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CINEMA BIZ TALK /映画ビジネスあれこれ

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映画ビジネスに関してのエッセイ
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2019年4月の記事一覧

アップリンクの映画館では年間700本以上の映画を上映するが、その編成を一体どうやっているのか教えます。

アップリンク吉祥寺については、まずスピーカー、スクリーンなど施設技術面のことを記し、次にデザイン面について述べた。 さて、今回は、運営のかなめと言える「番組編成」について述べたいと思います。 アップリンクの映画館がかつてのミニシアターとまず大きく違うところは、上映本数が多い。アップリンク渋谷・吉祥寺合わせて今のペースだと年間700本以上の作品を上映するだろう。当然、一人の人間が観ることのできる量を超えているので複数のスタッフで手分けして観て上映作品を決めている。僕も加わり

アップリンク吉祥寺のデザイン・コンセプトを話します。 ここは、「東京」を意識した。

これまで映画配給、映画製作、映画館運営とあらゆる角度から映画に携わってきた自分の経験を活かして、未来のミニシアターの在り方を提示した映画館だ。作るにあたって、デザイン、技術、機能の面でリサーチを重ね、細部にまで徹底的にこだわった。今回はデザイン面の話をしたいと思う。 最初に一つのルールを自分に課した。コンクリート打ちっぱなしで天井を張っていないスケルトンの空間に、床はモルタルでグレー、カウンターやテーブルはナチュラルな木、という何年も前から流行っているデザインからできるだけ

フィルム上映からデジタルへの変わり目、8年前に書いた「これが映画上映のデジタル革命」

今や当たり前になったDCP(デジタル・シネマ・パッケージ)による映画上映。映画業界にデジタル化の波が押し寄せた8年前には、東京FILMEXで『デジタル化による映画文化のミライについて』というシンポジウムが行われるなど、映画業界は右往左往していたのだ。r 当時から現在にかけて大きく変わったところは、4点。 (1)ソニー、デジタルシネマ倶楽部、GDCと3社あったサービサーのGDCは事務所のコピー機に例えればリースアップしたので、映画を上映してもVPF(ヴァーチャル・プリント・

日本の映画チケット代は、世界と比べて本当に高いのか? 消費税増税を控えて考えてみる。

よく、日本の映画のチケット代って世界一高い、と言われるけど本当なのだろうか。とにかく映画業界の話は、過去のデータをずっと流用したりして、現状の事実確認をしないで記事にされることが多い。 ということで、グーグル先生に次の言葉を入力してみまました。 How much NY cinema ticket 教えてくれたサイトは、トリップアドバイザーの以下のサイト。 さて、答えは、 $12-$17  $1=¥111 とすると ¥1332-¥1887 ロンドンはどうだろうか

ミニシアター・コンプレックスの時代到来!

映画館について取材を受ける事が多いがミニシアターという概念が曖昧過ぎる。普通は小さくてメジャーではない作品をかける映画館というところだろうか。ちょっとその考え古すぎない⁈   歴史を紐解くと日本最初のミニシアターは、新宿のシネマスクエアとうきゅうは、81年オープンでキャパは224席。広い!224席だよ! 2016年に閉館したシネマライズは3館の時は303席、220席、38席だった。今のユーロスペースは145席、92席。そして、昨年オープンしたTOHO シネマズ日比谷は11ス

ホワイトスクリーン、シルバースクリーン

『半世界』の阪本監督と仕事をした木村大作キャメラマンはシルバースクリーンの問題を述べています。「俺はそれで、今、シルバースクリーンでやるのを拒否しているからね」。監督・撮影監督のキュアロンも同じだろう。しかもモノクロではなおさら。 木村大作インタビュー vol.2 https://hotshot-japan.com/feature/09-hakkoudasan4k-jp01/ … いわゆるミニシアターでは3D上映はほぼしないのでほぼ全部がホワイトスクリーン。監督の意図した

香港フィルマート

noteに最初の投稿をしてからちょっと時間が経ってしまった。どういう風に使おうかと考えていたが、ツイッターで連投しているようなことをここなら長文でも書けるということで、ツイッターでは短く、noteでは長くということでとりあえず投稿してみよう。 今回は、3月18日から行ってきた香港映画祭の映画見本市のFILMARTについて。すでにツイッターで投稿をしたものをまとめてみる。 香港のフィルムメーカーと話す。中国マーケットが巨大で香港映画は成立しない。中国は制作体制がいい加減で、