見出し画像

ファンキーな発想でサーバーを満たしてくれ


 丸一日なにも食べずに働いて帰宅したままの空きっ腹で、オムを作りながら9%アルコール飲料をキッチン・ドランクをしていたら、へろっへろになってしまった。
 せかい ぐわんぐわん 平和 万事塞翁が馬

↑こういう気持ちになってくる。お酒ってすごい。

これはスパカレ・コノスル

◯街頭ファッションチェックのコーナー

 月の冒頭なのにすでに通信制限で死んでいる板を鞄にしまい、満員電車でスマホを触る人たちを眺めている。

 動揺するくらい美しい後ろ姿のお姉様がいた。品のいいワンピースに黒いストッキングとパンプスを履いて、喪に徹するみたいなストイックな雰囲気にさりげなく纏った、レースのスカーフが眩しいほどに白かった。

 足がひょろ長い人のハーフパンツとラインソックスの組み合わせが好きだ。ゴツいテックシューズでもパンクな革靴でもいい。でもできれば、手首のリブの形がよいパーカーを着ていてほしい。

 最近のY2Kなショルダーバッグをダルそうにひっかけた、オーバー・オーバーサイズのダウナーな雰囲気ボーイズたちもいい。英字プリントでしっかり平成をやっているのも、ノームコアの流域に潜む族のボーイズも、どちらも趣深い。
 あの帆布めいたショルダーバッグにはやけにピンズバッヂが似合う。スンとたたずむセンターパートの若者のカバンに、大仏と富士山のピンズバッヂが光っていた。いいの持ってんねえ。

◯革命の赤

 いつも黒い服しか着ないのだけど、昔古着屋で一目惚れして買ったヴィンテージの赤いワーク・シャツ(たぶんアンオフィシャルで、ヤニをくわえて似非トミーヒルフィガーを着たクマが呆然と立ち尽くしている刺繍がついている。あまりの赤さに、染料で黒く染めてやろうか迷っているさなかだ)を羽織って職場に行ったら「赤いいじゃん、めずらしいじゃん、そっちのほうがいいんじゃないの?」と言われた(ひどく心外だ)。こういうとき迂闊に「革命の赤っす👊🔨」とかカマシそうになるのをグッと堪えて、「へへ、っス……」とはにかむ社会性が身についている。

→あまりにも色んな人に「珍しいね赤い服」と言われるもんだからぽろっとこぼしてしまった。「革命の赤……😅」と言われてしまった。やっぱり言わなきゃよかった。


◯哀しみのカフェ

 会社から出たら夕暮れ空がきれいで見惚れてしまった。この都市に訪れる夕まぐれ街の空気を初めて吸った気がする。日が長くなった。
 もうすぐ切れる会社までの定期を更新しなくては。このプラスチックのかけらを、この場所でもう少し頑張るかという決意表明に代える。

 仕事終わりに、わりに頻繁に通う喫茶店居酒屋へ行く。たばこが吸えること、この辺では珍しく22時まで営業していること(ここらへんの喫茶店は、朝5時からやるかわりに18時ごろに閉まってしまう店が多い)、それから地方ファミレスみたいな雰囲気と席数の多さが、作業をするのにちょうどよい。
 今日はハニトーで糖分ドーピングをして、積み本をぶっ倒していく計画だ。平日の夜にしか行かないのだけど、いつも「はじめさん」と呼ばれているお兄さんがワンオペでがんばっている。客が私しかいないときもあれば、常連らしき方達がお酒を痛飲しながら談笑しており、はじめさんのフライパンを振る高い音が響き渡っているときもある。

 今日は後者で、大慌てでテイクアウトのご飯を作っていて私の鳴らす入店のベルに気づかないはじめさんに、常連のお客さんが声をかけてくれた。
 なんにせよ、愛されているお店だと思う。名古屋の喫茶店はとにかく常連文化でアットホーム、悪く言えば排他的で常連贔屓というが、こういう感じを指すのだろうか。
 常連さんが帰り際、コーヒーを飲む私に「お先にね」と手を振ってくれた。今夜もがんばろう。

 と思った矢先に、致死量のハニトーが来た。でっ……
 650円でこのボリュームだと思わないじゃん。思う?私の金銭感覚がおかしいの?私の細胞に偏在するギャルを総動員してやっつけたが、相打ちだ。メシを食って呼吸が荒くなるのは久しぶりだ、目がパキパキになってしまった。
 USJの怖ジェットコースターみたいな血糖値スパイクを起こしながらもなんとか2時間、ページをめくりつつもほぼ座っているだけみたいな時間を過ごした。帰りの電車で欠伸が止まらない。今日は晩ごはん、いらないな。早くベッドに倒れたい。気持ち悪い。
 ミスった。名古屋の喫茶店メシを甘くみてはいけない。


◯今日の音楽(というか、インターネット)

 冒頭にも貼ったけどもう一回貼る。

 これを見ていたらもうたまらなくなってしまった。ありがとうね、インターネット。本当にありがとう。

 今日は、みなさんに、インターネットの話をします。

 みんなで、インターネットで一番好きな記事の話しよう。


 みんな大好き、デイリーポータルZ。この記事がとにかく好きというよりかは、なんかもう、初めて読んだときからずっと記憶の片隅にこびりついて離れない。
 ウチらが入る老人ホームの時間割には、DPZの時間を儲けてほしい。みんな各々のデバイスでDPZを読んで、なつかしいぜと囃しあい(なんと、林さんとかかっているのだ。ウデだぜ)、適宜エアドロで送受信したい。

 高校生から大学生の間に使っていたiPad miniに、大好きなWEB記事のお気に入りリンク集が残っているような気がするのだけれど、画面バキバキのあいつはまだ実家でひっそりと充電される時を待っていたりするのだろうか。

 どんな記事をブックマークしていたのか、全く覚えていない。何にも覚えていないけど、あの頃の私を助けてくれてありがとう。あなたたちのおかげで生きている命が、きっと世界にたくさんあるのだろう。
 Google Photoを遡っていたら数枚だけスクショが残っていて、当時好きだったWEB記事にいくつかアクセスすることができた。

 滋味深オモコロ。オモコロはこれがいい。真骨頂だと思う。


 「山いが」もいいよなあ。高校時代の友人に教えてもらった。そういえばDPZも彼から教わったんだっけ。同い年なのに教わりっぱなしだ。なんでも知っている人だよ、本当に。


「東京別視点ガイド」!ヤッホー。


 「真顔日記」もよく読んでいた。今はnoteに移行しているのか。アーカイブが有料になっている。まあ、そりゃそうだ。こんなおもしろい文章が無料で読めるという現実がおかしかったのだ。

 文章は誰にでも書ける。うまい文章を書ける人の母数もそれなりにいる。だが、読んでいてうふふと笑ってしまう文章ってごく限られた人にしか書けない。まことに勝手な消費者言い分すぎることは承知の上だが、「おもしろ」を狙いすぎていても、急激に冷めてしまう。彼はこの塩梅が実にうまい人だった。

 今読んでも、お、おもしろすぎる。すごい。

 マガジン買って読もう。


 「ARuFaの日記」でかろうじてずっと覚えていたのは(オモコロ時代はともかくブログ時代の彼の記事は、ノーミソをからっぽにして笑っているので、ろくずっぽ記憶に残らない)、20歳の誕生日にコンビニへ酒を買いに行く話だった。学校をサボってハンゲームに入り浸っていたころ、同じく中学校をサボりがちだった遠方のネット友達に教えてもらって読んでいたあのころの私が一番好きだった記事って一体なんだったのだろう。
 『ENJOI』はよかったな、好きだった。あとラジオ体操。


 増田の話もしちゃおう。
 インターネットの、テキストサイトの文章だ。ぐいぐい読める。凄すぎる。私にはこんな文章は書けない。


 可愛い。太宰治みたいな道化をやっている。すごい。

 増田の話をしていたら、すっごく興奮してきた。みんなの好きな増田は何かな?みんなの名作増田、良かったら教えてね。

 ああでも、きっと今までで好きになった記事の1/5だって思い出せていないんだろうな。悔しい。

 ライターの名前も掲載媒体も覚えていないけど、ほろよいの限定フレーバーを大量にまとめ買いしたという記事に載っていた、部屋中がほろ酔いの限定フレーバーまみれになっている写真が忘れられない。「ほろよい 部屋 大量」で画像検索してみるんだけど見つかる気配がしない。
 情報、求む。

 またしても懐古厨になってしまった。歳をとるとダメね。
 ニコニコ動画と伊集院光と、アルピーのANNの話もしたくなってきた。いつかアルティメット・ハイと深夜の歌声喫茶の話、します。覚悟するように。終わり終わり!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?