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管理栄養士が教える「詰めないコンテナ弁当」 保存容器のコンテナでレンチン調理しそのまま持参

 マンネリになりがちなお弁当作りの新たな救世主として注目なのが、コンテナ弁当だ。スタジオ食(coo)を主宰する管理栄養士の牧野直子さんは、著書『ムリなくできる! 栄養のこと、ちゃーんと考えた 毎日おいしい弁当』(朝日新聞出版)で、保存容器のコンテナを活用した「詰めないコンテナ弁当」を提唱している。お弁当箱に「詰める」手間が不要になる新たな助っ人の登場となるか。本の中からレシピと共に紹介したい。

牧野直子『ムリなくできる! 栄養のこと、ちゃーんと考えた 毎日おいしい弁当』(朝日新聞出版)
牧野直子『ムリなくできる! 栄養のこと、ちゃーんと考えた 毎日おいしい弁当』(朝日新聞出版)

 牧野さん提唱の「詰めないコンテナ弁当」は、コンテナに切った材料と調味料を入れてレンチンし、冷ましてそのままお弁当として持っていく、というもの。コンテナを調理器具としてもお弁当箱としても使う、目からウロコのアイデアだ。言われてみれば、コンテナは密閉性も高く、一般的なお弁当箱よりも軽くて持ち運びやすい。ほかの調理器具をほとんど使わないので、洗いものも減る。レンチンしている間にほかのことができるので、時短にもなりそうだ。

 ここからは、具体的にコンテナでできるお弁当を見ていこう。

「詰めないコンテナ弁当」に使いやすい3種のコンテナ。左から、480ミリリットル、300ミリリットル、130ミリリットル。この記事では300ミリリットルを使うが、食欲旺盛な人向けなら材料を増やして480ミリリットルを使ってもいい

 牧野さんが「特に使いやすい」とすすめるのは、480ミリリットル、300ミリリットル、130ミリリットルの3種類のコンテナ。ここで紹介する2種のレシピは、300ミリリットルのコンテナ2つと、130ミリリットルのコンテナ1つを使ったものだ。

■チンジャオロースー風+白菜の甘酢あえ弁当

チンジャオロースー風+白菜の甘酢あえ弁当は、あざやかな彩りが食欲をそそる。130ミリリットルのコンテナで副菜を作る際は、はしを使わず「振ってあえる」のが牧野さん流。小さなことが手間の削減や時短につながる

 野菜がたっぷり食べられる彩りのいい中華風のお弁当。野菜は前の日のうちに切ってコンテナに入れておくと、朝はそのまま電子レンジへ……。余計な油も使わずに済む。1人分の材料は以下の通り。

【チンジャオロースー風】
 牛こま切れ肉……100グラム(1センチ幅に切る)
 ピーマン……1個(種を取って縦に細切り)
 パプリカ赤……1/4個(種を取って縦に細切り)
 ヤングコーン……1本(細切り)
 塩……少々
 サラダ油……大さじ1
 オイスターソース……大さじ1/2
 酒……大さじ1/2
 しょうゆ……小さじ1/2
 おろしにんにく……少々

【白菜の甘酢あえ】
 白菜……70グラム(芯は棒状に、葉は1センチ幅に切る)
 すし酢……小さじ1
 白いりごま……少々

 材料を切っておけば、上記の2品の完成までたったの6工程だ。

  1.  ピーマン、パプリカ、ヤングコーンを300ミリリットルのコンテナに入れて塩をふり、ふたをのせて1分30秒ほどレンチン

  2.  フライパンにサラダ油を中火で熱し、牛肉の色が変わるまで炒める

  3.  オイスターソース、酒、しょうゆ、おろしにんにくを合わせてフライパンに加え、牛肉にからめたら、レンチンした野菜にのせて混ぜ合わせる

  4.  白菜を130ミリリットルのコンテナに入れてふたをのせ、1分ほどレンチン

  5.  水気を捨てて、すし酢とごまを加える

  6.  ふたを閉めてコンテナを軽くふり、あえる

 完成した2品に、ご飯(300ミリリットルのコンテナに200グラム)を合わせれば、613キロカロリーのお弁当が完成する。

■鶏肉のトマト煮+マッシュルームのマスタードあえ弁当

鶏肉のトマト煮+マッシュルームのマスタードあえ弁当は、ごはんにふりかけたフライドオニオンがアクセント。「常備しておくと、洋風のおかずにかけたり、ごはんのふりかけ代わりに使ったりと便利です」(牧野さん)

 トマトを使った主菜とマッシュルームを使った副菜を組み合わせた、ちょっとイタリア風のお弁当。1人分の材料は以下の通り。

【鶏肉のトマト煮】
 鶏もも肉……100グラム(そぎ切り)
 ズッキーニ……80グラム(7~8ミリ幅の半月切り)
 ミニトマト……3個(ヘタを取り、つまようじなどで表面に穴をあける)
 バター……小さじ1
 塩・こしょう……各少々
 小麦粉……適量
 オリーブ油……小さじ1
 トマトケチャップ……大さじ1
 粉チーズ……小さじ1/4

【マッシュルームのマスタードあえ】
 マッシュルーム……50グラム(5ミリ幅の薄切り)
 塩……少々
 粒マスタード……小さじ1

 こちらも、材料を切っておけば、6工程で2品が完成する。

  1.  ズッキーニとミニトマトを300ミリリットルのコンテナに入れ、塩一つまみとバターを入れてふたをのせ、1分30秒ほどレンチン

  2.  鶏肉に塩、こしょうをふって、小麦粉を薄くまぶす

  3.  フライパンにオリーブ油を中火で熱し、鶏肉を焼く

  4.  鶏肉にケチャップで味をつけ、1)の野菜の上にのせ、粉チーズをかける

  5.  マッシュルームを130ミリリットルのコンテナに入れて塩をふり、1分ほどレンチン

  6.  5に粒マスタードを加え、ふたを閉めてコンテナをふる

 あとは、もう一つの300ミリリットルのコンテナにごはん200グラムをよそい、あればフライドオニオンをふりかける。これで、698キロカロリーのお弁当の完成だ。

(構成:生活・文化編集部 端香里/写真:新井智子)


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