第10回『耕作』
『しゃぶ葉』というしゃぶしゃぶ食べ放題のお店が好きです。最近は牛&豚コースではなく、豚肉のみのコースで食べるのにハマっていて、出汁がアクで濁ることなく、最後まで美味しく綺麗に食べられるんです。
どうも、あさい妹です。
ここでは血は繋がってはいないけれど、
どこかで繋がっているであろう同姓の2人が
アサイ兄、あさい妹と呼び合い、交換ノートを書いていきます。
さて今回は、初めてグローブを買った話をしようと思います。
昨年、ヤクルトスワローズのマスコット“つばみちゃん”のダンス動画がきっかけで野球に興味を持ち、草野球を始めました。
興味を持つとなんでも「やってみよう!」と行動にうつしてしまう私は、さっそく河川敷へ向かいました。しかし、正しいボールの投げ方を知らない私は、見本のような女投げしかできず、遠くに投げても2メートルが限界でした。
見えなくなるほど遠くにボールを投げられる強い肩
うらやましくておとこの子になりたかった
それから元野球部の夫から投げ方を教わったり、ダルビッシュ選手の本を読んだり、YouTubeで投げ方を研究してみたところ、2メートルしか飛ばなかったボールは徐々に距離を伸ばし、6メートルも飛ぶようになりました。
なにより一番の大きな発見は、子どもの頃に比べ説明やアドバイスを受けたときの読解力が上がっていると感じたこと。今まで年を重ねると出来ることが減っていくようなイメージがありましたが、大人になった今だからこそ説明の意味を深く理解できて、楽しめることがまだまだ沢山あるなと感じました。
グローブを買うことは、バンドに憧れた少年がギターを買う感覚と似ている。運命だと思えるグローブ。
そんなグローブを探しに夫とあちこちお店を回り、やっと見つけたグローブがこちら↓
掌部分には、グローバルエリートの文字。
(笑わないで読んでください)
初めてこのグローブと目が合った時、これだ!と(ほぼ色で)そう思いました。グローブを買った帰り道はワクワクが止まらず、青山の道端で守備の真似をしてしまうくらい、いい大人が大はしゃぎ。その日の私は、まるで少年に戻ったようでした。
数日が経ち、新しく手に入れたグローブを眺めていると、知らない名前が入っていることに気付きました。
しかも、落語家のようなフォントで
“耕作”
私は驚いてグローブをテーブルの真ん中に置き、少し距離を取ったあと、思わず出た一言が
「なにこれ…中古…?」
新品だと思って買ったグローブに、卵焼きの焼き印のように入った『耕作』の二文字。
私は運命だと思ったグローブが、どこの誰かも知らない”耕作くんのお下がり”だったことに混乱しました。
今まで一緒にお店を回ってくれた夫にも、あんなに大はしゃぎしておきながら、中古だったと報告するのはかなり恥ずかしい。けど、きっと慰めてくれるだろうと勇気を振りしぼり話してみると
「…島耕作じゃん!笑」
これは恥ずかしい…。
全く知らない野球少年、耕作くんのイメージだけで良かったのに…。
あのサラリーマン、島耕作のイメージまでつけられたらもう…。
「いいよ!私、このまま耕作とやっていくから!」
ついに意味不明な発言まで飛び出し、そんな強がった私を見て気の毒と思ったのか、夫はお店に確認すると言って、別室で電話をし始めました。
(お店の人になんて言うんだろう…。)
夫がクレームを言う人ではないと分かっていても、私の心臓は怒られる前の子どものようにバクバクしていました。
しばらくすると、夫が微笑みながら部屋から出てきました。
「良かったね。」
なんと”耕作”の2文字は、イチローのグローブを作った伝説のグローブ職人”岸本耕作さん”のお名前でした。
耕作さんの監修するグローブには必ず『耕作』の名前が入っていて、フリマアプリでも名前入りかどうかで値段が変わるんだとか。
夫、お店、耕作さんへの申し訳なさで、私の恥ずかしさは頂点に…。
今の私にはまだまだ”にわか野球ファン”という言葉がぴったりのようです。
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お兄ちゃんへ
先日、初めて北海道の
エスコンへ行ってきました。
にわか野球ファンの私にも
最高に楽しめる場所でしたよー!
あさい妹より
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