「チートデイ」について

 こんばんは。

「チートデイ」
・36thシングル表題曲
・センターは井上和
・作曲は川浦正大さん

 川浦正大さんは「何度目の青空か?」以来とのことで、お久しぶりです。

 メロディ的にはあまり奇をてらっていないし、夏曲はまず第一にライブを盛り上げること、その他はおまけ感がちょっと強いなあと毎度思います。ライブパフォーマンスと座長のスピーチでどれだけ付加価値がつくかみたいな。でも夏らしいのはいいですね。
 フックになっているのは井上和さんの「ごめんなさーい!」と、タイトル「チートデイ」の使い方の2点でしょうか。自分としては1番から2番までの間にあるブリッジみたいな部分が一番好きです。「純情タンデム永遠に」の音の乗せ方が気持ちいいなと感じるけど、「純情タンデム」って何だろうとも思う。「純情タンデム」がタイトルでもよかったのでは? 純情タンデムって何回も言いたくなる。純情タンデム純情タンデム。

・タイトル
 タイトルは「インフルエンサー」と似たような付け方で、一見(数年前の)流行り言葉であるが、世間に流通しているものとは異なる意味合いで使うというやり方ですね。そこにどのような効果があるのかは不明です。
「インフルエンサー」は世間に与える影響力が強い人物のことではなく、「君は僕にとって大きな影響を与える人である」というような意味で、僕と君の話だけをしています。
「チートデイ」はダイエット中に好きなだけ食べてもいい日ではなく、「ずる休み」という直訳的な意味で使っています。

・歌詞とか
 MVが公開される前にぼんやり考えていたことは、「高校生以下が主人公の青春恋愛ソングは乃木坂46にはもう若すぎるなぁ」でした。5期生曲の「バンドエイド剥がすような別れ方」「17分間」や、4・5期生のみの編成になったアンダー曲「車道側」などは違和感がないですけど、表題曲選抜メンバーでやるにはちょっとグループとして成熟しすぎているように感じました。何と言っても12年選手。とはいえ自分が単に長く追いすぎているだけのような気もするし、センターに5期生を、フロントに最年少を据えたりしているので、その違和感もかなり薄いものではあります。念のためですが、「年いってるのに若者の歌を歌うな」みたいな批判の意図はないです。

<参考資料>
 海岸を舞台に繰り広げられる青春ソングの楽曲発売当時の平均年齢(自分調べ)。
・「ガールズルール」(2013/7/3)
 選抜メンバーの平均年齢18.5歳
・「バンドエイド剥がすような別れ方」(2022/8/31)
 5期生の平均年齢17.4歳
・「チートデイ」(2024/8/21)
 選抜メンバーの平均年齢21.2歳

「バンドエイド~」はMVの印象が強いだけで、歌詞だけ読んだらむしろもう少し年齢が上の大学生あたりのほうがしっくり来るかもしれません。「チートデイ」は99年生まれが3人もいますし、そりゃ平均も20歳超えてきます。しかし、これは恣意的に楽曲を選択している可能性もあるので怪しい比較データです。

・MV
 そしてMVを観ました。

ミュージックビデオのテーマは、“夏の海を特別なものにしたかった女の子たち”。
海外の日本人学校に通う高校生と国際交流サークルの大学生たちが汗をかきながらミニFMを作るひと夏の思い出を描いている。

 5期生が高校生、3・4期生が大学生と設定することによって、こちらが勝手に感じていた懸念をうまく処理していたなと思いました。楽曲とメンバーという道具が揃えられた状態とはいえ、そこから一つのMVに、特にストーリー性のある作品に落とし込むのはなかなか大変だろうなと改めて感じます。伊藤衆人監督はファンの期待と大きくずれたことはしないので、大変ありがたい存在です。ストーリー上、フロント中央の3人がメインの作りになってはいますが、細かく見れば一人ひとりに見どころがあるという、外向きのわかりやすさと内向きのこだわりを両立させられる監督だと思います。特に小川彩さんという小道具の使い方が秀逸でしたね。

 おやすみなさい。

ハンドルについてるひらひらが気になる

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