今すぐ使える!お願いごとをされた時に相手の心を軽くする、超シンプルな“ちょい足しことば”
■相手の自信にもつながる
相手に同意するときは、「いいですね」という評価にとどまらず、自分を主語にして伝えることが大事です。そこで使ってほしいのが、次の“ちょい足しことば”です。
\ここでちょい足し/
相手と同じ意見であるという意思表示を、よりストレートに伝えることばです。むしろ「同じ気持ちです」よりも直球できっぱりとした強さが感じられますよね。
たとえば「同じ気持ちです」だと、相手が発言する前から自分もそう思っていたというニュアンスが含まれますが、「賛成です。」は、その場合ともう一つ、相手の話を聞いて「自分も一票入れたいと思った」という場合に使えます。
「決して同調したり、気をつかっているわけではなくて、私も自分の考えとして、それがいいと思っている」といったはっきりした意志表示でしょうか。ですから、言われた側も、この人と自分は同じ方向を目指しているんだと自信を持てますし、うれしい気持ちにもなるでしょう。
もし、疑問がある場合は「大筋は賛成です。ただ一点だけ、2番目の項目にあるスケジュールについて、もう少し詳しくご説明をお願いできますか?」という具合に、まずは賛成であることを伝えましょう。すると、相手も穏やかに、落ち着いて説明ができるはずです。
■「負担をかけてないか」という心配も払拭する
続いて紹介するのは、相手の指名・依頼に応じようとするとき、印象がだんぜん変わるひとことです。
\ここでちょい足し/
「私でお役に立てるなら、ぜひ!」「ご指名くださって、光栄です」「信頼してくださって、うれしいです」「ご期待に応えたいです」というこちらの心の内をあたたかく伝えられるので、私も大好きなことばです。
「了解です」「承知しました」「いいですよ」だけでは、なんだかちょっと素っ気ない。
「では、お引き受けします」というのも、人によっては事務的な印象を受けるかもしれません。
シンプルにやる気を伝えたい。そんなときにぴったりです。
何より、相手に「ああ、この人にお願いしてよかったな」とホッとしてもらえるのがうれしですね。
また、相手が、これをお願いすることで負担をかけていないだろうか、迷惑じゃないだろうかと心配する可能性がある場合は、このひとことで、「心配ありません」と伝えることもできます。
■厚意は、このことばでありがたく受け取る
次に紹介するのは、気づかってくれる相手の申し出を、感謝の気持ちとともに「おことばに甘えて」受け入れるときに使いたい“ちょい足しことば”。何かを譲ってくれたとき、役割を代わってくれたとき、自分がすべき負担を相手がしてくれたときなどさまざまな場面で使えるひとことです。
\ここでちょい足し/
少し硬い表現にはなりますが、「ご厚意に甘えて」も同じ意味で使えます。こちらは、メールの返信などの書きことばで、より使いやすいですね。
「今日はいいから、帰りなさい」「いえ、まだみなさんいらっしゃいますし……」という具合に、「おことばに甘えて」に至るまでには、ちょっとした譲り合いがあることでしょう。でも、これを長引かせるのは、せっかく気づかってくれた相手に失礼です。
あなたが一旦は遠慮しても、相手がもう一度言ってくれたなら、先方の提案をありがたく受けましょう。そのほうが、相手もすっきりと気持ちがいいですよね。
こんなふうに「おことばに甘えて」は、お互いの思いやりで心があたたかくなることばです。さらに、当たり前だとは思っていないこともちゃんと伝わるので、安心して活用してほしい“ちょい足しことば”のひとつです。
今回紹介したのは、どれも相手をうれしい気持ちや前向きな気持ちにしてくれることばです。ほんのひとこと、あるかないかで会話の印象ががらりと変わります。少しずつ、意識して使ってみてください。
(構成/三宅智佳)