カンタン家計簿

家計簿は続いた試しがない。
遡ること小学生、高学年に家計簿というものを付け始めた。当時の用途は小学生らしくて可愛い。おこづかいは月600円(我が家では学年×百だった)、コンビニのおやつが30円、雑誌450円、プリクラ200円など。付け始めは気持ちも高まって意欲的に付けるのだが、出費が多くなった中1で挫折する。しばらく空白の期間が続き、気づけば大学生になっていた。

大学生は一人暮らし。
親からの仕送りとアルバイト代を分けて計算せねばならない。裏紙に記録していた。レシートは月毎に分けてまとめておいたが、毎月の清算はうまく行かなかった。こまめに記録するのが性格上苦手なのだ。仕送りの清算をしたら、残金と計算が合わないことが多々あった。

さて、心機一転社会人。
本屋さんで家計簿なるものを購入した。
今度こそはと思い、あらかじめ分類分けが細かくされている家計簿を選んでみた。気持ちを上げるために、表紙はローラアシュレイの花柄にした。よしよし、記録も順調だ。食費がバカ高いことが分かる。お弁当もっていけるようにならないとな…この服は高かったかもな…なんて反省ができるようになった。今更かい!

しかし適応障害とうつ病で休職をして、家計簿は遠退いた。何せ食べることすらギリギリだったからだ。文字を書くなんてムリオブザムリだった。まぁたいして出費もしていないし、いいかと思っていた。

そうこうしているうちに、買いもの依存に陥った。不安を書き消すように、毎日ひたすら買うものを探す。そう、買うものがないかネットサーフィンして一日を過ごすのだ。家にはフリマアプリやアマゾン、楽天から毎日荷物が届いた。何個も重なって、1日に10個も届いたこともある。受け取った母は笑うしかなかった。異常であることは間違いなかった。140万あった貯金は数ヵ月で40万を切った。

買いもの依存が少し落ち着いたころ、さすがにまずいと思ってノートに記録することに。市販の家計簿はかさばって場所を取る。項目ごとになっているのは一見使いやすいが、そんなに書かない。というわけで、普通のノートに書くことにした。パッと見て分かるように、買ったものの名称と金額を一緒に書く。日付は前後しても構わない。1ヶ月毎に合計を出す。ただそれだけ。種別ごとに合計を出したければノートをみてその都度合計すればいい。

シンプルにしたとたん、続くようになった。6ヶ月続いている。要は1ヶ月の支出の合計が分かればよいのだ。なんだそういうことか。今後も家計簿は買わないであろう。ノートに自己流で記録していこうと思う。ちなみに、ノートにはモルモットのステッカーを貼っている。かわいいぞ。

あさひ野さゆみ

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