもないです。

 またとりとめのない話をだらだら書いてしまいました。おやすみなさい。

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