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はじめてエスカレーターに乗る

わたしは奄美大島で生まれて育った。
 奄美大島って今でこそ 都会っぽくなってきたが、わたしがいた頃は本当に田舎まみれだった。それでも大好きな街では、あるのだが。

 記憶は朧気だが、中学生だったあの頃の
ある日 島の新聞(南海日々新聞)に 奄美空港にエスカレーターが設置された っていう記事が載った(ような気がする )

 で。その週の日曜日。
 我々 家族は奄美空港へ。
 何しに?ってそんなの決まってる。

 『エスカレーターに乗りにいく』

 奄美大島にはじめてエスカレーターがやってきた記念すべき日。
それを全力で楽しまないと もったいないだろうっていう!!
 エスカレーターが我々にとって、新しいアクテビティということだ。
 上に登るエスカレーターが一基 設置されているのを見て 高まる胸のワクワク感。
 階段が自動で動いてる すごい!
 いざ 乗ってみようとして。
 
 待って どのタイミングで乗るの? 
 乗ろうとしても止まらない。
 
 ちなみに 言っておくが。
 わたし ものすっごい運動音痴でタイミングを掴むのが大の苦手。スーパーマリオとか最初のクリボーを避けようとしてジャンプしたあと 降りたところにクリボーいて即死するタイプの人間なのだ。

 両親や弟たちがスルッとエスカレーターに乗れている様子を見て キーー!!となりつつ
呼吸とタイミングを整え

 飛び乗った。

 あ。意外と大丈夫だったわ。
 それから、小一時間以上程。
エスカレーターを登ったり降りたり
全力で全身で楽しんだ。

いやぁ~エスカレーターって
すごいね。

これを作った人はすごいよ。

階段を自動で動かしてみたら良いんじゃないって思いつきから始まったとしても。

なにかを産み出すってほんとすごい。

このあと、島に大型デパートができて。
 三階くらいまでエスカレーターの
登るやつと降りるやつがきた。

 もちろん その当時 高校生になってたわたしは、友人と

 ただエスカレーターを上下するために
行ってきたよ。

 エスカレーターって最高だなぁ。





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