初めてXGのライブに行きました。
※セトリのネタバレはありませんがおおまかなステージ内容は書きます
※って書いて思ったけど撮影OKでXにもyoutubeにもすでにたくさん動画上がってたしなんか別にアレか
かつての上司から突然連絡が入った。
「ワールドツアーの日本公演決まったから!!もう朝比奈の分も応募しといたから!!ファンクラブ会員じゃなくてもできるよ!!よかったらやって!!」
直属の部下だった頃、何度もこの勢いに救われたなと思った。
上司と音楽の話をするようになったのは、元々別のアーティストに同タイミングではまったのがきっかけだった。
上司はXGのことは(おそらく)やんわり知っている程度だったところに「曲、歌、ダンス全部良くて。衣装も最高です。」と音楽番組の映像を見せたことがエンジンをかける最後の一手だったと思う。我ながら記憶に残る布教の瞬間だった。
今や私よりも上司のほうが熱心になっている。
ライブ当日、現地集合したところで、既に公式のTシャツ、ペンライトやペンライト用のチャームなど全身準備万端状態だった。たまごっちも買ってた。最高だなと思った。
会場自体初めて行くところだったが、とても綺麗で見やすかった。
さほど近い席ではなかったけれど、思ったよりもステージがはっきり見えて、いそいそと準備してきた双眼鏡はあんまりいらないかもと思うくらいだった。
そんなのはまあ、始まってしまえば何言ってんだお前ェ状態だったのだけれど。
MVにしろ、曲調にしろ、世界観がくっきりしていて
登場の瞬間からグンっと頭を押さえつけられた感じ。
全身真っ黒なレザー衣装、重そ〜〜〜!と呑気なことを思いながらも、これはもう、「見なければいけないライブだ」と思って強く双眼鏡を握りしめた。
普段ライブにいくとき、アーティストは目視できなくてもそれはそれでいいと思っている。正直席は天井でもいいし、フェスも人混みにまぎれすぎて身動きが取れないなら後ろのほうでたらたら踊りながら楽しみたい。
ただ今回は、余すことなく見なければと思った。彼女らの動き、表情、衣装の細部や揺れまで、なにかの使命感にかられたように見なければと。
たまたま上司が当ててくれたからありがたいことに生を見られているが、今以上に世界に知れ渡ったら私が見られる機会なんてそうなくなってしまうと、その貴重さが身に沁みていたのも確かだし。
はあ、双眼鏡いらねえ?何言ってんだお前ェ。
既出曲アレンジver.からソロステージ、ずっと双眼鏡が手放せなかった。
普段その体勢でいることなんてないので、血が手まで流れなくなっている感覚がジワジワと。それでも見なければいけなかった。
一人ひとりの個性と強みと重ねてきたであろう努力の結果をずっと眼前に出されていた。
客席からの登場、輝くスポットライト、自信あふれるパフォーマンスってこんなにも身体を震え上がらせるのか。
優雅に動く彼女らと、方や微動だにせずもはや観測かのように見続けている俺という画。
途中、ドキュメンタリームービーが流れたときも、私はずっと双眼鏡で見ていた。
前述の通りそのままでもステージは見えたし、モニターにしてはでかすぎてむしろ双眼鏡などないほうが見やすかったのに、今思えばなんでやねんという感じである。
あっ、と気づいたときには周りの皆様は着席されていて、私だけ直立不動ムービーガン見女になっていた。上司、何か言ってくれよ。
さすがに恥ずかしかった。
その後一度お手洗いに離席したときも、気づいたら手に双眼鏡を持ったままだった。え、寄生獣?
さすがに恥ずかしかった。
私の双眼鏡エピはここまでにして、感想に戻る。
とにかく全部の衣装が好きだった。奇抜さと統一感、彼女らが身にまとうべき装飾。髪色や髪型も全員魅力フルスロットル。
それにしても、ココナのパートで一体何度会場が沸いた?
MCパートを挟んでたたみかけるように終盤へ。
振りの揃い方が尋常ではない。これが数十メートル先で本当に起こっている事態だと飲み込むまでのタイムラグが発生する。
後日朝の番組でシンクロダンスのコツを話しているのを見たが
いやいや、それにしたってあんたら、すごすぎるぜ。
と誰おまなことを思ったところである。
全く息切れせずに伸びる声や激ヤバラップが本当に気持ちよかった。
何度かやばすぎるうますぎるの興奮が笑いになった。
10代のほとんどをレッスンや選抜、デビュー準備に費やしてきた彼女らだ。当たり前かのように「世界に通用するスターになりたい」と言い、現実にこんなにもたくさんの人を魅了している。
基本的に、年齢でどうこういうのはナンセンスだと思っているのだけれど、"あどけない顔"という表現がぴったりハマっていた少女たちが「世界」と口にして、強く美しく変化し続けている。
なんなら「宇宙」とまで言っているんだ。「もう地球はちょっと、飽きたのよね。」ぐらい本当に言ってそう。
素晴らしい別次元へと、誰もたどり着いたことのない境地へと
言い聞かせる歌詞ではなく、現実を謳うように。
しばらく続いた手のしびれももう気にならなかった。
行く前は、「久しぶりに遠くまで来たし帰りにスタバのベンティでも飲んじゃおっカナ??」と小洒落たオジサンを脳内に飼っていたけれど、
「私は私のやるべきことを頑張らねばならない。今日のパフォーマンスに顔向けできない人生など、恥じて腹を切れ。」と武士を召喚していた。
日常、がんばるぞ。
楽しかったな~~~~。上司にも、彼女らにも、全てに感謝。
いつか、また生で見られる日が来るのを願って。
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