私たちの全てだった平成が終わる

今日で平成が終わる。

平成初期生まれの私が生まれてからずっと生きてきた時代。
むしろ当たり前すぎて去年まで気にもかけていなかった時代の区切り「平成」が今日で終わろうとしている。

最初は聞くたびにエモい気持ちになっていた「平成最後の」という言葉も販促に使われ始めたあたりから食傷気味だし、「令和最初の」とか「令和元年」とかも始まる前から言われすぎてもういいよ感があるけれど、最終日を迎えた街はなんだかそわそわしていて、まるで大晦日のような空気感を感じる。

平成生まれかつ30歳を目前に控えた身としては、幼少期から今日までを過ごした平成が終わるのは、少し大げさかもしれないけれど、自分たちの青春時代が終わるようで胸に迫るものがある。

セーラーマーキュリーやウェディングピーチに憧れた幼少期。

シール帳にキラキラシールやタイルシールを敷き詰め、「Dr.リンに聞いてみて」のカードを友達と二人で必死に収集していた少女時代。

しょっちゅう撮りすぎてもう書くことないよと言いながら何度もプリクラを撮り、mixiのアルバムに投稿していた高校時代。

ヴィジュアル系にハマり、CDやDVDはもちろん、ギターなんて触ったことないのにオフィシャルグッズのピックを買って大切に飾っていた時もあった。

平成の流行りに乗っかった私の思い出は、思い出したくもない恥ずかしい黒歴史も多々あるけれど、今となってはぜんぶ懐かしい思い出で、
あの時斜にかまえず流行りを楽しんでいてよかったなあなんて今日になって思っている。

新しい時代ではどんな物が流行って、どんな歴史や思い出がつくられていくんだろうか。
もう少女でも学生でもない私は令和のトレンドに全力で乗っかって楽しむことはきっともうあまりないと思うけれど、時代の流れを楽しめるような人間でありたいなと思う。

だから今日の平成最後の日は、「混みそうだからどこも行かない」と逃げ腰になる気持ちを奮い立たせ、青春時代を過ごした原宿に親友とプリクラを撮りに行く。

あとで思い返した時に、「素敵な平成の終わりだった」と思うために。


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