2022.11.19 ~ 2022.12.11 までの約2週間にかけて渋谷区神宮前のギャラリー・ルモンドで開催された、イラストレーターとして活躍されている "かわいちひろ" さんの個展『manimani』に伺いました。
不思議なことに彼女の個展では毎回、初日に雨が降るというジンクスのようなものがあるのだけれど、今回も例に漏れず。
かわいさんの作風は、何気ない日常や様々な人々の人生のワンシーンを切り取った、ふと振り返ればそこにあるようなもので、今回の個展では世界中を旅する兄と、毎月届く兄からの写真と手紙を楽しみにしている妹の人生の交差を描いた作品群をメインに構成されていた。
最近は装画や挿絵を担当されている本を見かけることも多く、忙しくされているそうなのだけれど、個展には在廊されているので直接お会いして実際に絵を見ながらお話を聴けるというのは素敵な機会だと思って、東京個展の度に伺わせてもらっているのだ。
彼女を初めて知ったのは2017年頃。翌年の秋には吉祥寺で開催された個展で初めてご本人とお会いして、初めて『原画』というものを購入したのもそこでだった。
その時の個展のタイトルとなっていた『明日のすみか』という、ある日の帰途にある1人の女性が、自転車を降りて街並みを見つめている1枚の絵に強く強く惹かれ、どうしても手元に置きたいと思ったのだ。
この感覚を言葉で説明することは難しいのだけれど、どうしてか気に入ってしまったそれからは、その時々の個展のタイトルとなっている作品を頂戴するようになっている。
決して安いものではないし、この世にこれ1枚しか存在しない原画を扱うという責任のようなものを負うことにはなるけれど、もしもこれを読んでいるあなたが言葉では説明できないような感覚を受けた作品と出会うことがあれば・・・
思い切ってみれば少しだけ人生が豊かな気分になるかも知れない。
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