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突然、父から連絡が

父との関係性は最悪です。


兄からの電話

兄からの電話は約3年ぶりです。
とにかくいつもとんでもなく驚きます。
兄からの電話=緊急事態、という発想になるからです。
実際、前回の用件は「母が脳梗塞で入院した」でした。
いったい今日は何?何が起こった?
電話に出る前からプチパニックです。

「オヤジから」

兄:「オヤジから連絡があって、『ゆかに話したいことがある、ゆかから連絡がほしい』だって」
私:「え?なんで??」
兄:「知らん」
私:「彼は元気なの?」
兄:「元気ではない、耳が聞こえづらくなってる、普段はSMSでやりとりしてる」
私:「メールとかできるんだ、でもSMSだと番号バレちゃうね、非通知で電話かけたら出るのかなぁ」
兄:「わからん、とりあえずオヤジの電話番号は***だから」
私:「うん、わかった、そういえばこないだ・・・」
と、なんとなく気まずい空気を感じるのか、パニックになっていることを悟られたくないのか、他愛もない話をしようとするも、兄は電話を切りたがっていたので通話終了。

続くパニック

兄との通話で頭が真っ白になり、その後パニックになり、居ても立っても居られず母に電話をしました。
母はいつも通り、自分の話をしたいだけして、そろそろいいかな?というタイミングで私から切り出しました。
「オヤジが私に言いたいことがあるらしいよ、連絡ほしいらしいよ、今更なんだろうね、何がしたいんだろうね、めっちゃ怖いんだけど!!」
いつの間にか私は泣いていました。

涙の意味を考える

この涙はなんだんだろう。
もしかして私嬉しいの?
いやいや、違う、怒りだ、悔しいんだ。
私を地獄に突き落としてておいて、私と連絡が取りたいなんて図々しすぎる。
高齢になって、私が同情すると思っているのか?
残り短い人生、最期に大好きな私の声が聞きたくなったか?
天国に行けるように、私に謝っておこうと思ったか?
知らねーよ、お前の願いなんか叶えてやるものか。

いずれにしても後悔はする

父の訃報が届いたら、その事実を確認するために帰省すると決めています。
死んだことを自分の目で確かめたら、やっと呪縛から解放されると思っているので。
父が生きている間はとにかく関わりたくない、そっとしておいてほしい、いないものとして生きていたい、それだけでした。
やっと手に入れた今の幸せを、壊さないでほしい。
存在そのものが、私にとって恐怖でしかないことを自覚してほしい。
電話をしても、しなくても、きっと後悔するでしょう。
したらしたで、父の言葉に振り回されて傷つくのです。
しなかったらしなかったで、父の最期の言葉を拒否した自分を責めるのです。
父がまだ生きている現実を突き付けられ、今はただ逃げ出したい一心です。

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