千夜一夜物語
今回も、大好きな音楽についてです。
Alf laila wa laila〜千夜一夜物語〜
"アラビアンナイト"の俗称でも有名な、
サンサーン朝ペルシャの時代から伝わる昔話。
ともすると国をも滅ぼしかねない行いをしている王様に立ち向かう、勇気あるお姫様の姿に心打たれるお話です。
(ご存知の方からすると説明するまでもない有名なお話)
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昔々、サーサーン朝にシャフリヤールという王がいた(Shahryār:物語上の架空人物)。王はインドと中国も治めていた。ある時、王は妻の不貞を知り、妻と相手の奴隷たちの首をはねて殺した。 女性不信となった王は、街の生娘を宮殿に呼び一夜を過ごしては、翌朝にはその首をはねた。こうして街から次々と若い女性がいなくなっていった。王の側近の大臣は困り果てたが、その大臣の娘シェヘラザード(シャハラザード、شهرزاد)が名乗り出て、これを止めるため、王の元に嫁ぎ妻となった。 明日をも知れぬ中、シェヘラザードは命がけで、毎夜、王に興味深い物語を語る。話が佳境に入った所で「続きは、また明日」そして「明日はもっと面白い」と話を打ち切る。シェヘラザードの傍らには、妹のドゥンヤザードがいて、横から「話がおもしろい」と盛り上げ役を演じる。姉妹による作戦によって、王は話の続きが聞きたくてシェヘラザードを生かし続けて、ついにシェヘラザードは王の悪習を止めさせる。
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この物語をモチーフしたのが、今回、生演奏で踊る機会をいただいた、アラブ音楽のとても有名な曲。
もともとは長い曲のなかから、夕方なフレーズをピックアップしていただき、5分強の長さで踊りました。
アラブバイオリン
アコーディオン
カヌーン(アラブのお琴みたいな楽器)
ダブラッカ(アラブの太鼓)
ドホラ(低音の太鼓)
レフ.ドク(アラブのシンバルみたいなパーカッション)
日本を代表するアラブ音楽家の方々のオーケストラの演奏で、踊らせていただいて、とても貴重な体験でした。
私は、背景や歌詞の意味に忠実な踊りがとても好きなのですが、
今回、この曲の振り付けを作るにあたり、全くの空想かもしれないけれど、
上記引用した部分の物語(起承転結)を意識して作りました。
■イントロ
恐ろしい噂のあるお城に乗り込むシェヘラザード。
忍ばせるような黒いベールでドレスを隠してのエントランスにしました。
■最初のサビ~音ハメ部分
私はシェヘラザード。王様の悪習を止めさせる。
いいアイディアがある。
明日も私と一緒にいたいと思ってもらえるよう、毎日終わらない物語を語りながら眠りにつくの。(こう書いてみて、英名ネバーエンディング・ストーリーなんじゃないかと思ってきた)
けど、やはり恐ろしい。でも、私が行かなければ、この国の女性に未来はない。
■6拍子~バラディ~タクシーム
ここは、毎晩の物語を表現。この編曲だと、6夜分くらいです。
明日はもっと面白いので、繰り返しはない。
毎日違うお話をしないといけない。
■ラストのサビ
最後に、また有名なメロディが戻ってきますが、(ちょっと早いw)
問題が解決した、ということで。
こうやって、間違っているかもしれないけれど、自分なりに解釈をして、
・曲の構成を捉えて
・それぞれのパートで言いたいことを考えて
・音や意味に合わせた動きを考える
ダンサーの方達って、どうやって振り付けや構成を考えているのだろう?
ちょっと気になってきました。
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