「アナスターシャ」について

 今回は作曲家の話です。そしてラジオに投稿した話。

「アナスターシャ」
・25thシングル「しあわせの保護色」のカップリング曲
・メンバーは2期生9名、センターは堀未央奈
・作曲は中村泰輔さん

 北野日奈子さんにはいろいろ複雑な想いを抱いていることもあり、2期生への思い入れはそれなりに強いです。伊藤衆人監督の撮った2期生の歴史を辿るような愛のあるMVも見事だし、11人体制には間に合わなかったけど、9人でこの楽曲を残せたのは良かったと思います。

 とはいえ、アナスターシャが好きな理由は何よりそのメロディ。メロディが好きすぎるこの一点に尽きます。音楽を言葉で表現することに長けていないので、具体的に「どこがいい」と言えないのがもどかしいのですが、とにかく好きです。静かなイントロからざわざわと心が震えます。ボーカルの裏で鳴っているピアノだけ聴いていてもいいメロディです。

 乃木坂の活動は多岐にわたっていますからいろんな個人の活躍の仕方がありますが、やはりグループとしては楽曲が良くてなんぼと思っているので(もちろん自分基準で、ですが)、表題曲にはいつまでも名曲を期待してしまうし、たまにアルバムに入っていたりする冒険的な楽曲は好きではないです。

 2022年7月現在未だに「アナスターシャ」を超える曲は現れていないし、今後も現れないだろうなと思っています。元々楽曲から乃木坂に入ったクチなので、「これ以上の曲はない」と悟って、これを機にファンやめようかなと思った瞬間もありました。少し大げさですが。

 さて、乃木坂46に楽曲を提供している作曲家といえば、やはり杉山勝彦さんやAkira Sunsetさん、最近はyouse caseさんなどが頭に思い浮かびますが、自分の中では中村泰輔さんが現在最も信頼できる作曲家として記録されています。
 提供しているのはまだ4曲ですが、
「僕のこと、知ってる?」 24thカップリング。映画主題歌。
「アナスターシャ」 25thカップリング。2期制曲。
「口ほどにもないKISS」 26thカップリング。アンダー曲。
「錆びたコンパス」 27thカップリング。アンダー曲。
 曲調いろいろですがどれも印象的な楽曲ですし、「錆びたコンパス」は新たなアンダーアンセムとも言うべき曲になりつつあります。

 作曲した中村泰輔さんがNACK5でやっているラジオ番組「THE BLACKBAND KOSOADO」というものがあります。毎週何気なく聴いていたんですけど、ふと思い立って先述したような「アナスターシャ」への思いの丈と「制作秘話や音楽的な解説があればぜひ聴きたい」という内容を投稿してみました。

 それこそ「錆びたコンパス」がどこぞのラジオ番組の投票企画で1位になった時があって、その話題からの流れで投稿が読まれました。中村さんからの回答を雑ですが文字起こししておきます。

 この「アナスターシャ」っていうカップリングの曲、結構ファンの人に愛される曲となって僕も嬉しかったんですけど、この曲ができたきっかけが、なかなか無い数年に一回ぐらいの「降りてきた」系の曲で、寝てたら夢の中で旋律が聴こえて、4時ぐらいに起きて手元にあるiphoneで歌って、二度寝して、次の日ほとんど一筆書きぐらいでメロディができた曲だったので、それが愛してもらえると嬉しいし、なんか作曲家らしい曲。僕も大好きな曲でね、これからも聴いていただきたいと思います。

 投稿を採用してもらったことも嬉しいし、そういうエピソードを聴くことができたのも嬉しかったです。ただの自慢みたいになってしまいましたが、作曲家から制作エピソードを聞くことなんてまれなので、良かったのではないかなと思います。

 乃木坂以外はそこまで広く聴いていないですけど、中村泰輔さん繋がりで聴いた櫻坂46の「僕のジレンマ」も好きなメロディです。ラジオでセルフカバーしていたんですが、これがまた素晴らしかった。「アナスターシャ」についての記事なんですがせっかくなので。

 もちろん原曲が悪いわけではないんですが、曲調の割に激しい振付で、MVで聴いていると目も耳も散ってしまいますね。この前Kさんがカバーした「私のために 誰かのために」について書きましたが、やはり弾き語りでソロで歌ってもらうと、メロディがしっかり聴こえてよく伝わる。メロディだけ味わいたいならできるだけ音は少ないほうがいい。と思います。

 29thは少しがっかりしたので、30th以降期待したいですね。中村泰輔さんが表題曲を書く日も楽しみに待っています。

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