およそ20年前、ブラックマジシャンガールと出会った

文章にするべきかどうか迷ったのですが、少しでも自分の心を整理する機能を果たしてくれれば、と思い載せる事にしました。

遊戯王の作者、高橋和希さんが亡くなりました。
その訃報を知ったのは七月七日の夕方。丁度その日の朝、東映版の遊戯王を久しぶりに見たくなって「VHS引っ張り出さなきゃなー」なんて考えていたところでした。

私の遊戯王との出会いは4歳の時。通っていた病院に遊戯王の本が置いてありました。原作の漫画じゃなくてヴァリュアブルブックと呼ばれるもので、簡単に言うとカードカタログ。新規カード、そしてそのカードを有効に使うデッキの紹介、後はカードごとのストーリーなどが書かれている本です。
他にも色んな児童向けアニメや漫画の本が置いてあったのですが、私はそのヴァリュアブルブックの表紙に描かれたキャラクターに吸い寄せられ、気づいたら手に取っていました。それがブラックマジシャンガール。

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私、この子のせい?おかげ?で遊戯王という作品がセーラームーンとかと同じ類の作品だと勘違いしたんです。この可愛い女の子が主役で悪い人をこらしめるんだ、見てみたい。そう思って東映版遊戯王を見始めました。まあ東映版この子出ないけどね笑
今まで様々な女児向けアニメを楽しんでいた私は、それ以来もうずっと遊戯王に夢中。幼稚園でもずっと遊戯王の話ばっかり。
デュエルを本格的に描き始めたシリーズであるデュエルモンスターズも一気に視聴して、カードゲームとしての遊戯王にも魅了されていきました。闇マリクが怖すぎて夜一人で眠れなくなったんだよな、懐かしい。

小学校に入学してからも遊戯王。女の子なので残念ながらデュエルを一緒にする友達は見つけられなかったのですが、それでもカードは欲しくて親にせがんでカードパックを買ってもらう日々。ブラックマジシャンガールを初めて手にした時の喜びは忘れられません。自分の部屋の勉強机の、座ったら一番見えやすいところに飾って眺めたり、時には自由帳に彼女を模写したりしていました。

中学生になっても遊戯王熱は止まらなくて、でも相変わらずリアルでデュエルできる友達は見つからなくてDSやらPSPでデュエルしました。それが高校生になっても続いて、大学生になったらついにコミュニティが広がって誰かとデュエルするようになって、デュエリスト友達ができました。あと媒体が変化してスマホアプリ(リンクス)でもデュエルするようになって…。

社会人になった今はお金に余裕ができたから収集欲が満たされやすくなりました。何十万というカードにはまだ手が出せていないけど、夢のカード箱買いをしたり、東映版のグッズ(メダルやらシールやら)を収集したり…。デュエルの方も電子ですがリンクスやPC(マスターデュエル)で楽しんでいます。現物のカードは収集がメインなので他のデュエリストの方々とはちょっと違うのかもしれませんが、自分なりに遊戯王を楽しんでいました。そしてこれからもそのつもりです。

本当に悲しくて悲しくてたまらない。もっと思い出はたくさんあるけれど、きっと書き出したら止まらないしそんな自分を抑制できる自信が今はない。ただ、あの時ブラックマジシャンガールに出会えて良かった。そしてこんなに素敵なカード、素敵な作品をこの世に出してくれた高橋先生に感謝したい。今の私がいるのは遊戯王のおかげです。ご冥福をお祈りします。


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