「自由の彼方」について

「自由の彼方」
・1stアルバム「透明な色」所収のアンダー楽曲
・センターは井上小百合
・メンバーは「あの日、僕は咄嗟に嘘をついた」当時のアンダーメンバー+研究生

 アンダーライブではおなじみの曲であり、そこまでマイナーではないかもしれないけど最近のファンはあまり触れていないと思います。メンバー人気も結構高い曲じゃないでしょうか、特にアンダラに思い入れのあるメンバーにとっては。

 この楽曲が好きな点は単純に歌詞です。どこかの歌詞紹介サイトをご参照ください。メーテルリンクの『青い鳥』がモチーフという話もあったりなかったりするみたいですが、中世ヨーロッパの教会とかをイメージするような寓話的な歌詞ですね。

 何といっても、挑戦すること、果敢に外の世界で勝負することが美徳とされているこの世の中で、それ自体は素晴らしいことだけど、本当の幸せってなんだろう?と問いかけるような、そうではないことに目を向けさせる歌詞が非常に面白い。ありふれた愛、平凡な日々、それだって素晴らしいじゃないかと。

 Cメロ後半のこの部分だけ引用させてもらいますが
>ここから見える小さな空も
>素敵な人生と知る
ここが一番好きです。今住んでいるこの家の、この窓から見える範囲の空しか知らないけど、それだけで十分というのは自分の価値観にすごく合っています。ここはメロディも非常にドラマチックで聴き応えがあります。

 歌詞の中では最終的に鳥は羽ばたいていってしまいます。ありふれた愛が真実だと歌ってはいるが、決めつけているわけではない。どちらが良い悪いではなく、自分は自分なりの真理を見つけたし、鳥には鳥の自由がある。

 しみじみ歌詞に思いを巡らせながら改めて聴いてみることをお薦めします。

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