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冷蔵庫もWi-Fiもない島に来ました!

フィリピンのカオハガン島に来ています

ゴールデンウィークも明けて、皆様いかがお過ごしでしょうか?

しばらくご無沙汰してしまいましたが、私はフィリピンのカオハガン島という島に来ております。

5月8日に日本を発って、収録している現在は4日目です。

カオハガン島はすごく魅力的な島なので、今回は島についてお話したいと思います。

あと、この島について様々な気づきがあるので、こちらも皆様にお伝えします。

日本だけでなく、世界中に欠けているものがここに詰まっていると感じています。

ここに訪れる方々は、経営者の人が多いらしいのですが、その皆さんが「1周回って、世界の最先端だね。」と口々におっしゃるんだそうです。

1周と言うのは、島をぐるっと1周歩くという意味ではないですよ。

人生とか世界とか、いろいろ巡って感じたり知ったりしたその上でカオハガン島のあり方を見ると、世界中がここを目指しているんじゃないか、という境地にあるということです。

一見、収入が少なかったり、文明的に発達していなかったり、発展途上のように見られる節があるのですが、この島のあり方に世界が平和になる全てのヒントがあります。

というわけで、1周回って世界最先端だと感じる経営者の方が多いんだそうです。

この話を聞いて私も納得しました。

何にせよ、Wi-Fiや電気がないんですよ。

だから、日々いろいろなことを放送したかったし、インスタなどでもちょくちょくあげたかったのですが叶いませんでした。

というわけで、この後、振り返ってカオハガン島の魅力をお伝えしていきたいと思っています。

今回はカオハガン島がどんな島かをお話しようかな。

フィリピンはマニラが首都ですがセブ島にも国際空港があって、その空港から約1時間かけて船で行ったところにある、野球場くらいの広さの島です。

そしてなんと、オーナーが日本人なんですよ。

今から約30年前に、崎山さんという方が売りに出されていたこの島を買いました。

普通、島を買う人は島民たちを追い出して、リゾート化して金儲けしたがるのですが、崎山さんは何度も訪れているうちに島民と島の美しさに惹かれて、そのままでいてほしいと。

島民にも島にも敬意を払って、一緒に共存する。

そして崎山さんが住むことになって、何も整っていなかったライフラインなどもだいぶ進んで、当時200〜300人だった島の人口が今や700人ほどになるなど、結構住みやすい島になってきているみたいです。

びっくりしたのが、この島には冷蔵庫がないんですよ。

現代人、冷蔵庫がないなんて考えられなくないですか?

冷蔵庫がいらない理由としては、食事のたびに獲りに行くからなんだそうです。

この島は海が引いたり満ちたりするタイミングが1日に2回ほど訪れて、引き潮のときに家族総出でご飯を持って磯を歩き、貝とか魚とか、野菜の代わりに海辺に入っている草を食べるんだそうです。

そして、お腹を満たすのに必要な分だけを食べる。

それを繰り返すので、食事の保存をする必要がないんだそうです。

とても理にかなっていますよね。

食材は保存すればするほど劣化しますし、劣化したものは酸化していて身体を害しますしね。

だから、とれたて新鮮このうえないですよね。

海の魚も貝も生きながらにして食べる。

島民の方がおっしゃっていたのですが、冷蔵庫があるから余分なものをとって保管して、所有するという意識が生まれていく。

文明が人の心を汚し、地球も汚していく。

確かに、と思いました。

私は家の引っ越しをしたときに冷蔵庫と、ストックしていた食材を処分したのですが、5月は海外に行こうと今年の初めぐらいから考えていたので、生鮮食品以外は何も買っていなかったんですよ。

備蓄していたものをコツコツ食べてきた。

だから、一般家庭に比べると余分なものを溜め込んでいないつもりでいたのですが、最後はたくさん捨てたし、賞味期限内のものは人にあげまくりました。

こんなに余分なものがあったのか、全部いらなかったじゃん、と思いました。

やはり保存の技術、電化製品とか最先端のものにあやかればあやかるほど、知らないうちにいろいろな物を溜め込んでいるんですね。

断捨離と言いますけれども、盲目になりすぎて気づけないレベルになっています。

だけど、冷蔵庫がない島に来て、所有しないという考え方にハッとさせられました。

日本は古くから農耕民族で、自分の区画で育てたものは自分のものという、目に見えて区画にわかれていますが、でもこの島は、海が食材の備蓄庫です。

海には境界線がないし誰のものでもないじゃないですか。

だから海や島でとれたものは自分のもの、という感覚がないんだそうです。

あと、カトリック教が強いらしくて、カトリック教の教えはみんなで分け隔てなく分け合いましょう、なのだそうです。

だから、自分で独り占めするという概念が全くない。

そして、自然とかから頂いている、住まわせてもらっているという感覚なので、むやみやたらに自然を汚したり、負担になったりするようなこともしないんです。

生まれ育った環境や宗教などの信念も人格形成に関わるんですね。

私達日本人は農耕民族という所有する文化が深く根ざしていますから、なかなか所有しないという感覚になるのは大変かもしれませんが、大いに学ぶべきところかなと感じます。

さらに面白いエピソードがありまして、洋服とかも自分の服だと感覚がないそうで、洗濯物干していると、自分の服がどんどん減っていって、気づくと近所の人が着ていたり、何件か先の洗濯物に干されてあったり。

子供の服が多いみたいですね。

「それって泥棒に盗られたって思わないの?」と聞いてみたら、「ちょっと借りているだけなんだよ。」と言われました。

食べ物を多く作りすぎた場合も保存できないので、ご近所さん同士で分けるらしいんです。

そのときはお皿に入れて持っていくじゃないですか。

だから、お皿も同様で、自分のお皿はどんどんなくなっていて帰ってこない。

どこにあるのかわからなくなる。

でも、洋服にしてもお皿にしても、自分のものではないものが増えていくので、お互い様なんだそうです。

もちろん「奪う」という感覚ではなく、「ちょっと借りているだけ」という、みんなのものはみんなのもの。

私のものもみんなのもの。

そういう感覚なんでしょうね。

〝所有しない〟文化

オーナーさんは崎山さんご夫妻なのですが、今は日本に戻っていらっしゃって、今回はお会いすることが叶わなかったのですが、この島にはなんと日本人女性が2人、島民と結婚して住んでいるんです。

そのうちのお1人は、私の入れ違いで日本に帰国されていてお会いできなかったのですが、もう1人が佑子さんという美しい方で、崎山さんに代わって島の切り盛りをされていらっしゃっていて、今回私にたくさんのことを教えてくれました。

佑子さんはこの島に来て10年ぐらいになるそうで、島民の感覚になっているとお話を聞いて感じたのですが、「そんな私でも、所有しないという島民の感覚に100%なりきれないところがあって、びっくりすることがありますよ。」とおっしゃっていました。

みなさん、この話を聞いてどのように感じたでしょうか?

根付いた所有の感覚を手放すことって難しいですよね。

もはや当たり前すぎて、自分のものは自分のもの。

だって、日本の保育園でも全部に名前を書いてくださいと言われます。

よく保育園の送り迎えのときに、「うちの〇〇がなくなったんですよ。探してください。」と噛みついている親御さんを見かけましたが、なくなって困るものを保育園に持ってくるなよと思いましたね。

先生も困った顔をされていました。

あと、ブランド品とかも所有するという感覚がなければ、多分持たないですよね。

何十万、何百万とか出してエルメスを買いました。

それを、島中をたらい回しにされて、「私のバッグはどこに行ったんだ」となるなら持たないですよね。

この島の人は、私のこんな考え方すらしていないんだと思います。

そしてこの島は、誰1人取り残されないんだそうです。

お金を現金として稼ぐという文化がなかったそうで、ヤシの木とかで家を建てて、食事は全て海にあって、果物もあります。

だから、お金を稼がなくても日々お腹いっぱいになれて、寝泊まりする家もある。

毎日、今日を生きている方ばかりで、明日への不安がないんです。

毎日今日が幸せで、明日も今日と同じ幸せが来るといいな、そんな日々の連続でお金を稼がなきゃいけないという感覚もない。

島中を一緒に歩いて案内してもらったのですが、みんなその辺で昼寝したり、井戸端会議をしていたり、年中バカンスという感じです。

特に男性が。

女性については今後またお話したいのですが、観光客向けのアクセサリーを売っていたり、カオハガンキルトというとても美しい名産品を縫っていたり、働き者な感じです。

でも、街を歩いていると男女問わず、のんびりみんなで集まってワイワイガヤガヤお喋りをしたり寝転がったりしていました。

子沢山の家庭もあって、結構生活が大変なところもあるんだけれども、みんながみんな助け合うんですって。

子供もいっぱいいるのに全く働かないお父さんがいても、「彼はそういう人だからね。」と言って、みんなが助けるんだそうです。

そこで、「ふざけんなよ。ちゃんとしろよ。」みたいな村八分が全く起きない。

日本にそういう人がいて、奥さんが大変だったり子供がひもじい思いをしたりしていたら、お前が働けよと絶対みんなで説得しますよね。

親戚中も家庭を立て直そうとしますよね。

全く言わないわけではないんだそうですが、そんな人がいてもあぶれさせないことが当たり前の文化として染み付いているんだそうです。

不思議ですね。

だから、争いごととかが全然起きないみたいですよ。

これは子供社会にも通じる話で、以前の放送で、世の中からいじめがなくなるコンパッショネイトタッチという話をしましたが、それに通じるものがありましたので別の機会に放送したいと思います。

カオハガン島から学ぶことはいっぱいで、みんなに伝えたいことがたくさんあります。

電波さえ届いていれば日々お伝えできたのに、という思いですが、記憶が薄れないうちにお届けしていきたいなと思っています。

とても素敵な島なので、ぜひ皆さん、人生で一度は訪れてみてほしいです。

私は何度も来ようと思いました。

息子も、表参道で生まれ育った4年間を経て、いきなり電気もWi-Fiも冷蔵庫もない島ですよ。

そこに放り込まれてどうなるかと思いきや、初日は虫を怖がって大変だったのですが、すぐに馴染みました。

特に、人への馴染み方がすさまじい。

やっぱり子供ってすごいな。

あと、この島の方のウェルカム感がすごいのでしょうね。

私はマッサージとかを受けたのですが、そのときに島民のお父さんが息子とずっと遊んでくれて、しまいには「家に連れていったよ。」なんて言って。

日本だと、勝手に連れて行かれた!となりますが、この島は本当に安全で、むしろみんなで子供を見る。

うちの息子も本当に馴染みまくっています。

だから家族のように、ちょくちょく訪れたい島になりました。

あと、美容と健康に関してもすごくて、何でこれが世の中で知られていないんだろうかと不思議なぐらい、いい発見をしました。

いつかリトリートツアーとかやりたい。

以前スリランカで、『朝井れいかと行くアーユルヴェーダツアー』というのを旅行会社さんが企画してくださってとても良かったのですが、カオハガン島でもすごいことができそうです。

ここならではなことも、ご紹介させてもらいますね。

Voicyをお聴きの皆さん、いつか私と一緒にカオハガン島に行きませんか?

行きたい!という方がいれば、すぐにでも同行しますので、ぜひお知らせください。

Voicyリスナーの皆さんと、日本ではなくてカオハガン島で会えるなんて素敵ですね。

▼カオハガン島についてはこちら

▼音声で聴きたい方はこちら

「緩和ケア」と「産後ケア」。一見対極な存在と見られがちですが、両方を経験しそれらは近い存在であり、両方の重要性を心から訴えたい。これらの在り方捉え方の啓蒙、それらにお役に立てる活動をすることが私の将来の目標です。頂いたサポートはそのために使わせて頂きます!