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4つの分岐ミス 1/30日第二試合

こんにちは、U-NEXT Piratesの朝倉です。
仕事や私生活がバタバタしていて更新をすっかりさぼってしまっていました・・・マメな性格とは程遠いのでちゃんと続けられるかは非常に怪しいのですが、めげずにまた検討記事を再開していきたいと思いますのでよろしくお願いします!

さて、1月も終わり、Mリーグもとうとう終盤戦に差し掛かってきました。
パイレーツは現在+20ポイント付近。残り18戦、まだまだ全く安心できる状況ではありません。緊張の日々を過ごしております。

1月の自身の試合ではオーラスに何度か着順を落とすことがあり、その落とし方が非常に問題視されるような内容であったためツイッターやAbemaTVのコメントを非常にお騒がせすることになってしまいました。
今回はその中の1試合。トップ画像にもさせていただきました、村上プロがハイテイで清一色をツモあがり、2着浮上を決めた劇的な1局が話題になった試合について振り返ってみたいと思います。

結果として3着になってしまったこの半荘、オーラスだけで4つの分岐点がありました。
それらの判断基準が正しかったのか、何とかできる場面はなかったのか・・・順番に一つずつ見ていきたいと思います。

①北9mシャンポンリーチ打たず

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まず一つ目の分岐点です。
北と9mは一枚ずつ切られています。
他に関連牌としては9s2枚切れが少し影響の強い情報でしょうか。
このままのシャンポン待ちでリーチを打っても、決してあがり率は低くはなさそうです。自分の河は強く、1枚切れの北は序盤のうちは止められにくい牌ですし、9mも北ほどではないにしても使いにくく、打たれやすい牌です。

ですが、ここで僕は打9mの聴牌取らずとしました。
主に索子の4連形+5679mを生かして両面リーチを打ちたかったための選択ですが、巡目の早さと点数状況も少し加味しました。
北と9mのシャンポンリーチはツモよりも出あがりがかなり多くなるため、あがれたとしても7700では次局に他家の捲り条件を残してしまうことが多いと考えて、トップを強く見て4000オール以上を狙いに行くのであれば聴牌外しが有利との判断です。
しかしながら、結果的になかなか聴牌が入らず、北は少し後に茅森さんに打たれ、9mは終盤にツモ筋にいました。
もし鳴きが入らなければ、即リーチだと7700以上のロンか4000オールのあがり。
結果論はしょうがないのですが、そもそもの聴牌外しの判断が合っていたのかは少し微妙です。

7700の出あがりでも茅森さんの満貫ツモ条件は消えますし、滝沢さんからの直撃の可能性もあり、裏1の12000になった場合はもっと条件は楽になります。
もちろん滝沢さんを突き放すにはここで4000オールや6000オールを目指して聴牌を外す方がいいかもしれませんが、4000オールをツモったとしても次局滝沢さんに満貫ツモ条件が残ります。
瞬間の和了率と次局の条件とのバランスを考えると難しい場面でした。
2着でもよしとして一回あがって今よりいいポジションに行こうと考えるのであれば即リーチがいいのかもしれません。

②終盤の安め5800高め12000リーチ判断

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二つ目の分岐点です。
先ほどの聴牌外しからかなり時間がかかってしまい、12巡目にやっとの聴牌。ただし、8mが三枚切れ、5mが1枚切れの1枚使いと待ちはあまりよくありません。
また、あがりトップの滝沢さんの手がかなり進んでおり、聴牌でもおかしくないという切迫した状況です。

ここで僕はリーチとしたのですが、判断の主な理由は点数状況です。
先ほどの北9mシャンポンの聴牌を外した理由ともつながるのですが、ここで5800をあがったり滝沢さん以外から12000をあがっても次局に現実的な捲り条件を他家に残してしまいます。
それならば出あがりを最低12000にして、聴牌が入っているかもしれない滝沢さんが押してくるならそれはそれでよし、直撃かツモならかなりトップが近づく、と考えてリーチとしました。
また、それほど待ち自体は良くないため、茅森さんと村上さんはオリてくれると嬉しいなくらいの希望的観測も少しありました。

結果として、リーチはからぶって流局。さらに茅森さんと滝沢さんにも聴牌を取られてしまいました。
また、村上さんに8mが浮いていたため、ダマなら5800は拾えた可能性が高いです。
流局まで行けただけでも一応リーチが完全な失敗とまではいかないのですが、5800のロンができていたのであればまだそちらの方がちょっと良かったので、これも結果としてはミスでしょう。

このリーチ判断、そもそもの待ちが悪く、ツモ期待は厳しすぎるのでダマ、と考えるのが自然な気もしますし、難しいところですね。
ダマで出ていた12000をリーチで止められてしまっては最悪ですし・・・
とはいえ山にあるかも切られるかもわからない牌ですし、先の点数状況の判断に加え、ここでリーチを打つことで止められる他家のあがりもあるため、これも非常に悩ましい判断だと思います。

①と②両方に一貫して言えることは、2着で良しという意識があれば①はリーチ、②はダマに判断が寄るということです。
次局のことは一旦置いておいて、ここで決定打にならなくても一度あがりをひろっておけばほぼ2着は固く、そのうえで再度トップを目指すことができます。
Mリーグのようなトップの比重の大きいルールの場合、多くの人が一度でトップを決めてしまうルートに走りがちですが、冷静に考えてみると二着で良しという判断から再度トップへの抽選を受けることもそれほど悪い選択ではありません。
トップにしか意味がない対局ならともかく、2着3着4着にも決して低くない順位点が付く以上、トップ率が高くなる選択が必ずしも最適解となりえるわけではないのです。

今回の僕の判断はどちらも一度でトップへの決定打を目指す判断で、どちらかというとこのルールでの普通のアプローチだと思いますが、それが正しかったのかは疑問ではあります。
ちなみに、うちのチームの小林さんは①はリーチで②はダマと、僕と真逆の判断。
小林さんこそトップ固執の先入観にとらわれず、俯瞰してしっかりルールと場面を見ているのかもしれませんね。

③悪夢の赤5萬

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三つ目の分岐点。
恐らくこの日の試合で最も(後ろ向きな意味で)僕の1打に注目が集まった場面だと思います。
場面を整理しましょう。
・茅森さんから3巡目にドラの2p切りリーチが入り、滝沢さんがそれをチーして一発消し模様
・僕は2sポン→東ポンの69s待ち1500聴牌
・村上さんは萬子の清一色模様でペン3mチーして3p→6pと押している
・茅森さんにあがられるとほぼ3着、村上さんに跳満をツモられると3着、村上さんに満貫以上を放銃するとラス

上の状況に加えてこの場面で僕が考えていたことは、


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