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2021年8月の記事一覧

キレたくないのにキレてしまう…それなら「ゲシュタルト療法」を試してみませんか?

 本書でマンガ・イラストを担当した田房永子さんも、過去に突然キレてしまうことに悩んでいた一人です。田房さんがキレる自分をやめられるようになったいきさつと、やめられるきっかけとなったゲシュタルト療法とはどんな心理療法なのかを、同書より紹介します。 ■自分を縛る呪いを解くゲシュタルト療法  ゲシュタルト療法はカウンセリングの一種ですが、「カウンセリング」という言葉はあまり使いません。代わりに「ワーク」という言葉を使います。また、カウンセラーのこともファシリテーターとかセラピス

「感情がなければ人間関係はもっと楽なのに!」と思ったなら試してほしい“自分を守るツール”

 辛い思いをした時、“感情”さえなければ、もう少しラクに生きられるのに……と考えたことはないだろうか。人間関係の悩みは、感情があるからこそ苦しくなるものだ。 「対人トラブルに悩んでいるなら、現実的に解決を図るより、感情への対処が重要です。自分の中で感情がケアできれば、苦しさはぐっと減らせます」と話すのは、元自衛隊のメンタル教官で、『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』(朝日新書)の著者である下園壮太さん。“自分の感情のケアをする”とは具体的にどういうことか。下園さ

小学生で人生を「諦めた」 究極のシンプルライフにたどり着いた男の境地

 明治の文化を調べて日々“遊んでいる”という作家の山下泰平さんが、数年前から注目しているのが明治時代の「簡易生活」。人づきあいや見栄・虚飾を一切やめるという究極のシンプルライフのことだ。その実態は『簡易生活のすすめ』(朝日新書)いう一冊にもなっている。そんな山下さんが語る「諦め」について。(写真撮影/朝日新聞出版写真部・小山幸佑) ■「諦める」ことで思考がシンプルになる  人って、人生に何かを期待してしまうと思うんです。お金持ちになりたいとか、何かをなしとげたいとか。でも

鴻上尚史が受けた衝撃… 特攻帰還者を幽閉した「振武寮」の驚愕の内幕

 太平洋戦争末期に、特攻帰還者を幽閉する「振武寮」という施設があった。そこでは上官が帰還兵を殴打し、怒声を浴びせ、再び生きて戻ることは許されない、と思わせる精神教育が行われた。2009年に出版された『特攻隊振武寮 帰還兵は地獄を見た』(2018年文庫化)は、元特攻隊員が知られざる内幕を明かした、驚愕のノンフィクションだ。  鴻上尚史さんのベストセラー『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』(2017年、講談社現代新書)は、実はこの『特攻隊振武寮』からヒントを得て書かれた

派遣社員が見つけたコロナ禍での自由 正社員は「しんどそう」

 人づきあいや見栄・虚飾は一切なし。明治時代の「簡易生活」は究極のシンプルライフだ。その実態を描いた書籍『簡易生活のすすめ――明治にストレスフリーな最高の生き方があった!』の著者・山下泰平さんは、常々「正社員はつらそう」だと感じているという。その真意とは?(写真撮影/朝日新聞出版写真部・小山幸佑) ■正社員はパフォーマンスを発揮するのが難しい  僕の本業は、とある組織のシステム管理です。雇用形態は、正社員ではなく、派遣社員。組織に所属してはいますが、そのなかにどっぷり浸か

元自衛隊メンタル教官直伝! “カチン”と来たら「DNA呼吸法」

 他人の一言に「カチン!」とくることは、誰にでもある。思わずムッとしたり、その場を立ち去ったり、ムキになって言い返したり……。そのせいで、トラブルに拡大することだってある。何とか感情的にならずに、上手に対処できないものだろうか。 「カチンときたときは、“DNA呼吸法”を覚えておくと、役立ちますよ」と話すのは、長年自衛隊員のメンタルトレーニングに教官として携わってきた下園壮太さん。『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』(朝日新書)の著者であり、現在、一般向けに「感情

非効率的な“怒り”をなくし仕事のパフォーマンスを最大化する「簡易生活」のススメ

「怒り」ほど生産性の低い行為はないと断言するのは、『簡易生活のすすめ』(朝日新書)の著者である山下泰平さんだ。「簡易生活」とは、人づきあいや見栄・虚飾を一切やめるという究極のシンプルライフのこと。山下さんに「怒らない」秘訣を聞いた。(写真撮影/朝日新聞出版写真部・小山幸佑) ■「怒り」がパフォーマンスを下げる  緊急事態宣言中に、ある知人が「理不尽なクレームの電話が増えた」と嘆いていました。それだけ余裕のない人が増えたのでしょうね。不安定なご時世ですから無理もないのかもし