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日常に隠れんぼする幸せなやつ

 日常って、建物や背景はあまり変わらないのに、何かしら変化はある。私も大学生ですので、暇な時は自分の趣味をしたりと、やっていることは異なるが普段通りのルーティン。

 朝はまず顔を洗って歯をみがく。なんか起きた手は口の中と顔があまり環境良くないのですぐに行う。そして、朝食は毎日のように家から徒歩数秒のコンビニで、いつもと同じような野菜が取れるようなものを買って比較的健康そうな食事をしているつもりではある。

 最近では、生活バランスを崩さないために、定期的にジムなどに行って体を決まった時間に動かすことで、生活リズム(体内時計)を整えている。これによって毎朝の気象がだいぶ良くなるんだよな。

 こんなこといつも通りだ。でも、そういうふうに普段通りの生活をしているときに、ふと奴は訪れる。そいつはあまり明確には見えないが、何か幸せそうな顔をしている。何でだろう...

そいつは、バスにも訪れる

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 私は、よく都営バスの早81系統に乗ることが多い。とても便利なバスだからである。現金210円でどこまでも行けてしまいそうな雰囲気になるバス。いつもそれに乗って大人気の原宿の竹下通り前を通過して、目的地の渋谷区役所、たまに神南一丁目に行って行きつけに行く。

 比較的長くバスに乗っているので、人がたくさん乗っている。大体「市谷仲之町交差点」で乗車してくる客は多い。そして四谷三丁目で降りる人は多い。比較的お年寄りや小さな子供たちが多く乗車してくる。区役所や、四谷第六小学校、そして原宿外苑中学校の部分を通ったりするので需要はかなりあるよう。

 ある日、私がドアに近い部分の席に座っていたときに、朝の早い時間に乗っていたので、優先席も埋まってしまっていた。そんなときに、子連れのお母さんが乗車してきた。一席空いていたため、子供は座ることができたが、お母さんのほうは座れずじまいに。ちょうど私の乗っていた席が子供の乗っている後ろの席であったので、ここで席を譲った。

 別にそんなに大したことを行ってないはずであるが、「ありがとうございます」と言ってもらい、その後にその親子はとても仲良く乗っていた。「昨日のご飯美味しかった!」など会話が弾んでいる。車内で喋ることに関しては否定的な日本ではあると思うが、その時は満場一致して肯定的であったような雰囲気を醸し出していた(できればそうであってほしいな)。

 朝からこんなに幸せな場面を見ることができて嬉しいな。あ、こんなところに幸せが、お前こんなところに隠れていたのか!

そいつはタピオカ屋さんにいた

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 最近、タピオカがブームとなっている(むしろピークかな?)。日常どこ歩いても歩きスマホならぬ「歩きタピタピ」、あのモチモチ感に虜になる人たちが多いよう。実は私もその虜になったうちの一人。特に黒糖タピオカの美味しさはやばい。あの、甘すぎることはわかっているんだけど中毒並みにハマってしまう。今はバリエーション豊富で、友達がこの前大学で言ってた「ホットタピオカ」が気になったので買って飲みながら帰ることが日常になりつつある。

 そういえば、最近家の近くに何店舗もタピオカ店ができて、「そんなにタピオカ 店あって大丈夫か」と心配するくらいになっている。でもそれを上回りそうなくらいに売れていると思うと、あのちっこい黒丸もちもち食感やろうで経済を動かしているなんて、さすが。

 ということは置いておいて、その最近比較的新しくできたタピオカ屋さんに行ってきた。そこは主に中国語を話す店員さんが多く、日本語は正直まちまちなところであった。別に仕方ないことである。そして、注文した時も、同じ言葉を何回も繰り返して注文を慎重に確認していく、私は自然と「がんばれ!!」と思いながら注文をしていた。

 そして無事に注文が終わり、お会計。これは順調にいった。あとは商品提供であるが、まだ慣れていないのか、手際に関してはそこまで良くはなかった。慎重にやりつつ、少し緊張しているような面持ちであった。かなり時間を待ち、ようやくできた。頼んだものはプリンの入ったタピオカのドリンク(名前は忘れた)。とても申し訳なさそうに渡してくれた。別に何も不満に思っていなかったので、「大丈夫ですよ」と言いながら店を去った。

 寒い中冷たいドリンクを飲む。そのタピオカドリンクがめちゃくちゃうまかったんですよね!なんか甘すぎず飲みやすい、だけどしっかりプリンプリンしていておいしい(プリンプリンとは)!!

 本当に美味しかったので、翌々日、もう一度そのお店に行った。次は黒糖タピオカミルクティーを頼んだ。これをいつも通りの手際で受け取った。あまりにも初回のドリンクの出来が良かったので、思わず「美味しかったですよ!!」と声が出た。すると、中国語を話す店員さん(5人くらいいたような気がする)が、声を揃えて「ありがとうございます!!」と一瞬で笑顔になってこっちに声を向けてくれた。別に、たいしたことしていないつもりなのに、なんか幸せになった。あ、ここにもいたんだなお前

気づかないうちにあいつを呼び寄せていたのかも

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 なんか最近気付き始めていたのだが、これらの見ている幸せって、実は自分が呼び寄せているのではないかと感じ始めたのである。別に自意識過剰とかそのようなことではなくって、真剣に思っていることである。席を譲ったこと、おいしいと直接店員さんに言ったこと、これって自分がいなかったらこんな幸せに出会えなかったし、自分がこうしてしっかりしていると自然と幸せをおびき寄せる。そういうふうに感じてから、自分の行動って変わったような気がする。別に「自分が救った」のようなことを主張しているわけではないが、それが事実のようである。

 過去に、「幸せってなんだっけ」というようなタイトルの番組があった。このタイトルは疑問文であり、何か「幸せ」というものを具現化しようと試みているように感じる。でも、そんな風に、幸せについて追究してみたければ、まずは自分が変わってみようとすることも、何かその疑問文に関する解を見つけることに貢献するのだろうと思う。

実は、気づかないうちに幸せなあいつを呼び寄せていたのかもしれない...

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