MAKE YOUR(MY) DREAM


前回、バニラズへの想いを書いたのはもう2年以上前らしい。
読み返しても、かなり失礼極まりない、ここに止めておかなければいけないものだ。
本当に、何様なんだお前は。帰れ。


ここでは、先週3月9日、10日で行われたツアーファイナルにあたる幕張メッセ公演の感想と共に、私が出会った10年前を振り返らせていただく。

先に末の話をするのもなんだけれど、締めは恐らく
「これからも一生大好きです!!」
というよりも、
「たぶん、この先もなんだかんだ好きな気がする。わかんないけど、それが2回、3回、10回と繰り返されてきた毎年だったから、なんかそんな感じな気がする。」
というニュアンスになると思います。





メジャー10周年を迎えた彼ら。
10年前の8月、私は、『めっちゃいいアルバムがメジャーレーベルから出る』と、キャパ200人ほどのライブハウスで、汗でキラキラした笑顔で力いっぱいに言う彼らをフロアから見ていた。ワクワクが止まらなかった。



私が彼らの曲に出会ったのは、SHISHAMO・キュウソネコカミ・KANA-BOON と一緒に回っていたスペシャ列伝の全国ツアーが丁度終わった頃だった。
現地には行けていないが、とんでもない大盛況でツアーを終えたとライブレポを見た気がする。
バニラズだけを知らなかった。どんな曲をやっているのかとYouTubeで検索した。
(と、ここでどんなもんだったかと思い、当時の列伝ツアーレポを検索してみると、ファイナルの赤坂BLITZ(現TBS AKASAKA BLITZ STUDIO)公演は2014年の3/9、レポの日付は翌3/10だった。それだけでおれ、正直"エモ"で泣きそう。)

出てきたのは【オリエント】のMV。

好きだ。
これは好きだ。
好きすぎると思った。

他のMVも見た。聴いた。
そして思う、

ライブに行かなければ。


最初に生音を聴いたのは、それこそ当時の赤坂BLITZであった対バンイベントだったと思う。友だちを誘ってほぼ最前で見た覚えがある。
ワンマンに比べれば曲数は当たり前に少なかっただろう。それでも、私の心を持っていくには十分な密度だった。

それからほどなくして新曲がリリースされる。
彼らのキラーチューンであり、この10年でアレンジ等により更に魅力的になった【エマ】だ。

私は当時小さなセレクトショップで働いていて、店番は1人だったため、MVの公開だったかラジオでの初解禁だったかをBRで"こっそり"、、、
迎えようと思ったがそんなことできるはずもなく。
積み上げられたストックの中、空いたスペースはダンスフロアと化していた。(ちゃんとブチ上がりすぎていたにも関わらず、声を出さなかっただけ偉かったと今でも思っている。)

エマのシングルはタワレコ限定で、8/20(バニラの日…と呼ばれるようになった)に行われる新宿redclothでのワンマン《エマージェンシーパーティー》のチケット付きがさらに数量限定で発売された。

シングルジャケットと同じデザインの特別チケットは、今でも大切に保管している。


エッ……かわいッ……


この《エマージェンシーパーティー》に行けたことを、気づけばこの10年、ずっと大事にしていた。
最後に撮った集合写真は何度も見返した。
歳を重ねるたびに、彼らがやるライブの箱が大きくなるたびに、チケットが取れにくくなったと感じるたびに、
2014年の8月を思い出して、あの時行けてよかったな、私、あれからずっと好きなんだな、と振り返るのだ。(懐古厨全力疾走)




そして、振り返りのタイミングとして最たるライブが決まった。
10周年ツアーを締めくくるファイナル、幕張メッセ国際展示場9-11での2days。

まさか、まさかそんな大きなところでやるとは思わなんだ。
発表されたとき私は職場のBRにいたが、低めの「ンォ……」という自分でも聞いたことのない声が漏れ出た。周りに人がいなくてよかった。

更に2日目の対バンが発表されたときもBRにいた。
とりあえず更衣室のカーテンを閉めて、踊り狂っておいた。
周りに人がいなくてよかった。


最速のチケット先行があったのは去年の8月だ。
半年以上もの間、ソワソワしていたことになる。
ただ、その期間が長かったとは思えない。2024年の3月9日はすぐに私を迎えに来た。


開場と共に中に入ると、
広いフロア、広いステージ、でっかいスクリーンが真ん中と両サイド。
この10年、彼らのライブのほとんどを一緒に見てきた友だちと、開演を今か今かと待っていた。

会場が暗くなってから、真っ先にスクリーンに映し出されたのは《エマージェンシーパーティー》の様子だった。
その時点で私はもう脳が焼き切れ、全身の筋肉が震え、息ができていることが不思議なくらい身体が……

とまではいかなかったが、隣にいる友だちにスクリーンを指さしながら
「ここに、私、いるのォォ…!!」と抑えきれぬ興奮を伝えていた。


ライブ中、フロアが映るたびに人の多さに驚いた。

当たり前なのだ。
元々キャパが大きいことも知っていた。
スタンディングなのも知っていた。
実際に来て、まだ客で埋まらぬフロアを見てその広さを体感した。

それでも、これだけの人が今同じ空間にいて、同じ人らを見ていて、同じ曲を聴いてノっていると実感させられる。
フェスではない、のだ。
すごすぎる。マジ小並感。すごすぎる。

明日はバニラズ含め7バンドが出るため、"彼ら"と"私(たち)"で祝うのは今日この瞬間だと思った。
楽しい。とにかく楽しいのだバニラズのライブは。全身からポップコーンが止まらずはじけて溢れてしまいそうになるのだ。

懐古厨大満足、明日もあることが信じられない程想いが充満した夜だった。



2日目の対バンはもちろんのこと最高で、日を通して、それぞれの愛や葛藤や対抗意識なんかがありありと見られた。群雄割拠バンザイ。

私が特に印象に残っているのはユニゾン。
あの音圧はいったいどこからくるのか?
ぶ厚さとは反対に、削ぎ落したものだけを見せられるこっちの気持ちなど知ったこっちゃなさそう。

そしてもうひとつ、
きっとあの日のフロアにいた人間が、その言葉の全てにアテられた、MC、もとい音楽といえばマイヘアだろう。
あの時あの瞬間の『生』という爆発力もそうだけれど、今現在、あの時を思い出しながらこれを書いている私が感じている、遅効的な重みのほうがずっとたちが悪い。


フォーリミのGENさんが、オファーを受けたときの話をしてくれていた。(他のバンドも話してくれていた気がするけれど印象強かったのがフォーリミだった)

「もう2年以上も前から…」

この言葉に、あの2日間でいちばん感動した。

そこかよ、という感じなんだけれど、
だって、そんなの、過去現在未来全部じゃん。
そんなにも前から準備は進められていて、輝かしいその日を今迎えられて、きっと水面下で動いているまだ見ぬ"これから"を期待してしまうでしょ。

一言で、全部もらってしまったんだよ。


今日が夢だと語り、まだ夢の途中だと言い、一緒に夢を叶えてくれと言われ、夢のような時間を過ごした。

どうかまた会える日まで さよならは言わないよ
夢から覚めても
今日という日をただ繋いでく これからも変わらずに
新しい陽 その輝き浴びて笑う
それだけだよ

ギフト/go!go!vanillas


楽しかったな。結局のところそれなんだよな。

この10年、いてくれてありがとうございます。
本当にありがとうございます。

たぶん、この先もなんだかんだ……


いや、うん、そういうこと。





エッ!!!!かわいッ!!!!!


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