空がきれいで[詩]
何してるんだろうって思った
こんなに美しいのに僕は
まるで吸いさしのたばこのようだ
ほんやりと灰皿に置かれたまま
灰になって
真っ白な灰になって
ふっと吹けばほらもう跡形もない
人間てそんなものなのだろうかと思った
国会で居眠りしてる議員も、偉そうにふんぞり返ってる社長も、主婦もホームレスもみんな
灰になって消える
そういえばおじいちゃんは百近かったけど、骨が丈夫で骨拾いが大変だったな
って、物理的に人が灰になる瞬間を思い出してしまった
みんなね、なにかのために生きてるんだって、思い込んでるのよ
思い込まずには怖くて生き続けられない
承認欲求っていうのかな
何者からも必要とされないなんて‥ってことなんだろうね
そして必要とされるなにかとして形をなしているんだ
お母さん、お父さん、会社員、主婦、まあいろいろ
それがないとね、多分自分が何者なのか見失うんだろう
僕は見失っちゃった
あのね、こういうことはできるだけ考えないほうがいいんだ
ほら、ほとんどの人がそんなこと考えてないでしょう
だから毎日こんなこと悩まずに生きてられる
ゴミの日はいつだっけ、卵はまだあったかしら、あの書類は明日までに提出だったな、そんなことに忙殺されてると、なんで生きてるんだろう、必要とされてるのかな、なんて考える必要がないんだ
もうどっちかを終わりにしようか
考えることか、それとも‥
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