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しばらく悪天候が続いて、休日の散歩がおざなりになっていた。
家の中での行動範囲などたかが知れているので、本当に私が生きる上での必要最低限は、自室6畳間で事足りているのだなと。

そのせいか、久しぶりに(出勤以外の)外に出たら膝を痛めた。
おっっっほほほイ、さすがに…?
と己の体力不足(筋肉不足)に驚愕したわけだが、やはりストレッチやマッサージでは補えない、筋肉の破壊修復が必要なのかと再認識した。


職場の繁忙期を終えて、新年度を迎え、なんとなく気持ち的にやっぱり節目になりがちというか。
節目なはずがそんなに節目ではない現実に鬱々としているというか。
桜の華やかさとは真逆の怖い人間の話ばかり目にしている。

湊かなえさんの「夜行観覧車」を読んで、登場人物ひとりひとりの"人間らしさ"に絶望した。
寝る前に読み終え、眠りについたことが切り替えスイッチになることもなく、起きたら下瞼がだけがむくんでいた。そんなことあんの?

その人の視点で語られているだけで、どんどん自分がそっちに寄っていって、視点が変わるたびによりどころが変わっていった。
そんな自分に恐ろしくなったのだ。自分なさすぎ事件。
結局主観からは逃げられず、客観視などしている"つもり"なだけで、自分の生きる世界の狭さを自覚しているこの感じすらも結局は20°くらいの範囲を出ないんだと頭がぐあんぐあんした。

最近よく頭がぐあんぐあんしている。
それだけに限った話ではないが、創作物の摂取、エグい。

どれだけ自分と相容れない相手がいても、理解できず怪物のように見えても、それ・・も『人間』であるということが、急にものすごく怖くなった。
仕事でも私生活でもSNSでも、「なんだこいつ」と思っても『人間』なのだ。私と同じ。
すくなからず自分のなかにある、他人から見た「なんだこいつ」の部分が、戻る道を失くして気づかぬ間に暴走しているのではないかと考えはじめてしまう。
そんなこと言ったってしゃあねェのに。


みたいなことを朝から考えると本当によくない。
いつも以上に合わないお客様が多かった気がする。
相手をやばいと思っていると同時に私も思われているのだ。よくない、気をつけよう、と思いつつ私はまた他責ばかり考えているのではないかと、もう芋づる式に1日中思考回路がそんな感じになる。そんな芋はいらねェ。

最近、干し芋って実はそんなにおいしくないことにも気づいてしまった。こうなるといつどこでレーザーポインターが私の頭に向いているかわからない。


負の感情を改めるための喜や楽を求めた先で、怒や哀に出会うと首根っこ掴まれたようになる。
手足をバタバタさせるしか、できなくなってしまう。
よく食べ、よく眠り、太陽を浴びたい。

最近ヨーグルトブームきてる。
バニラヨーグルトってなんであんなうまいんだろうな。オイコスもうまい。ノーマルがいっちゃんうまい。
ちょっといい値段するからそんな頻繁には買えないけれど、ご機嫌のためにお世話になりたい。


対人がどんどん下手くそになっていくのは、甘えからか。
甘えだよ、ああやっぱりそうか、となるのか。
老害にはなりたくないぞ。

粋な歳の重ね方をしたい。



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