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時の流れがゆっくりになる瞬間【エッセイ】

ふと思い出したのだが、ピンチの時って妙に冷静になって、時の流れがゆっくりになることがある。

そしてそういうときは難を逃れる。

実は、何年か前に、あってはならないことなのだけど、運転している足元にペットボトルを落としてしまって。その瞬間、ものすごく冷静になって、時の流れがゆっくりになった。おかげでペットボトルを避けてそっとブレーキを踏むことができた。


エスカレーターの一番上で滑って落ちそうになったときもそうだった。あのとき、利き手と反対の手が出て落ちずに済んで、その手首にしていたラピスラズリのブレスレットが引っかかって切れ、下の階のエスカレーターに乗っていた女性が悲鳴を上げていたのを覚えている。今から15年前の話だ。


ちなみに、実際に事故を起こした時はこの現象は起こらない。時はゆっくりにはならず、そのままぶつかっている。


結論はないのだが、これはなんなのだろうと不思議である。きっと脳の錯覚などとして、研究は進んでいることだと思う。

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