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どうやったら金属の焼入れ熱処理をした時に歪を出ないようにできますか?

皆様こんにちは。金属熱処理のプロ集団 朝日熱処理工業です。
今回は皆様からの問い合わせが多い「熱処理をした際の歪みの防止方法」についてです。

金属の焼入れ熱処理を行う際に歪を防ぐためには、いくつかの要素を考慮する必要があります。

  1. 均一な加熱:
    金属を均一に加熱することが重要です。金属が不均一に加熱されると、部分的に異なる膨張と収縮が生じ、歪を引き起こします。
    均一な加熱は、焼入れ炉の設計と操作に依存します。

  2. 適切な冷却
    焼入れ熱処理は、金属を加熱した後に急速に冷却することで硬化します。
    しかし、急速な冷却は歪を引き起こす可能性があるため、冷却速度を適切に制御することが重要です。
    冷却速度を適切に保つためには、金属の種類や製品の形状を考慮しながら、適切な冷却媒体を選択することが求められます。

  3. 適切な材料選択
    焼入れの温度は、金属の種類と所望の性質によります。
    歪や欠陥を引き起こす可能性がある場合は、焼入れ性の良い材料に変更することで、問題を回避できる可能性があります。

  4. ストレスリリーフ
    金属に内在する応力を解放するために、焼入れ前にストレスリリーフ(応力除去)熱処理を行うことも有効です。
    これは、内部応力を緩和し、焼入れ時の歪を最小限に抑えるのに役立ちます。

  5. 形状とサイズ
    部品の形状やサイズは、焼入れ熱処理時に歪を引き起こす可能性があります。薄い部分と厚い部分が混在している場合、各部分の熱膨張と収縮の度合いが異なるため、歪が生じる可能性があります。
    これを避けるためには、部品の設計段階でこれを考慮に入れるか、または熱処理プロセスを調整する必要があります。

これらの要素を全て考慮に入れることで、焼入れ熱処理時の歪を抑制することが可能です。

それでも完全に歪を防ぐことは難しいので、熱処理後に必要な加工をするために、仕上げ代を確保したり、必要公差を考慮することが重要です。



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